DISC REVIEW
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2013年、国内デビューに先駆け海外リリースを果たし、翌年に日本でのメジャー・デビューを果たした逆輸入バンド GYZEが約2年ぶりに放つ3rdアルバム。前作までの王道メロデス路線をベースにしつつも、Track.3「Dead Bone Blue」のシンガロング・パートやTrack.8「Kamuy」に見られるトライバルなメジャー調メロディなど、様々なアプローチを随所に取り込み、進化を続ける彼らの貪欲な姿勢が強く感じられる。泣きのメロディを聴かせるギター・ソロに、アグレッシヴなリフ、鼓舞するようなパワフルなメロディから、壮大なシンフォニック・サウンドと目まぐるしく展開する様は痛快ですらある。前作のリリース後には"LOUD PARK 15"へ出演、さらに昨年はSOILWORKとの日本ツアーにヨーロッパでのメタル・フェス出演など、世界を舞台に経験を重ね、自らのステージを広げてきた結果、彼らの故郷"北海道"を強く意識した作品となったのは非常に興味深い。 米沢 彰