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INTERVIEW

AMARANTHE (Olof)

2014.10.16UPDATE

AMARANTHE (Olof)

Member:Olof (Gt/Key)

Interviewer:米沢 彰

-今回は今までとは違うものにしたいということでしたが、今作の作曲の面で特に意識した点を教えていただけますでしょうか?

1番意識したのは、今までやってきたことをあまり繰り返さないようにすることかな。特にAMARANTHEのようなモダンなバンドの場合は、『The Nexus』や1stアルバムみたいな作品を出し続けていると、うまくはいくかも知れないけど、やがて下り坂になるような気がするんだ。売り上げ面でもそうだし、クリエイティヴ面でもね。アーティストとしては常に自分自身に挑戦を課していくべきだと思う。自分の居心地いい領域からちょっとずつはみ出していってね。もちろん、世の中にはそっくりなアルバムを出し続けていくのがとても心地いいというバンドがいっぱいいる。ファンもそれを心から楽しんでいるしね。期待通りのものが出てくる訳だから。でも、要はバランスを見いだすことだと思うんだ。今まで俺たちのアルバムを買ってくれた人たちをあまり苛立たせたくはないし。あと、特に意識したのは、フレッシュで今までとは違ったものにしながらも、バンドの特徴的となる音をどれだけキープできるかってことだった。それが主な目標でもあったね。今改めて聴いてみると、革新的な部分と、ファンが親しみを感じてくれる部分が絶妙なバランスで組み合っていると思う。

-たしかに、「Drop Dead Cynical」は新しい響きを持ちながらもあなたらしさが残っていますね。そこがいいと思います。

そう思ってくれて嬉しいよ。今のところ3万人くらいが聴いてくれていて、反応を見ているところなんだ。なかなか興味深いよ。もちろん中には苛立ちを感じた人たちもいて、これに似すぎているあれに似すぎているなんて言ってもくるけど、9割がたはスーパー・ポジティヴなんだ。クールなことだよね。

-あなたのギター・ソロは、かなりテクニカルなパートもありながら、テクニックに溺れずに曲全体の構成を支えるメロディ、という印象が強いのですが、ギター・ソロを組み立てるうえで意図していることや意識していることを教えていただけますか?

それは嬉しい意見だね。いつもとても力を入れている箇所だから。ギター・ソロというのは自分のテクニカルなスキルを見せ付けるだけの場じゃいけないと思うんだ。曲に何かを与えてくれて、曲を完全なものにしてくれるものじゃないと。俺がギター・ソロを書くときのプロセスは、曲をひとつ書くときに似ているね。しっくりくるメロディやリズム、雰囲気、フィーリングを考えながら書くから。ギター・ソロのクールなところは、他の部分より表現を豊かにしても大丈夫なところだね。インプロヴィゼーションをやってみたりして、その場の雰囲気を取り込んで。構造のしっかりしたものを書くようにしているけど、ときには自分を解き放ってみることもあるよ。

-あなたのもう1つのバンド、DRAGONLANDの最近の活動はどういった状況でしょうか?

今もやっているよ。AMARANTHEとは全然違ったタイプのプロジェクトなんだ。知っての通りAMARANTHEがとても忙しいけどね。AMARANTHEはフルタイムのバンドなだけでなくて、フルタイムの仕事でもあるから。というか、フルタイムより時間をとられているよな(笑)。でも、さっきも言ったけど、アーティストとして自分にチャレンジを課すのはとても大切なことだと思うんだ。あのバンドはとてもいいアウトプットだと思うよ。俺はクラシック音楽や映画音楽をいっぱい聴いて育っているけど、そういう要素はAMARANTHEには合わないから。だからDRAGONLANDのアルバムを作ったり、3-4ヶ月ごとにショウをやったりするのはとてもいいことだと思う。熱心なファンのためにもね。でも何があるか分からないよ。もしかしたらDRAGONLANDでもツアーに出るかも知れないしね。DRAGONLANDでも日本に行けたら最高なんだけど。

-そうしたらあなたの他の面も見られますね。では、今はAMARANTHEもDRAGONLANDも両立できていると。とても忙しいと思いますが、他のアーティストの曲を聴く時間などあるのでしょうか?

もちろん! アーティストとして、インスピレーションを得るのはとても大切なことだからね。みんなが今何を聴いているか知っておくとか、今流行のものについていくとかそういう意図じゃなくて、どういうふうに音楽が進化しているのかを知っておくのは大事だと思う。メタルだけじゃなくてロックやポップスも聴いているよ。あと、クラシック音楽もたくさん聴いているね。そこからもインスピレーションをたくさん得ているんだ。

-最近はどんなアーティストがお気に入りですか。

お気に入りのアーティスト?......難しい質問だなあ。たくさんいると思うけど、SOILWORKは特に長年のファンなんだ。メタルにポップな要素を取り入れた最初のバンドの1つなんじゃないかな。彼らには間違いなく大きなインスピレーションを得ているよ。それから、ヘンに聞こえるかも知れないけど、Michael Jacksonなんかのポップ・アーティストも青春時代からずっと聴いているから、そういう影響がそこかしこに現れているんじゃないかな(笑)。

-だからこそAMARANTHEの音楽性はモダンな音とオールド・スクールな音のクロス・オーヴァーが斬新なポイントだと思うのですが、特にモダンなパートとして、影響を受けているジャンルやアーティストなど思いつく名前はありますか?

興味深い話題ではあるよね。どんなバンドのどんな曲にも何かの影響は現れている訳だから。ラジオで聞いた曲でも、フェスでライヴで観た曲でも、自分の中に跡を残してくれるからだと思う。俺は極めてオープン・マインドな人間だし、バンドの他のメンバーもいろんなジャンルの色んな音楽を聴いている。だからこういうクロス・オーヴァーなんだろうね。

-いよいよ2度目のLOUD PARKでの来日を控えていますが、前回の思い出などあれば教えてください。

実は、大きなアリーナで演奏したのは、LOUD PARKがほぼ初めてだったんだ。確か1万人くらい観客がいたんじゃないかな。俺たちはまだ新しい、若手のバンドだった。1stアルバムが出てまだ半年くらいのころでね。あれに出たことが俺たちのキャリアの中でも大きなステップになったよ。とても大きなインスピレーションを得ることができた。LOUD PARKからヨーロッパに戻ってきたとき、新曲を作るインスピレーションになったんだ。だから今回またLOUD PARKに出られることになったと聞いたとき、みんな大喜びだったよ。それに、今回は仲のいいバンドがいっぱい出るしね。DRAGONFORCEとARCH ENEMYとは特に仲がいいんだ。俺たちにとってとてもスペシャルなショウになると思うよ。日本のファンにはクールな曲をたくさん演奏してもてなしたいと考えているんだ。もちろん『MASSIVE ADDICTIVE』からの曲もいくつか演奏するよ。とにかくスペシャルなものになることは間違いないね。実は、初めて日本に行ったのは11年前のDRAGONLANDのときだったんだ。今回はたしか5回目になるけど、行く度にいい思い出がいっぱいできている。いい友だちにもたくさん会えるしね。とにかくスーパー・エキサイトしているよ。

-最後に日本のファンへのメッセージをお願いいたします。

また日本に行けることになってスーパー・エキサイトしているよ。日本のファンへの特別なプレゼントとして、新曲を1曲だけじゃなくていくつか演奏するつもりなんだ。日本の前にUSツアーがあるけど、そこでもやらないで、日本のためにとっておきの曲を用意しておくよ。俺たちにとってもとても楽しみなことだし、みんなと会えるのも楽しみなんだ。前回からもう1年以上になるからね。10月に会おう!