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INTERVIEW

OUTRAGE

2018.01.17UPDATE

2018年01月号掲載

OUTRAGE

Member:丹下 眞也(Dr)

Interviewer:荒金 良介

OUTRAGEが昨年30周年を迎え、バンド主催によるイベント"極悪祭2017"を2017年7月23日、CLUB CITTA'川崎で開催した。当日はCOCOBAT、DOOM、イギリスからNWOBHM(ニュー・ウェーヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の代表バンド ANGEL WITCHを招き、一夜限りの盛大なるメタルの宴に多くの観客が詰め掛けた。アンコールはUNITEDの大谷慎吾、OUTRAGEがカバーしたことでも知られるFLOWER TRAVELLIN' BANDの石間秀機をスペシャル・ゲストに迎えるなど、あの伝説的イベントが"昭和から平成へ..."というテーマを掲げついにDVD化! 丹下眞也にDVDの内容を中心にじっくりと話を訊いた。

-昨年は新作『Raging Out』(2017年10月リリースのアルバム)リリース以降、"LOUD PARK 17"を筆頭にライヴを重ねてきて、作品に対する印象はまた変わりました?

やっぱり、ライヴでやるほどかわいさが増してくるというか(笑)。例えば、ドラムのフィルもCDと同じではなく、アドリブを入れたりして。きっちりしたものから、そのときの自分のフィーリングを入れられるようになりました。自分と阿部(洋介/Gt)さんが作った曲は隙間がないけど、安井(義博/Ba)さんが作った曲は遊ぶ幅があるから。その意味では安井さんの曲の方がそういう傾向にあるかなと。

-新作からすでに「Doomsday Machine」、「Hammer Down and Go」、「Territorial Dispute」、「Wolf and Raven」、「Outrage」と5曲ほどライヴでもやっていますね。今の手応えはどうですか?

自分たちとお客さんの手応えはまた違うだろうけど、自分たちの得意技を出しているから、グルーヴも簡単に合うんですよ。昔の作品と比べても、無理をしてないですからね。

-「Hammer Down and Go」もライヴでさらにパワーを発揮する楽曲ですもんね。そして、今回はDVD『極悪祭』(『30th Anniversary FEST.XXX SPECIAL "極悪祭2017"』)の話を中心に訊きたいと思います。僕も現場で観ましたが、丹下さんも改めて映像で確認されました?

映像で観ると、また違いますね。石間(秀機/FLOWER TRAVELLIN' BAND/Gt)さんと共演した「SLOWLY BUT SURELY」を観ると"こういう感じなんだ"って。ロックのレジェンドであり、オリジネーターである石間さんに導かれて演奏していたんだなと。俺たちはまだ若造だなと思いました。

-石間さんとの共演は"極悪祭"のハイライトのひとつです。

間違いなくそうですね。リハーサルでも凍りつきましたから。メンバー全員の名前を覚えていたし、俺たちのカバーを聴いてくれていて......。そもそも"SLOWLY BUT SURELY"という曲名なのにスローじゃないと。もっとテンポを落としてくれと言われて。たぶん、石間さんは隙間を大切にして、そこに自分の気持ちを込める人なんですよ。だから、人のカバーをやるときも気持ちを入れてやらなきゃダメだなと。深いなぁと思いました。

-なるほど。石間さんが使用していた"シターラ"(ネックはシタール、ボディはギター)というオリジナル楽器にもビックリしましたが、やはりアーティストとしての存在感がすごかったです。

楽器というより、指から音が出てる感じ......もっと言えば気持ちから音が出ているなと。"極悪祭"のDVDはそこに尽きますね。自分たちも30年やってきて、こういうイベントを開くことで勉強になったし、得るものが多かったです。COCOBATとDOOMは同僚、ANGEL WITCHは上司、石間さんは社長さんみたいな感じで(笑)、ありがたいとしか言いようがなかったです。