INTERVIEW
Xmas Eileen
2016.04.05UPDATE
2016年04月号掲載
Member:Vo.右 Gt.
Interviewer:荒金 良介
-泥臭いとは?
Gt.:みんな10年以上の付き合いなので、バンドどうこうより、遊んでいる時間の方が長かったんですよ。それから楽器を持って、みんなでバンドをやっているから、今の形が自然なんですよね。やってるジャンルはバラバラだけど、それをVo.右がまとめてくれてるから。それも新しい形かなと。
Vo.右:精神面ですごく泥臭いバンドだと思うんですよ。"愛"、"友情"という言葉が出てくる以上は、自分たちの中にそれがないと、ウソになりますからね。本当に信頼し合った仲間が集まっているから。例えば、メシを勝手にバラバラで食べさせないとか。
-えっ、そうなんですか?
Vo.右:今回のレコーディングは食事付きの場所だったんですけど、作業している人たちがいて、"少し遅れてるから先に食べておいて"というケースがあるじゃないですか。俺はそんなことは認めないと。みんなでテーブルを囲んで、一緒に"いただきます!"と言って食べるからって。ホテルの部屋割りも誰と一緒がいいとかじゃなく、あみだくじで決めてます。何があっても、そこだけは崩さないようにしようと。ツアー中にひとりで食べに行きますとかも、許さない(笑)。
Gt.:まあ、僕はうまいことやってますけどね(笑)。
-ははは。
Vo.右:そういう意味で泥臭いバンドですね。
Gt.:僕らってちょっと古いタイプのバンド・スタイルだと思うんです。結束という名のもとに集まってるというか。もはやファミリーの域なので、それが絶妙にバランスを保ててるんじゃないかと。
-音楽はメンバーそれぞれ伸び伸びやる一方で、バンド内部の規律は厳しいんですね。
Vo.右:ええ、年齢的にも男が気持ち悪く集まってるようなイメージを持つ人もいるかもしれないけど、みんな無理矢理従ってるわけじゃないですからね。昔からの友達なんで、染みついてるんですよ。
-ファミリー感を大切にしようと?
Gt.:映画でいうと、"ゴッドファーザー"ですね。
Vo.右:あの世界観でバンドをやってると思っていただければ(笑)。
Gt.:10代のころからハードコアを聴いていたので、バンド内での結束みたいなものは、僕らにとって自然にあることなんですよね。
Vo.右:未だにその感覚が残ってて、それが音楽になってる。だから、バンド内で仲が悪い人たちを見ると、僕らはその関係で一緒に音楽をやるなんて考えられないと思うんですよね。
Gt.:メールの送信履歴までチェックされますからね。
-そこまで踏み込みますか!
Vo.右:はははは。女の子にどんなメール送ってるのかなって。
-そして、2014年4月に初ライヴを行ったそうですね。
Gt.:ライヴは毎回反省することが多いですね。自分たちが描くライヴ像に到達するまでは時間がかかると思うけど、同じ年の12月にはワンマンをやろうと決めてました。
Vo.右:音源も出してないのに、Zepp Nambaでイベントをやりましたからね。初ライヴの前に2回ぐらい非公式でライヴをやったんですけど、身内にも言わずにこのバンドを始めたから、お客さんがメンバーより少なかったんですよ。で、それから4回目のライヴがthe HIATUSのオープニング・アクトだったので、一気に2~3,000人規模になりました。
Gt.:まだ仮面を付ける角度もはっきりしてなかったころですね(笑)。
Vo.右:そういうことの積み重ねで、応援してくれるファンも増えていきました。
-仮面でバンドをやろうと思った理由は?
Vo.右:"元○○"みたいに言われるのが嫌で、周りの親しい友人にもまったく何も言わなかったんですよ。で、MVを発表したときに、めちゃくちゃ仲いい友達に"最近、Xmas Eileenというバンドがヤバイよ!"と言われて。"知ってるよ、俺!"って。
-(笑)
Vo.右:これは本当の話なんですよ、それぐらい隠してやりたくて。今までの経歴を引きずって、最初からお客さんがある程度入ることをやったらダメだなと。まあ、お客さん5人のときはちょっと衝撃的でしたけど。
Gt.:動揺して、チューニングもずっと合わなかったですもん(笑)。
Vo.右:自分たちの正体を隠したいというより、覆面とトレンチコートを周りが面白がってくれるんで、このままでいいんじゃない?って。