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INTERVIEW

GALNERYUS

2014.09.17UPDATE

2014年09月号掲載

GALNERYUS

Member:Syu (Gt) Masatoshi “SHO” Ono (Vo)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-この「ENDLESS STORY」は最初の2バス連打だったり、疾走感のある早弾きのギターも非常にテクニカルですね。

Syu:Jun-ichiさんは本当にドラム上手いんですよね。もうずっと10年以上Jun-ichiさんにやってもらってますが、彼以外考えられないですね。安定感極まりないんで、好きなこと何でもできますよ。

-それをライヴで再現できてしまうのがすごいですよね。最近、生ドラムじゃないアルバムなんてたくさんありますしね。

Syu:うん、ありますね。

-Track.3の「THERE'S NO ESCAPE」ではモダンでプログレッシヴなアプローチがいいスパイスになってますね。曲をうまく引き立ててるなと感じました。この曲が3曲目というのは少し意外でした。

Syu:そうなんです、早い段階の3曲目から新機軸を打ち出しました。「ENDLESS STORY」のメロスピ・チューンから次にまたメロスピ系の曲が来ると思わせておいて、"ん?何だこのアルバムは!?"って思っていただければと。この曲は少し現代寄りな音楽性を意識しましたね。クラブノリなシンセもあったりとか......キャッチーですよね。

-そこにONOさんのヴォーカルが入ってくるとしっかりGALNERYUSに仕上がりますよね。Track.5の「ENEMY TO INJUSTICE」も面白い曲ですね。山あり谷ありというか、ストーリー仕立てになってるなと思いました。

Syu:これはキーボードのYUHKIさんの作曲なんですよ。お城から始まって西部劇に進んでいくような。いきなりそういうウエスタンな展開に飛んでいくのが1つの曲にまとまっているのは見事だなって思いますね。ライヴで演奏するのがまた大変そうな曲ですね。

ONO:歌もねぇ......。

Syu:ギターもアコギやら何やら......大変!

-歌詞はいかがですか? ストーリー仕立てな曲があがってきて、それに合わせて考えたのでしょうか?

ONO:いつもそうなんですけど、メロディがSyuくんとYUHKIさんからあがってきて、楽曲を作った本人のイメージとして、英語なのか日本語なのかをまず確認して、それから曲のイメージを聞いて。いつもYUHKIさんは自分で作った曲は全部"ヒロイックな感じ"って言ってますけど(笑)。それでSyuくんがそのあとこれを聴いたときに映画の"The Lone Ranger(ローン・レンジャー)"な感じって言ってたから映画見て(笑)。そのイメージで書いて上手く書けないところはTAKAさんに協力してもらいました。この曲はメロディに英語をはめるのが難しかったんですよね。イメージはある程度始めに聞いていたので、それに沿って書こうと思ってたんですけど......。"そうか!まだこの展開があったんだ!"って......本当に不思議な曲ですよね(笑)。

-Syuさん的にも自分では思い浮かばないような曲展開なんですかね?

Syu:自分ではまず書かないですね。これは2つの曲なんで、僕はそういうのは書けないですね。

-もともと2つの曲だったんですか?

Syu:いや、YUHKIさんは1つの曲として書いてると思うんですけど、僕は2つの曲のように感じるんですよ。そういうのは難しくてできないですね。

-Track.6「THE JUDGEMENT DAY」の原曲は「The Ironhearted Flag vol.1&vol.2」購入者で、かつライヴ・ツアー参加者に配布されたCDに収録されていた曲ですが今作に改めて収録したのはなぜでしょうか?

Syu:この曲はギターやシンセを録り直してからイントロを付けて、VETELGYUS MIXに仕上げてます。もともとアルバムに入れる予定だったんで、あのときに配布したのは、やりたいことを8割ぐらいの気持ちでレコーディングしたものなんです。アルバムに入れる前提だったので、あまりやりすぎないようにしました。

-この曲もGALNERYUSらしい高揚感のあるアッパーな曲ですよね。特典を逃したファンには嬉しいサプライズです。そしてインスト曲の「VETELGYUS」ですが、アルバム・タイトルにもなっているので、非常に重要な曲かと思うのですがいかがですか?

Syu:この曲の制作はすごい難しかったですね。最初は4分ぐらいのインスト曲だったんですが、最終的には8分ぐらいまでになりました。

-インスト曲としてはかなり長いですよね。

Syu:アルバム収録曲中、1番長いです。プロデューサーに提出して"もうちょっと表現したいことがあるんじゃない?"ってアドバイスされたんですが、考えていけばいくほど曲が伸びていきました。ただし、気を付けたのは8分を感じないようにスルッと聴けるような曲にしたかったのと、今回Gary MooreとかMichael Schenkerに影響を受けたようなギターを弾きたかったので、それを上手く凝縮できたのかなと思います。YUHKIさんもすごく良い仕事をしてくれてるし、インストというよりは物語的な感じの曲かなと思います。静かなパートの終了後に出てくるケルト的なパートがあるんですけど、新しい挑戦的なものに仕上がっています。

-インスト曲は久しぶりですよね?

Syu:そうですね。ONOさんが加入したときの2010年のアルバム『RESURRECTION』の「EMOTIONS」って曲があったんですけど、オープニングやエンディングを除いてのインストはそれ以来なんで、かなり気合は入ってますね。

-Track.8「ATTITUDE TO LIFE」はこの作品随一のバラードですね? サビでは一緒に熱唱したくなるような扇情力の高いエモーショナルなメロディですが、さっきも言いましたが小野さんのヴォーカルが今作ではより生きてますよね。

Syu:成仏する感じですね(笑)。この曲は10月からオンエアの"曇天に笑う"というアニメのタイアップ曲として書かせて頂いたんです。エンディング・テーマを依頼して頂いて書いたんですけど、非常に勉強したんです。アニメ見まくって漫画もいろんなもの読んで、タイアップとは何かをかなり研究したんですよ。最近アニメの世界観に合ってないタイアップ曲が結構多いじゃないですか。そういうのが絶対イヤで、バッチリはまってる曲にしたかったんです。そういう点ではいい感じに仕上がったんじゃないかなと思います。ONOさんにも漫画も読んでもらったんですが、非常に切ない漫画で、しかもすごく綺麗な世界観なんですよね。歌詞の内容とアニメを見比べてもらえば分かるんですけど、歌詞の内容もONOさんの声にピッタリです。

-素晴らしい歌詞に素晴らしいヴォーカル・メロディですね。個人的にそこまでバラードは好きではないのですがこの曲には素直に惹かれました。

Syu:これはだいぶできるのが早かった曲ですね。めっちゃ綿密に作った曲に限って、あまり評価されないんですよね。で、パッと思い浮かんでサッと作った曲に限って、評価してもらえたりするんですがまさにそんな感じの曲かなと思います。