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INTERVIEW

AMARANTHE (Olof)

2016.10.18UPDATE

AMARANTHE (Olof)

メンバー:Olof(Gt/Key)

インタビュアー:吉羽 さおり

-最新作『Maximalism』は、メタルの枠に留まらないエンターテイメント性の高いアルバムで、これまでよりもさらに幅広い内容になったと感じます。今回のアルバムで、何かテーマにしたことはありましたか。

今回のアルバムは、ひと言で言うなら"多様性"が一番のテーマだったと思う。これまでの作品よりもさらに冒険をして、とにかくいろんなことをやってみようという思いは強かったかな。これまでの3枚のアルバムで培ってきたことすべてを活かしてね。というのも、1stアルバム『Amaranthe』(2011年リリース)と2ndアルバム『The Nexus』(2013年リリース)は、ごく一部の意見だけど、どの曲も似たり寄ったりだと批判的に言われたことがあったんだよね。それを踏まえて、次のアルバムでは大きく変えてやろうじゃないかと『Massive Addictive』(2014年リリースの3rdアルバム)を制作したんだけれども、それでもまだそんなに変化はないんじゃないかという意見があって。そういう批判や意見に対して何かやってやろうというわけではないけれど、もっと音楽的に冒険できるし発展させられるんじゃないかという思いはあったんだ。その方が自分たちでも楽しめるしね。

-そういうふうにどんどん幅を広げて、チャレンジできるようなバンドの態勢や、時期的なこともあったのでしょうか。

それはあったと思う。あとは自分たちが新しいことに挑戦したときに、それがファンにちゃんと受け入れてもらえたのも大きいかな。励みになるし、もっとできるという自信にもなるしね。今回は4枚目のアルバムということで、キャリアも重ねてファンベースもある程度はできあがっているから、仮にその変化に一部のファンが納得しなかったとしても、そのことですべてのファンが離れてしまうようなことはないだろうし(笑)。これが2枚目くらいで音楽性が劇的に変化してしまうと、ファンが引いてしまうこともあるかもしれないけどね。

-ソングライティングの面でも変化はありましたか。

いろいろな可能性を試すことはあったけれど、曲作りのプロセスそのものは最初のアルバムのときからあまり変わっていないんだ。ただ、曲によって最初のアイディアがどこからくるのかはまちまちで。タイトルが先にある場合もあれば、シンセからインスピレーションを得ることがあったり、ギター・リフが先にあったり、歌メロが先にできることだってあるんだけど。今回はあえて言うなら、すごくオーガニック的な作り方だった。みんなで集まって一緒に作り上げて、いろんな可能性に対してオープンに向き合ったというか。誰かが意見を言えば、とりあえずそれをやってみるというやり方の曲作りではあったね。

-ちなみに今作の中で最初にできた曲はどれですか。

僕個人としては、「Fury」(Track.7)のギター・リフのアイディアを断片的に作ったのが最初かな。それがこのアルバムの中でも一番と言っていいほどブルータルで、ハードな曲になったのはすごく面白いと思うんだけどね。バンドとして最初に完成させたのは、「Boomerang」(Track.2)かな。

-あと、Track.3「That Song」やTrack.10「Supersonic」がオペラのような展開で、QUEENを彷彿させる曲でもあります。こういうダイナミックなロック・サウンドに新しさも感じました。

たしかに君が言うようにQUEENの影響が出ている曲だし、AMARANTHEとしては新しい感じもあるね。僕も含めてメンバーはみんなQUEENがずっと好きだし、地球上に存在する素晴らしいバンドのトップ3に入ると思うよ。Freddie Mercuryは最高のシンガーだしね。そういう自分たちのルーツを取り入れて、それをちゃんと気づいてもらえるのはいいものだね(笑)。というのは、初期の作品でも様々なバンドから受けたインスピレーションやリスペクトの気持ちといった自分たちのルーツが入っているんだけど、聴いてくれた人に気づかれなかったこともあって。QUEENはメジャーなバンドだから気づいてくれる人も多いし、挙げてくれた2曲に関しても間違いなくそうなんだけど、最後の曲「Endlessly」(Track.12)も結構QUEENっぽいところがあるんじゃないかな。

-「Endlessly」はElize(Vo)がソロで歌う曲で、とてもクラシカルでドラマ性に富んだ美しいバラードですね。これはどのようにしてできた曲ですか。

この曲は、その場で何気なくやっていくうちにできた曲だった。特にコーラスの部分は、Elizeが歌ってるところに僕が伴奏をつけていった感じだったから、振り返ってみると"あの曲ってどっちが作ったんだっけ?"っていうくらいふたりで作り上げた曲だよ。すごくエモーショナルになったし、レコーディングのときにはElizeが感極まって思わず涙を流したんだ。クラシックで、スタンダードなバラードではあるけれど、心を込めることでこんなに素晴らしい曲として成立するんだなと思った曲だよ。

-アルバムの幕開けとなるTrack.1「Maximize」では、ダンス・ミュージック的なアプローチやモダンな音にも取り組んでいたと思いますが、今回は70年代の王道ロック、スケール感溢れるロックの香りも強く感じました。そういう意識はあったのでしょうか。

「Maximize」については、たしかにダンサブルな要素もあるけれど、ヘヴィさもあっていかにもAMARANTHEらしい曲だと思うんだよね。今回のアルバムの曲では、そういうコントラストがより際立っていると思っていて、そのいい例が「Maximize」だね。

-音作りやミックス面では、そのコントラストを重視しましたか。

今回は、"オーガニックなサウンド"ということも重視したんだ。AMARANTHEでは以前からエレクトロニックなサウンドや、モダンなテクノロジーも取り入れているけれども、今回はバランス良く、オーガニックなバンド・サウンドにもしたくて。今時のバンドは、ドラムやギター、ヴォーカルでもオートチューンを使って修正することがあると思うんだけど、それはできるだけ避けたかった。修正をしなくてもビッグでファットなサウンドにする、ということは意識したかな。僕のギターのレコーディングに関しては、これまでよりも時間をかけずに、よりダイレクトで生々しいサウンドを目指した。あまりにも完璧すぎると、非人間的な音になってしまいがちだからね。レコーディングはすごくリラックスした雰囲気でできたし、それはアルバムを聴いてくれたらわかってもらえるんじゃないかと思う。

-バンドはこれまでにも様々なサウンドにトライして進化を遂げてきましたが、Olofさん自身がこのAMARANTHEを評価するなら、どういうバンドだと思いますか。

そうだな......いろんな要素が入っているバンドだから、ひと言で言い表すのはすごく難しいんだけど。この前誰かが言った言葉で、"それだ!"と思ったのが、"ハイブリッド・メタル"(笑)。ドラムやベース、ギターがいる編成で、音もメタルであることは間違いないと思うんだけど、それだけじゃ収まらないいろんな要素が入っているバンドなんだよね。だから、ハイブリッド・メタルっていう表現はAMARANTHEにぴったりなんじゃないかな。

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