INTERVIEW
Xmas Eileen
2016.04.05UPDATE
2016年04月号掲載
Member:Vo.右 Gt.
Interviewer:荒金 良介
-このバンドは2013年のクリスマスに結成したそうですね。
Vo.右:僕を中心にメンバーみんなそれぞれ音楽をやっていたんですよ。ラップ・ユニットと、バンドという形で分かれてて。そのふたつのグループが休止することになって、"それでもまだ俺と音楽をやりたい人は今日の9時に集合"とLINEを送って、集まったのがこの6人と仲間の制作チームですね。
-そういう経緯で始まったんですね。当時はどんな音楽をやろうと?
Vo.右:それはまったく決めてなかったです。とりあえず集まってから考えようと。
-ラップ・ユニット、バンドのころはそれぞれどんなサウンドでした?
Vo.右:バンドの方はいわゆるラウド・ミュージックですね。
Gt.:最初はハードコア・パンク、ニューヨーク・ハードコアから入ってるんですよ。それはたまたまそういう場所で遊んでいた仲間が集まったからなんですけど。でもみんな好きな音楽もバラバラで。
-ラップ・ユニットの方は?
Vo.右:いわゆるラップですね。僕はソロでもやっていました。
-1990年代後半から2000年代前半にかけて、バンドとヒップホップの人たちが交流するミクスチャー・イベントはたくさんありましたよね。
Vo.右:そうですね。バンドとヒップホップのイベントだと、僕は両方出てましたからね(笑)。
Gt.:当時はオールナイトのイベントも多くて。ハードコア、レゲエ、ヒップホップとかみんな一緒にやってましたね。
-そういうシーンの空気を継承したい気持ちはありますか?
Vo.右:継承したいというより、自分たちがバンドとヒップホップが交流するような場所で遊んできたから、そういう空気はナチュラルに出ているんじゃないかな。
-では、バンドの方向性が見えてきたのはいつごろですか?
Gt.:初めてMVになった「Kiss me Kill me tonight」(2015年リリースの1stミニ・アルバム『SORRY WHO AM I ?』収録)は作るのにすごく時間がかかったんですよ。
Vo.右:バンドの軸が固まるまでは大変でした。やっぱり、まとまらないんですよ。そんなときにシュッとできたのが「Kiss me Kill me tonight」で、それからバーッと他の曲もできるようになりました。「Kiss me Kill me tonight」みたいな曲をやりたい!というイメージがあったというより、方向性を模索していく中でできたという。たぶん俺たちはここじゃないかな、という感覚ですね。それぞれの個性も曲にちゃんと入ってますからね。
-自分たちとしてはどこに手応えを?
Vo.右:手応えはねぇ......。
Gt.:未だにそれはないんですけどね(笑)。
Vo.右:でも曲ができたときに、バンドの方向性が何となく見えたから、ここを突き詰めて進化させればいいのかなと。
-音楽的には生演奏とデジタル音を混ぜているところが特徴的です。
Vo.右:そこにそんなにこだわりはないんですけどね。ヴォーカルが面白いバンドだと思うので、トラックがラウドだからといって、遠慮せずにラップしようと。僕らミクスチャーと言われるけど、自分たちではミクスチャーだとは思ってなくて。
-そうなんですか。
Vo.右:"いまどきバンドでラップかよ"と思う人もいるかもしれないけど、それもいいじゃんって。シンセに関しては入れたら楽しいかなぐらいのノリですね。
Gt.:メンバー自身が自分たちでどんな音楽をやってるのかよくわかってないんですよ。僕はメタル・バンドだと思ってやってますからね(笑)。そこが面白いのかなと。
-なるほど。
Vo.右:僕以外のフロント2人はヒップホップ・バンドだと思ってるんじゃないですかね。メンバー内で音楽的なことは一度も話し合ったことはないです。
-自分たちでもあまり型にハマりたくない?
Vo.右:いや、そこまでかっこいいものでもないですね。
Gt.:泥臭いことをやってますからね。まあ、型にハマるつもりもないですけど。