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INTERVIEW

ナノ

2017.01.24UPDATE

2017年01月号掲載

ナノ

インタビュアー:沖 さやこ

-WEST GROUNDさんも、ナノさんによって新しい自分が引き出されているのかも。

そうなのかなぁ。本人はツンデレだから絶対言わないけどね(笑)! 自分がWEST GROUNDから褒められたことも1、2回しかないくらいなんで物足りない部分もありますけど(笑)、褒められない方がこの関係性ではいいのかも。自分が常にハングリーでいられるのは、そのおかげでもありますからね。「HAVEN」はWEST GROUND本人も珍しく"本当にこの曲には納得しているし、すごく好きだ"と絶賛していました。

-"チェインクロニクル"シリーズのゲームも第3弾ということで、「HAVEN」もストーリーが進んでいることを感じさせる曲になっていると思います。

"チェインクロニクル"はずっと黒の世界だったんだけど、"チェインクロニクル3"のキーワードは"白"なんですよね。だから「HAVEN」は戦いや苦しみを通り抜けたあとの世界を描きたかったんです。解放されたかったのが「MY LIBERATION」なら、解放されたのが「HAVEN」。避難場所というよりは"解放される場所"の意味で"HAVEN"という言葉を使いました。テレビを見ていると"タックス・ヘイヴン"という言葉がよく出ていたり、"HAVEN"という言葉が日本でも耳馴染みのいい言葉になってきていたりするのかなとピンときて――いろんなところから刺激を受けるんですよね。

-最近のナノさんの歌詞は、前しか向いていない感じが以前以上にある気がします。以前は闇から抜け出していく様を描いていたけれど、いまは抜け出したあとにスポットが当たっている。闇のニュアンスは過去の回想程度というか。

あぁ、自分では気づかなかった。たしかにデビューした直後は闇の部分に片足が入っていた感じはしたんですけど、5年間こうやって好きな音楽をたくさん作って届ける活動をしてきて、闇がどんどん過去になっていく感覚は自分の中にありますね。それが歌詞に出てきている部分はあるかも。でも、その過去の経験がなかったら"前に進んだ"、"光に近づいている"という感覚もないから、過去を消したくないし忘れたくはないですね。どの時代でも"いまの自分"をそのまま反映できて、自分と一緒に進化できるのが音楽の素晴らしさだと思います。

-"ナノver."の「DARE DEVIL」(Track.3)はスマートフォン版RPG"放課後ガールズトライブ"の主題歌になっています。ナノさんの楽曲にしては珍しく和メロでJ-ROCK要素が強く、他3曲とは違いシビアな言葉が並んでいるところも特徴かと。

"放課後ガールズトライブ"というゲームの世界があって考えていった世界なんですよね。だからこの曲に関しては珍しく、あまりポジティヴな要素を入れず、頑張って闇を描きました――とは言ってもちょこっと(ポジティヴな部分が)出ちゃってますけど(笑)。同じシングルでありながら、地獄を描いた「DARE DEVIL」と、天国のような「HAVEN」という両極端なものがそれぞれに入れられたかなと思います。「DARE DEVIL」は人間の深い闇を表現した歌詞でもあるし、メロディも闇の要素が強い気がしたので、それも影響してかレコーディングも苦しさを感じる部分がありました。何に対しても疑問を持ってしまうのが人間の本性であり良くないところだと思うんですよね。本当は真っ白でピュアな心になりたいんだけど、どこかで人を疑ってしまうし、裏切られるのが人間の世界。そういうものを描きました。

-......そう言えば気になっていたのですが、Twitterで"レコーディング前の雑談の中で、デビュー前からお世話になってる口数の少ないエンジニアが言ってくれた一言がものすごく心に響く"と書いていらっしゃいましたが、どんなことを言ってもらったのでしょうか?

今回のシングルは"チェインクロニクル"のもともとのゲームのファンの方々に届けるものを作ったり、新しいアー写を出したりと、新しい挑戦が詰まってるんですよね。自分は結構強がりで、"やるぜ! いつでもかかってこいや!"みたいな性格なんですけど、"何も変わらない"とはいえ、ふとした瞬間に不安がちょっと出てきたんですよね。それが表情に出ていたのかな。レコーディングの前に、エンジニアが"ナノ、もう胸張って行けよ"と声を掛けてくれて――そのひと言にビリッときて。"そうか、自分は胸を張っていけばいいんだ、恐れることないじゃん"、"これだけ周りが支えてくれてるのに、不安なことなんてないじゃん"と思って、不安を感じている自分がすごく子供っぽく感じたんですよね。

-チーム・ナノもしっかり"チェイン"してますね。

"チェインクロニクル"の世界にある絆がチームにあるような気がするくらいです。自分は本当にすっごく恵まれていると思います。音楽をやっていて、自分が"ひとり"と思ったことがないんですよね。ソロ・ミュージシャンだけど孤独感はないし、ひとりで戦っていたり、ひとりで何かを目指している感覚になったことはないです。音楽は仲間がいなければできないことだと思いますね。

-これだけチームで信頼関係が築けたのは、時間も関係していると思いますし。

素晴らしい環境で続けてこられたことに感謝しています。5周年というタイミングは自分を振り返る、再び自分と向き合ういい機会を与えてくれたと思いますね。5年間の変化をリスナーにも感じてもらえたら嬉しいです。このシングル全曲、ライヴで歌うのがものすごく楽しみで仕方がないです。

-2017年5月にリリース予定のアルバムの進捗状況はいかがですか?

いまの時点では計画段階なので、いい意味でどうなるかまだわからないですね。リスナーが驚くような作品になると思います。2017年はとにかく躍動感のある、前に進む1年にしたいとも思っているので、どんなアルバムになるのか自分でも楽しみです。毎年"来年を一番いい年にしたい"と思っているので、どんどん進化できるんだと思います。