COLUMN
XMAS EILEEN Koji Uehara(XMAS EILEEN Vo.R/KOJI ZERO THREE/映画監督)"映画馬鹿一代" 第6回
最近ボクシング習ってるんです。
軽い気持ちで始めたらはまってしまって(笑)
腕には自信あるつもりでしたがダメでしたね(笑)奥が深すぎて苦労してます、楽しいですけど。
さてそんな感じで今日はボクシング映画について語りますか?おそらくなんですけど、格闘技で1番テーマにされてるのがボクシングだと思います。
「ロッキー」、「ミリオンダラー・ベイビー」、「キッズ・リターン」と数えたらキリがないです。キックボクシングの映画とかあんまりないでしょ?空手とか?(笑)「ベスト・キッド」と「空手バカ一代」くらいしか知らん(笑)
その理由考えてみたんです。
もちろん全ての格闘技が厳しい世界でしんどいのは同じ。でもボクシングはおそらく減量とか含めて1番苦しいイメージがあるからじゃあないかなあと思ってます。
ちょっと尋常じゃあないくらい体重落として戦ってますからね。
そう考えるとやっぱり「苦しいこと」にドラマが発生する?しやすい?のかな?
誰も生まれつき強い奴の話なんか観たくもないでしょう(笑)範馬勇次郎だけでいい(笑)
ロッキーも苦労して苦労して成り上がっていくからドラマがある訳でいきなり強かったら誰も感動しない。
おそらくこれは人生ってことそのものがそうなのかもしれないですね。
いきなりギター上手い奴の話なんか絶対に面白くないもんね(笑)だから最近のラッパーはまあまあ普通の家に生まれてたいして苦労もしてないのに、貧乏自慢からの成り上がりみたいなラップが多いんでしょうね(笑)
嘘つけ普通に学校行ってたやろ?(笑)
自分で行かなかったか辞めただけやろ?(笑)とひねくれたボクは思ってます。
もちろんボクもろくに学校はいってません。
でもそれは自分の意思であって、親が悪い訳でも何でもない。
裕福ではなかったけど、よく映画に連れて行ってもらったりコンサートに連れて行ってもらったりしました。
不良になったのは100%自分の責任。
そう言える奴意外と少ない。
あとたいしたドラマがないからってバンドマンで悪ぶる方(笑)あれもやめた方がいい(笑)普通に学校行って軽音楽部入って吹奏楽部入ってたんだから(笑)
でもそうなってしまうのはやっぱり「痛み」からの成り上がりが1番盛り上がるからだからだと思います。
苦労、痛み、貧困、弱さ、そこからの話が盛り上がる。
でもね良く考えてみてね。
映画の主人公達は誰1人自分でそれを語っていないでしょ?ロッキーは自分で自分の痛みなんか語らない。それをボク達が勝手に想像して解釈してドラマになる。
だからかっこいいのだ!!
苦労話なら音楽やってからの苦労話でいい。
ギター練習して豆が潰れたでいい。
ボクはそこにめちゃくちゃドラマを感じます。どこから来たよりもどこへ行くかが大切。
ボクが思うにボクシング映画はこれを伝えるのに最適なんだと思います。
登場人物達みんな苦しそうだもんね(笑)
そして何かを頑張ろうとする時はロッキーのテーマが流れる(笑)
ボクシング映画!おすすめです。
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