INTERVIEW
AMARANTHE (Jake E)
2014.10.16UPDATE
Member:Jake E (Vo)
Interviewer:米沢 彰
-前作のリリースからわずか1年半でのリリースですが、この間はバンドはどういった活動をしていたのでしょうか?
ツアー三昧だったね。ほとんど休みはなかった。ツアーに次ぐツアーで世界中を回って、その合間に新作を書いて......俺はひとりめの子供が生まれたんだ。だからものすごく忙しかったよ。
-それはおめでとうございます! でも赤ちゃんと過ごす時間は取れていますか?
いや、思うようには取れていないね......。でも、それが人生だから。仕事には行かなくちゃいけないからね。俺は母乳をあげられないのが残念だよ(笑)。あげられたらツアーにも連れて行くんだけど。あと、この1年半の間にはAndreasからHenrikへの交替もあった。とにかくいろんなことがあったんだ。でもそのおかげでバンドも成長できたと思うよ。
-フェスなど大型の会場での公演もあったと思いますが、1番印象に残っているライヴを教えて頂けますか?
『The Nexus』ツアーの間のWacken Open Air Festivalはクールだったね。もう2年近く前になるけど、ドイツ最大のフェスティバルなんだ。でも1番印象に残っているのは、ヨーロッパでヘッドライン・ツアーをやったことだね。15歳くらいのころからの夢だったんだ。他のビッグなバンドのサポートじゃなくて、自分のプロダクションでね。大成功だったよ。本当にたくさんの人が来てくれた。あれは将来振り返っても印象に残っていると思うし、とても誇りに思うよ。
-『Massive Addictive』というタイトルはあなたがたの音楽性を的確に表していると感じましたが、実際にはどういった意図や意味でタイトルを付けたのでしょうか? また、どなたの発案ですか?
アルバムのタイトルを選んだのはOlof(Gt/Key)だったんだ。ファッキンなくらいカッコいい名前だと思うよ。生意気な感じでね(笑)。"お前ら何様なんだ"と指差していわれそうな。でも、実際Addictive(中毒性がある)だと思うよ。俺たちの音楽はガムみたいに耳にくっついて離れないってよく言われるんだ。まあ、文法的には正しくないんだけどさ。本当は"Massively Addictive"のはずだから。
-たしかに。
でもいろんな単語をいじって遊んでいたときに、これが語感が1番ぴったりくる気がしたんだ。見栄えもクールだし、いいタイトルだと思うよ。Olofが初めて口にしたときから、俺はとても気に入っているんだ。すごくいいアルバム・タイトルだと思っているよ。
-今作の共同プロデューサーとしてOlofも挙げられていますが、今作でも作曲はOlof中心に進められたのでしょうか?
その通りだね。曲づくりに関していえば常にあいつが中心になっているんだ。ギターやドラムスなんかのパートも作るしね。俺は通常あいつと一緒に作業するけど、ギター・リフなんかの初めのアイデアは必ずあいつからだね。俺は1stアルバムと2ndアルバムの共同プロデューサーだったけど、今回は思うようにスタジオにいられなかったんだ。子供がまだ4~5ヶ月だったから、自宅で家族の面倒をみないといけなかった。だから今回は結構Olofに負担をかけてしまったね。俺は最初数週間作業して、それから自宅に帰って、そのあとヴォーカルをやりに行って、アレンジに自分の意見を反映させたりした。Olofがすべてやってくれていたからね。あいつは3ヶ月も家族から離れてデンマークのスタジオに行ってくれてたから、俺はあいつに借りがある。次のアルバムでは俺がスタジオで長い時間を過ごして、Olofにはもっと家族と過ごしてもらうつもりだよ(笑)。
-さっきOlofと話したんですが、あなたの貢献が大事だったと言っていましたよ。今作ではJake Eの音域がより拡がり、メロディの面でより重要な位置を占めるように変化したように感じたのですが、ご自身ではいかがでしょうか?
本当に? 実は、俺自身は逆のような気がしていたんだ。今回は今までよりも低音域を歌っているし、ギターのチューニングの関係で、Elizeがサビの部分を歌うことが増えたからね。俺の声域は1stアルバムの方が高いところを歌っているからね。ただ、ジャーナリストがそういうことを言ってくれるのはとてもありがたいと思う。音楽の解釈は人それぞれだし、俺は当事者だから、他の人とは聴きかたが違うだろうからね。もしかしたら俺も気づかないうちに音域が広がっているのかも知れないし。
-自分でも気づかないうちに上達しているということですよきっと(笑)。Elizeのヴォーカルもよりパワフルにかつ、表現がさらに豊かに進化したように感じましたが、共にリード・ヴォーカルを務めるあなたの意見を教えてください。
そうだね......。今回は俺に近い響きの声を出そうとしたんじゃないかな。俺みたいに、というと語弊があるけど、パワフルな部分はいつも俺が歌っていて、彼女はもっとゆったりしたヴォーカル・ラインのところを歌うことが多かったからね。もっと神秘的な雰囲気のところとか、ソフトなところとか。今回は俺が普段担当している部分を彼女も歌ったと思うんだ。お互い影響を受け合っているからね。良いことだと思うよ。