DISC REVIEW
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デビュー30周年という大きな節目に相応しい"傑作"の誕生だ。今年2月から発売日に間に合うギリギリまで制作に取り組んでいた渾身のニュー・アルバム。バンドには周期があるものだが、彼らはこれまでに培ってきたものを土台に、ベテランのように落ち着くわけでもなく、むしろその真逆に振り切った初期衝動全開の楽曲を作り上げた。ド頭からラスト(※通常盤は「Outrage」で締めくくるが、これがまた超名曲!)までノンストップで攻めまくる。MOTÖRHEAD、BLACKSABBATHなどを彷彿させるクラシック・ロック、80年代のオールドスクール・スラッシュ・メタルやハードコア・パンクも感じさせつつ、過去の曲調や歌詞をセルフ・オマージュする余裕っぷりを含め、頭も身体も吹き飛ばされる激越作。 荒金 良介