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LIVE REPORT

ギルガメッシュ

2014.10.04 @渋谷clubasia

Writer 荒金 良介

"飛べ!""好き放題やろうぜ!""踊り狂え、渋谷!"と左迅(Vo)は怒号に近いMCを曲間に挟みながら、終始満員のフロアをガンガン焚き付けていた。その気迫のこもった顔付きと常に臨戦体制で挑む演奏力に圧倒されるばかりだった。ギルガメッシュが9月に出したミニ・アルバム『gravitation』に伴うレコ発ツアーは、来年3月の新木場STUDIO COAST(ワンマン)で終止符を打つ。今日はその大事なツアー初日ということで、メンバー4人の興奮と緊張は相当高まっていたに違いない。

一番手は今年9月から新体制で動き始めたJAWEYEが務める。メンバー全員揃うと、早くも観客の温かいハンド・クラップに迎えられ、初っ端からエレクトロ色の強いダンス・ロックを叩き付ける。金髪の高橋(Mp)が激しく動き回り、歌え踊れとパフォーマーのように煽る中、バンドも一丸となって攻めてくる。パンクに通じる疾走感、ピコピコの電子音を鳴り響かせ、目まぐるしく切り替わるジェットコースター的な曲展開で会場を熱くさせた。"ギルガメッシュの記念すべき日に呼んでくれてありがとう。バカみたいに踊ればいい......踊るというのは心が躍るってことだからね"と上田(Vo/Gt)が言うと、さらにキャッチーなメロディとエッジ際立つサウンドを放出し、トップバッターの役割をきっちり果たした。

二番手はALL OFFが登場し、So-hey(Vo)は1曲目からヘッド・バンギングして観客を盛り上げる。続いて天上にミラー・ボールが煌々と回る中、それを味方に付けるように極彩色のポップネスを振り撒き、"ウォーウォー!"の大合唱で一体感を作り上げていた。陽性のメロディとずっしり重い低音の両方を素早くスイッチングし、観客に休息を与えないダイナミックな音像をアピールし続ける。中盤にSo-heyはちょっと張り切り過ぎたのだろうか、"ズボンが裂けました"という報告があり、会場は笑いに包まれた。災い転じて福となすと言うべきか。いい意味でバンドと観客の距離もグッと縮まったように思えた。ラストは観客全員を座らせてジャンプさせ、鮮やかなフィニッシュで締め括る。

そして、時計の針が20時に近づくとSEが流れ、早くも会場からオイオイ・コールが湧き上がった。弐(Gt)、愁(Ba)、Яyo(Dr)がステージに姿を現す。それから最後に左拳を突き上げ、"Are you ready?"とデス声で左迅が呼びかけ、新作の表題曲「gravitation」で幕を開けた。鮨詰め状態の場内はすぐに真ん中に空洞ができ、激しいサークル・モッシュが起きる。序盤は新作中心の選曲で、断末魔のごときスクリーム、重心の低い破壊的なリフと弾力性に富むグルーヴで観客をグイグイと巻き込んでいった。今日の会場はステージと観客の距離も近いゆえ、汗と汗が飛び散る熱き交歓風景が繰り広げられた。沸点をキープし続ける歌と演奏に、観客も歌い叫び、拳を上げて暴れ回っている。バンドもこうした阿鼻叫喚の光景を見たかったのだろう。攻撃の手を微塵も緩めず、押し引きとメリハリの効いた音色を解き放つ。とにかく、新作のナンバーはライヴで一段と映えている。これから始まるツアーに向け、出し惜しみなしのフルパワーで体当たりしてくる4人のカタマリ感もさすがだ。今後はさらに強固なグルーヴを構築していくことだろう。"チケット・ソールドアウト、ありがとうございます! ギルガメッシュ5年ぶりのロング・ツアーなので、楽しみでしょうがない。ライヴ三昧になるけど、それはバンドにとって幸せなことだから。ALL OFFのヴォーカルがパンツ裂けたみたいだけど、俺も気を付けなきゃ(笑)"と、左迅は満面の笑みで語りかける。後半はファンに馴染みの深い楽曲も披露し、ギルガメッシュ流ラウドロックをこれでもか!と提示する。そして、ラスト曲の前に"新しいことや、でっかいことをするときには突き進む勇気が必要......みんなも何か目標があると思うから、俺らと一緒に突き進もう!"と左迅は言い放ち、「お前に捧げる醜い声」でフロアをぐっちゃぐっちゃのカオス地獄にした。会場からはアンコールを求める声が鳴り響いたが、本編ですべてやり切ったとばかりに、この日は潔く幕を閉じた。ここからどこまでサウンドの筋肉を鍛え上げていくのだろうか。それを想像するだけでもワクワクしてくる。

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