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INTERVIEW

OUTRAGE

2010.11.09UPDATE

2010年11月号掲載

OUTRAGE

Member:丹下眞也(Dr)

Interviewer:TETU★KID

-インタビューよろしくお願いします。本日は幅広く色々なことについてお伺いしようと思います。まずは12月にOUTRAGEのドキュメンタリー映画が公開になりますね。今回この映画を作ろうと思ったきっかけを教えてもらえますでしょうか?

2009年にリリースしたアルバム『OUTRAGE』のレコーディング前から約3年間に渡って映像を撮り貯めていたんです。せっかく映像も貯まったし、何かの作品にしたいなという思いがあったんです。今回の映画はいつも応援してくれているファンの方々もそうですが、今からOUTRAGEを好きになってくれるかもしれないという方に見て欲しいなと思っています。自分達の音は聴いてもらったら一発でメタルだと判ってもらえると思うんですね。その音を作ってる人間が、普通の男たちであり純粋にメタルをやりながら普通に生きているんだという姿を見て貰いたかったんです。
この映画は、メタルをあまり知らない人でもとても興味深く観てもらえると思うし、メタルが大好きでOUTRAGEのことが好きな人達が観ても、メタル・バンドっていっても自分たちとなんら変わりがないっていうことを知ってもらえると思うんです。普通の人と同じような生活をしている人達がステージに上がったときに爆発しているだけで、OUTRAGEも同じ人間なんだってことを感じてくれたらと思います。そういう意味で素の部分も見てもらいたい、いわゆる格好良い部分だけじゃなくて、そういう素のシーンも入れてあります。

-3年間というと長期間になりますが、ストレスは感じませんでしたか?

撮り始めたのは橋本直樹が復活するというところからなんですね、スウェーデンでのレコーディングやライヴ映像までも収録してあります。監督が川崎の方だったので3年間常に撮り続けた訳ではないので、そんなにストレスには感じなかったですね。監督とは友達感覚というか、自然体でいれたので気にはならなかったですね。

-曲作りの部分も入っているんでしょうか?

その部分は入っていないのですが、レコーディング風景など皆さんが見ることが出来ない部分が収録されています。

-今回のドキュメンタリー映画にはライヴ映像も納められているとのことですが、OUTRAGEのライヴには観る者を圧倒する凄まじい力がありますよね?丹下さん自身ライヴに挑む前に必ず行うことや、習慣になっていることなどはありますか?

一番の理想の形は普段通りにやる。ということです。高揚したり、興奮したりするっていうのは裏を返せば緊張しているっていうことなんですね。そうすると失敗に繋りやすくなったりするんです。一番自然体なのはスタジオで練習している時だと思うんです。そのスタジオで練習しているような自然体のままライヴを出来るのが一番なんです。その状態の時にお客さんのエネルギーが向かってくればこっちが受け止めてそれをまた何倍にもして放出するんです。最初から"よし!ぶちかましてやるぜ!"みたいに気を張ってしまうと変に緊張してしまうので、自然のまま行ってその流れでどんどんエネルギーを膨らませていけばベストですね。最初からドカンとならなくても、気付いたら自分の気持ちが、どんどん上がっていくみたいな感じだと最高ですね。

-OUTRAGEはライヴ前のリハーサルは入念に行う方ですか?

20年以上一緒にやっているので、そこまで入念にやらなくても、良くも悪くもできてしまうんです。だから曲の構成を間違えないようにとか、ギター・ソロの音程を間違わないようにだとか、そういうところは再確認しますが、いわゆるグルーヴが合う合わないみたいな、そういう感じの練習の仕方はしないですね。やらなくてもあってしまう。逆に何回やってもタイミングが合わないときは合わないっていうか、その4人の波長が偶然合わないときは、何回練習しても上辺だけの練習にしかならないので、その辺りはうまく見極めてやっていますね。

-なるほど。では映画の話に戻りたいと思います。丹下さんが思う映画の一番の見所はどこでしょうか?

私生活のこととか、やっぱりみんな働きながらバンドをやっているので、そういう部分もあえて隠すことはなく、たぶん若いバンドもアルバイトしながらやっているとは思いますし、そういう若い人がみても、働きながらも格好いいメタルをやっているってところを見てもらえればと思います。

-素のOUTRAGEというか・・・

そうですね。逆に観て欲しいところは、例えば川崎CLUB CITTA'でガツンとやっている人達でも、私生活があって普段の仕事があるんだっていうこと。それだけ日本のシーンが大きくならない、海外でももちろん音楽で暮らしていくというのは難しいのは分かっているんですが、日本は特にメタルであったり、パンクであったりがビジネスと結びつかない現状ですね。

-なるほど。

さっきも言ったように普通の人間がヘヴィ・メタルをやっているんですよ。だから気負う必要がないんですね。全然恥ずかしいところを見てもらっても別にどの人間でも共通するところですから、格好良い部分だけ見せる必要もありませんし。

-本日(10/24)に『DIAL'A'ANNIHILATE (DEEP FIGHTERS VS OUTRAGE)』の配信が始まりましたね。まず伺いたいのですがこのDEEPとの企画の始まりは何だったのでしょうか?

DEEPとは元々何年か前から関係はあったのです。作品にしたのは初めてで、実際に作ってみてやっぱり音でコラボするのが一番ミュージシャンの本領を発揮できるところなんだと思いましたね。今回のこの曲はDEEPの選手に最適な曲があったんで、その曲にコーラスで参加してもらいました。アルバム『OUTRAGE』のレコーディング時にバックのギターとベースとドラムだけをレコーディングして、それから日本に帰ってきてヴォーカルとDEEPの選手のコーラスを入れさせてもらって、またその音をスウェーデンに送ってミックスしてもらいました。

-この曲というのは元々あったものなんですか?それとも今回のコラボ用に作ったものなのでしょうか?

『OUTRAGE』のレコーディングの段階で時間が足りないってことは分かってたんですね。最後の方に出来た曲なので敢えてスウェーデンでやらなくてもいいかなということで、だったらDEEPのために取っておこうということになったんですね。だからバックの音だけ録っておいて、本当にDEEPとコラボするってことが決まったらそれはDEEPと一緒にやれば良いじゃないかってなったんです。そういう意味ではDEEPの曲なんです。レコーディングのときは歌詞はなかったので、日本に帰ってきてから付けました。
選手のコーラスが無かったらいつものOUTRAGEですが、やはりDEEPのコーラスが入ると、とてもパワフルになってますね。あの分厚いコーラスは曲をより一層力強い感じにしてくれていますね。