INTERVIEW
OUTRAGE
2018.09.07UPDATE
2018年09月号掲載
Member:丹下 眞也(Dr)
Interviewer:荒金 良介
OUTRAGEが最高傑作の誉れ高いニュー・アルバム『Raging Out』レコ発ファイナル、渋谷CLUB QUATTRO公演を収めたライヴDVD『11281~怒~』を発売! 怒濤のテンションで攻め続ける最新作のエネルギーは、このワンマン公演でも大爆発していた。メンバー4人のパフォーマンスと観客の熱気が相乗効果となり、とんでもない空気が立ち込める会場の雰囲気は今作からも感じ取ってもらえるだろう。今回は丹下眞也に最新作に伴うレコ発ツアーの様子、BRAHMANと対バンを果たしたライヴ、11月に開催する1stアルバム『Black Clouds』完全再現ツアーについてなど、いろいろと話を訊いてきた。
-まず少し前になりますが、『Raging Out』(2017年リリースの13thアルバム)のレコ発ツアー(2018年1月から3月にかけて開催した"Raging Out Tour 2018")5ヶ所を振り返って、どんな感想をお持ちですか?
自分たちで手応えのあるアルバムを出したあとのツアーって、調子がいいんだなと思いましたね。バンド内もいいテンションだったし、その雰囲気はいつ以来だろうと振り返ると、『LIFE UNTIL DEAF』(1995年リリースの6thアルバム)ぐらいかなと。
-えっ! ずいぶんと遡りますね(笑)。
直樹(橋本直樹/Vo)が戻ってきたときの最初のアルバム(2009年リリースの10thアルバム『OUTRAGE』)は頑張ってやらなきゃ! という気持ちが強かったけど、今は何も考えなくても、自然とそういうテンションになるんだなと思いましたね。
-その感覚が『LIFE UNTIL DEAF』以来だと?
そうですね。1995年に出た作品ですけど、その当時のツアーが蘇ってきたんですよ。だから、何年ぶりなんだって(笑)。
-今年行われたツアーでは、各地でHER NAME IN BLOOD、GYZEを対バンに迎えていかがでした?
以前にやったことはあるんですけど、強力なライヴ・アクトのあとに出ると、負けちゃいけないぞ! って刺激を受けますよね。
-丹下さんから見て、この2バンドの音楽性はどういうふうに映ります?
同じ臭いがする若者というか、メタルの仲間って感じですね。もっと大きく言えば、音楽好きの仲間であり、パッションに違いを感じないのでやりやすいです。彼らも自然体で接してくれますからね。
-対バン形式を経て、ツアー・ファイナルの渋谷CLUB QUATTRO(3月4日)はワンマン公演でしたが、あの日はいかがでした?
ワンマンの方がお客さんは特別な想いを寄せてくる人が多いのかなと。その意味でステージに出て行ったときの熱気はまた違いますよね。最初は全体の温度が低いけど、一発音を出した瞬間にボルテージは上がりますから。
-僕も現場で観ましたけど、渋谷CLUB QUATTRO公演は『Raging Out』のテンションを汲み取った攻め攻めのセットリストでしたね。
テンションが落ちないセットリストは意識しました。頭から最後までマックスのまま続くようにしたくて。昔だったら、あえて一度下げて、また上げる流れを作っていたかもしれないけど、今はテンションを下げない方がいいだろうと。やっぱり、『Raging Out』がずっとピークみたいな曲ばかりだし、今回は無我夢中だった最初のころを思い出して、50歳であの雰囲気を出せたらかっこいいよねって感じで臨みました。10代、20代のころに戻ったようなライヴをやりたいなと思ったんです。
-「Mother (coming home)」もライヴで聴きたかったんですけど、今回のセットリストだと、入る余地なしと納得しました(笑)。
「Mother」(「Mother (coming home)」)はどこかでやってもいいかなと思ったけど、やらないことでこの曲がまた違う意味合いに聴こえるのかなと。自分の中で本当にこの曲をやりたいと思ったときにやった方がいいだろうし。あと、「Mother」は再現が難しくて、レコーディングでも苦労したんですよ。特にギターは一番苦労したし、ライヴでポッとプレイして、中途半端に聴かせるのも違うのかなって思ったので。