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INTERVIEW

打首獄門同好会

2017.10.11UPDATE

2017年10月号掲載

打首獄門同好会

Member:大澤 敦史(Gt/Vo)

Interviewer:吉羽 さおり

-サークルができたり、ライヴの感じが変わってきたのっていつぐらいからなんですか。

漠然と、ここ3~4年なのかな。ああいうのって、お客さんがいっぱいいないと、もちろんダイブも起こらないし、フロアが割れたりというのもないんですけど。フェスに出始めるようになって増えてきたかなというところもありますね。普通にいつものお客さんで、いつものライヴで、そういう挑戦的なことをしようとすると、わりとみんな探り探りで、"こういうのありかな? どうかな?"と顔なじみ同士で探り合っているようなところがあるんですけど。もうフェスではそこらへんは乱暴ですからね。"これやろうぜ!"っていう(笑)。

-たしかにそうですね。

急に起こり始めるという。ああ、そういうのがあるんだっていう。

-食についての歌が増えたことで、何か面白いお誘い、例えば企業とタッグを組んだり、食に絡んだイベントに出たりとか、そういうこともあるんですか。

そこを一番ピックアップしてくれたのは、今年の"RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO"ですね。"RISING SUN"は、うちに食堂をやらないかと言ってきたので(※打首獄門同好会×"RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO"×石狩市のコラボにより生まれた"10獄食堂")。

-インターネット番組"10獄放送局"の大型新企画は、そこからのスタートだったんですね。

"飲食出さない?"って言われて、天下の"RISING SUN"が何言ってるんだって思ったんですよね。でも、やります! と乗って、半年がかりでインターネット番組"10獄放送局"でやって。そして我々、打首獄門同好会は出演も決まり、どうするの? と思ったら、我々の出番は深夜だという。まあ、たしかに食堂の仕事とは被りませんけどっていう。

-バンドの出演オファーの前に、食堂の話だったんですね。

そうです(笑)。これ、出演なかったら面白いなと思っていたんですけどね。半年かけて、石狩市を調べ、食を研究し、食材を決め、1日目の朝から、多分どんなバンドよりも早い時間から行って食堂の準備をし。しばらく食べ物を売り、ヘトヘトになったところで1日目の深夜のライヴがあるという。なんかおかしくないかな、っていうね。

-きっと他の出演者の人は、フェスをエンジョイしながら仲間と語らったりしているはずですよね。

1日終わったころに、さぁ、本番だと(笑)。それで深夜に出演が終わって、夜中の2時くらいに、やっと片付けて宿に戻ったら、明日は朝8時入りだっていう(笑)。そしてまた2日目も食べ物を売り、今度は小さいステージでアコースティック・ライヴができるよっていうので、じゃあライヴします! って言って。夜まで食べ物を売って。本来は、"RISING SUN"という朝日が見たいフェスなんですけども、もう我々はダメだ、溶ける、帰ろうと。売り切って帰りました。

-完全燃焼じゃないですか。

食というところを、一番取り上げてきたのは今年の"RISING SUN"でした。でもさすがに自分たちも予想していない、斜め上をいったなと。

-それは"10獄放送局"にも登場していたアシュラシンドロームの青木亞一人(Vo)さんも一緒だったんですよね。

そうです。ライヴでも彼にゲストで3曲出てもらって。ガチ泣きしながら帰ってましたね。

-そもそも打首(獄門同好会)のインターネット番組で、なぜ青木さんも出演するようになったんですか。

番組自体に彼を誘ったのは、彼のナイスキャラを知っていたので。もともと彼のバンドと一緒に企画で、ネット配信でトークをしていたこともあったんです。で、うちで番組をやることになって、もう少し戦力が欲しいから、ちょっと呼ぼうかということで声を掛けたら、完全にレギュラーになってましたね。

-番組が進むにつれて青木さんのキャラクターも打ち出されていきましたね。

彼がいれば安泰だと思って。彼は北海道の出身で、"RISING SUN"にも思い入れがあるというので、じゃあ、一緒に食べ物を作りましょうと(笑)。彼は"RISING SUN"初出演だ、感動してガチ泣きした模様が"10獄放送局"で放送されます(※9月27日公開の第41回/取材日は9月中旬)。

-今回の『秋盤』で、「10獄食堂へようこそ feat.青木亞一人」という"10獄食堂"にちなんだ曲も収録されましたからね。

この曲自体、ドキュメントですね。ちょうど今、番組の最終回を編集中で、ラストにこの曲に合わせて該当シーンをエンディングでダイジェストで流そうとしているんですけど、全部該当するシーンがあるんですよ。この曲は、ただ番組のことを振り返っただけなのねっていうのが改めてわかるような曲です。

-でも番組をやるにしても、1組のバンドの番組としてはすごく壮大な話になりましたよね。

半年ですからね。最初に石狩インターに行ったときって、まだ冬の終わりの時期で。見返したら、髪の長さが違うんですよ。そのくらいのストーリーとなっていて。意味不明に感慨深いものがあるというか。シナリオがありつつも、シナリオからはみ出す演出をしてくれるのが、青木君なんですよね。

-この企画自体も、予想できそうでできない方向に向かっていったのもありましたが、打首はどこに向かうんだ!? とも思いましたけどね(笑)。

今年の企画は、よそから舞い込んできたので。あっ、予想外のことが起こり始めたなというのがありますね。自分たちで番組をやるというのも、あまりなかったですしね。最初に舞い込んだのも、結局、俺がやりたいというよりは"こういう話があるんだけどどう?"、"番組やれるならやぶさかではないですけど"っていう感じで。それで、会社の映像担当がたまたま"水曜どうでしょう"(※北海道テレビ放送のバラエティ番組)という同じテレビ番組をリスペクトしていたので、じゃあその手法でいきましょうと話がすんなりと合致して。続けていったら、わりと好評でという。