INTERVIEW
AMARANTHE (Olof Mörck)
2013.03.16UPDATE
Member:Olof Mörck (Gt/Key)
Interviewer:米沢 彰
-デビュー・アルバムのリリースから今作のリリースに至るまでのあなた方の活動について教えて頂けますか?
2011年に『Amaranthe』をリリースしてからはかなり忙しくツアーをしていたよ。丸2年はツアーに費やして、北アメリカやアジアを始め世界中を回って100公演以上をこなしてきた。数多くのフェスにも出演したし、ニュー・アルバムの制作にも時間をかけた。ニュー・アルバムには2011年の終わりから2012年の大半をかけたよ。
-“繋がり”を意味する『The Nexus』というニュー・アルバムのタイトルに込められた想いや意味を教えて下さい。デビュー・アルバムでセルフ・タイトル、2ndアルバムで“繋がり”と名づけた流れには意味があるように思えます。これは最初から考えていたのでしょうか?
このタイトルは随分前から思い描いていたものなんだ。少しミステリアスで、説明しにくいけど、もちろん繋がりという意味もあるし、中核や中心という意味もある。でも1番このタイトルで表現しているのは自分たちの音楽そのものなんだ。メタルやメタルでない音楽を混ぜ合わせて、繋げるというその可能性だったり、様々な要素をミックスしてメタルを作り出しているけど、その中心にいるのが自分たちだってことなんだ。
-私自身、“デビュー・アルバムを初めて聴いた時にはあまりの完成度に驚きました。”が、世界中で同じようなことを何回も言われたのではないですか?
ありがとう。あのアルバムにとても長い時間と労力をかけて完璧な作品を目指したから、世界中で素晴らしい反応をされて泣けたくらいだよ。曲作りはもちろん、アレンジメントやパフォーマンス、歌詞まで、すべてにエネルギーを注いで自分たちの中では完璧なものに仕上げたつもりだったから、それが認められたみたいで大きな一歩だった。最初はヨーロッパ、次にアメリカそして日本から高い評価を受け、日本でライヴが決まった時は感無量だった。結果的にも非常に成功した1枚だったから、このバンドにとっては重要なデビュー・アルバムになったね。
-今作でも高い完成度はそのままに、正常進化と言えるAMARANTHEらしさを存分に引き出した素晴らしい作品に仕上がっていますね。今作を制作するに当たって前作を踏襲した点、前作から変えようと意識した点などがありましたら教えて下さい。
そう言ってくれて本当に嬉しいよ。今作を作る前から、デビュー・アルバムよりもっといい作品になるように心掛けたし、うまく行った部分はそのまま持続できるようにしたかった。でもこのアルバムの主なインスピレーションは前作がリリースされてから、今作を作るまでの様々な経験だったと思う。その中にはLOUD PARK 11への出演も含まれているんだ。それが自分たちにどれだけ大きな余韻があったか分かると思う! LOUD PARK 11の大きな会場で、多くのオーディエンスの前で演奏できて感激していたけれど、地元に戻るとまたさらに大きなフェス出演のオファーもあったし、Wacken Open Airにも出演したし、世界中をツアーすると言う、信じられないような経験があってさらにバンドとして成長し、進化できたと思う。
-具体的な作曲プロセスはどのように行っているのでしょうか?最初の作曲の時点でトリプル・ヴォーカル全てのメロディ・ラインを頭の中で決めているのですか?
コンポーザーとして言うと、トリプル・ヴォーカルって、シングル・ヴォーカルより遥かに楽なんだ。なぜならヴォーカルで出せない音がなくなる。無理がきくんだ。他のバンドの作曲なども手がけているけど、メロディ・ラインを作る時は必ずヴォーカリストの音域を頭に入れないといけない。でもAMARANTHEの場合はそれが全く必要ないんだ。トリプルだと画家と同じような作業で、色んな絵を作りだすことができ、完成度が高い。すべて頭の中で決めているというか、計画しているんだ。
-今作では前作以上にギター・ソロがフィーチャーされているように感じましたがご自身では意識して作曲されましたか?
ギター・ソロに関してはあまり意識してなかったんだ。その曲にソロが必要かどうかは作っている段階でわかるものだと思う。多分このアルバムの中に2曲くらいソロが多い曲があったと思うけど、それは必要性を感じたからなんだ。多様性のあるアルバムなので、壮大さを出すには必要だったと思う。
-リリース直後の2011年7月、そしてその後直ぐ11月にLOUD PARK 11でも再来日を果たしましたね。2回の来日での思い出や印象に残ったことがありましたら教えて下さい。
まず最初の来日だってオファーがあった時は信じられない気持ちでいっぱいだったけど、LOUD PARKに出演した時が特に印象的だった。オーディエンスの反応が暖かくて、エネルギッシュで楽しかった。自分たちがそれまでプレイした中で1番大きなオーディエンスだったけど、今でも1番いいショウだったと言える。