INTERVIEW
AMARANTHE (Elize)
2014.10.16UPDATE
Member:Elize (Vo)
Interviewer:米沢 彰
-Andreas Solvestromが脱退し、Henrik Englundが加入しましたが、どういった経緯があったのですか?
パーソナルな理由が主だったと思うわ。赤ちゃんが生まれたから、家族ともっと過ごしたいと思うようになったのよ。それで普通の仕事に変わって、普通の生活を送りたいと思うようになったの。それから、もしかしたらAMARANTHEのスタイルは彼がやりたいようなものじゃなかったのかもしれないわね。曲作りは私とOlof(Gt/Key)とJake(Vo) がやっているから。彼は最初はゲスト・メンバーだったの。私もそうだったんだけどね。そのときはただ遊びでバンドをやっているような感じだったけど、段々活動が本格的になってきて、物事が目まぐるしく動いていく中で、それぞれ決断をしなければならなかったのよ。彼はすでに脱退前にも2回ツアーに参加しなかったの。アメリカにも一緒に来なかったしね。赤ちゃんが生まれたから、ガールフレンドや子供と過ごすことを選んだのよ。その2回のツアーでAndreasの代わりを務めてくれたのがHenrikだったの。そのあとまたツアーに出ることになったからAndreasと話し合って、本当にこれが彼のやりたいことなのか、考えてもらうことにしたのよ。私たちとツアーに出るか、それとも以前やっていたバンドで自分のやりたいことをやるか。実際、今はそっちで活動しているみたいよ。今は自分のバンドを率いて、満足しているみたい。
-つまり、Andreasはツアー生活よりも地元に落ち着くことを選んで、今は地元でバンドをやっているということですね。そして、Andreasの代役から正式メンバーになったのがHenrikだと。
そうなの。とてもスムーズなメンバー・チェンジだったわ。彼をキープしておくことが自然だと思ったの。もう彼のことはよく分かっているし、ツアーのときどんな感じかも分かるしね。性格もいいし、グロウルもユニークだし、何の問題もなく一緒にツアーできたわ。
-グロウル・パートのメンバー・チェンジはあなたに変化をもたらしましたか?
うーん、もしかしたらそうかもしれないわね。彼のことは人間としても大好きだし、私たちに色んなものをもたらしてくれていると思う。変化を恐れないし、私たちが自由に歌う余地も与えてくれる。そういうのを見ていると強くインスピレーションを受けるわ。3枚目のアルバムではすごく良いものができるような気がしたの。今は全員の心がひとつになっているから、みんな全力投球できたしね。彼もそのプロセスに大いに貢献してくれたと思うわ。本人抜きで作業することもあったけどそれでもいいって言ってくれたし。
-これまでヴォーカリストとして以外に、歌詞の面で制作に関わっていらっしゃいましたが、今作でも作詞を担当していますか?
ええ。私はほとんどのヴォーカル・メロディを担当したの。それがメインだけど、歌詞にも大きく関わっているわ。というのも、曲を書くたびに、リズムやフィーリングにぴったり合う歌詞を考えているから。どの曲も最初から関わっているのよ。Jakeは途中から参加して、いろいろ手直しするの(笑)。Olofもね。
-作曲などの面はノータッチでしょうか?
アレンジは全部Olofがやっているわ。でもこのアルバムでは私も作曲に大きく関わっているの。特にヴォーカルのメロディには必ず携わっているわ。例えば"Drop Dead Cynical......♪(歌いだす)"のところとかね。トップ40の曲もよく聴くから、他のシンガーの影響も取り入れるようにしているわ。Olofもそういう感じ。どの曲のどの辺りを誰がやったかは、ちょっと思い出せないけど(笑)。少なくとも「Drop Dead Cynical」は、私とOlofが全部のメロディとアレンジを手がけたわ。確か「Massive Addictive」もOlofと2人で書いたんじゃなかったかな。たぶんそれが次のシングルになると思う。
-前作からわずか1年半ほどでのリリースとなりましたが、スケジュールはかなり過密だったのではないですか?
そうなのよ(笑)。
-前回のリリースからここまでで1番印象に残っている出来事を教えていただけますか?
たくさんありすぎてなかなか選べないわ(笑)! ツアーもショウもフェスも本当にたくさん出たから。だから......わー、挙げられない(笑)! まあ、そういうものは何年も経ってから思い出すものかもね。年を取ってから"2014年はこうだったわ!"なんて急に頭の中にぽっと出てくるものなのかも(笑)。
-ともあれ、ものすごく忙しかったでしょうけど、とても実り多い日々だったのでは?
そうね。頑張ったわ。
-今作を聴いて、Elizeのヴォーカルがよりパワフル且つ表現力豊かに進化したように感じましたが、ご自身ではいかがですか?
ありがとう! そう言ってもらえて本当に嬉しい! それが目標だったのよ。昔のアルバムを聴くと、もっといろいろできたんじゃないかと思ってしまうもの。ライヴで歌うときは、スタジオよりももっと自分の声をプッシュするしね。だから今回はライヴみたいにやったの。それからソングライティングに関しても、ヴォーカルでもっといろいろやってみようと思って作ったのよ。そうするキャパシティが自分にあると思ったからね。それに気づいてくれたなんて嬉しいわ。
-先ほどJakeと話しまして、彼もあなたの進化に気づいていましたよ。同時に彼の音域もより拡がり、メロディの面でより重要な位置を占めるように変化したように感じたのですが、共にリード・ヴォーカルを担当する立場から彼の変化はどのように感じていますか?
曲によっては彼が最初からメロディ作りに携わっているけど、基本的にはOlofと私が多くの曲を書いているから、私の方が音域が合わせやすいと思うの。だから彼が自分の声をプッシュする必要があった箇所が多かったのかも。実際彼はそうできる人だし、私たちも彼を励ましたわ。スタジオで"あなたならできる!"なんて言ってね。だって、ライヴでは実際に歌えているんだから。まあ、ライヴはいつでもスタジオとは違うものだけどね。ライヴはいつもオーディエンスがいるから、別のアドレナリンが出るの。でも彼はスタジオでもライヴみたいに歌えるって証明してくれたわ。そうして、お互いをプッシュし合っていたのよ。