LIVE REPORT
LOVEBITES
2023.03.12 @EX THEATER ROPPONGI
Writer : フジジュン Photographer:Masayuki Noda
"私たちの歩んできた道は正しかったのか? この信念、覚悟は本物なのか? 今日、この復活の日に審判が下ると思います"
復活の日、審判の夜――。ライヴ後半、asami(Vo)が真摯に語り、新曲「Judgement Day」を披露する。2021年8月、メンバーの脱退に伴い、バンドの活動休止を発表。2022年3月に再始動と新メンバーのオーディション開催を発表し、10月にfami(Ba)が加入。今年2月には、新体制初となるアルバム『JUDGEMENT DAY』をリリースしたLOVEBITESが、"WE ARE THE RESURRECTION"と銘打った実に2年ぶりとなるライヴで、復活の狼煙を上げた。新たな始まりに向けての信念と覚悟をライヴで体現したこの日。ここでは東京 EX THEATER ROPPONGIにて2デイズで行われた、ライヴ2日目の模様をレポートする。
フロア前方にスタンディング・エリアが設けられ、マスク着用ながら声出しも解禁。開演前、"本日はメンバーが切望し、ファンのみなさまが熱望した、声出しがOKです!"のアナウンスに"ワーッ!"と歓喜の声が上がり、フロアから期待と興奮がビシバシ伝わるなか客電が落ち、5つの棺が映し出された、活動休止期間を想像させるOP映像が流れると、1stアルバムの1曲目である「The Awakening」のSEとパワフルな掛け声に迎えられてメンバーが登場。まさに目覚めの時と言わんばかりに同曲の途中から生演奏に切り替わり、ライヴが本格的にスタート。
フロアに拳が上がり、怒号のような歓声が飛ぶなか、続く「Holy War」のイントロで、asamiがステージに登場。"We are back!"と力強く告げて、ヘヴィで疾走感あるサウンドに美しく力強い歌声を響かせる。圧倒的演奏技術と音圧、息の合った演奏やステージ・パフォーマンスに僕もすっかり魅了され大興奮していたが、この日のライヴはfamiが加わってわずか2本目のライヴであることを思い出して驚愕。1曲目から緊張感など微塵も感じさせず、キュートな笑顔と堂々としたプレイで魅せていたfami。なんだ、この強心臓ぶりは!
"みんな、ただいま~!"の挨拶に、"おかえり~!"と応える観客の温かい声に、asamiが感極まった表情を見せたMCでは、再びみんなの声が聞けた幸せを告げると、"我々は最新が最強。そうですよね?"と問い掛け、始まった曲は「Golden Destination」。攻撃的なベース・イントロでfamiがその存在感をしっかりアピールすると、haruna(Dr)が力強いビートを重ね、miyakoのテクニカルなギターとmidoriのエネルギッシュなギターが重厚なバンド・アンサンブルを生み、asamiの美声が観客の心を突き刺す。自信と気概に満ち溢れた新生LOVEBITES、最新が最強は決して嘘じゃない。
最新曲「Stand And Deliver (Shoot 'em Down)」やライヴ定番曲「Shadowmaker」、「Break The Wall」など、ヘヴィにファストにメロウにと、強靭さと振り幅を増した最新型のLOVEBITESを見せつけた中盤戦。asamiがドレスをなびかせ、艶やかで激しく美しい楽曲世界を構築した「Swan Song」をmiyakoがピアノの独奏で華麗に締めくくると、"絶対的なテーマを持って作った曲です"と、自身の貫く信念と覚悟への審判を委ねるべく作り上げた、最新アルバムの表題曲「Judgement Day」を披露。切迫感ある曲調、たっぷり想いを込めた演奏に轟く、asamiの感傷的なロング・トーン。曲終わりの湧き上がる拍手と歓声が、審判結果を表していた。
新曲で新たな扉を開くと、「When Destinies Align」、「M.D.O.」でフロアに強烈な盛り上がりを生み、本編ラストは「Under The Red Sky」で観客と吠え声を合わせてフィニッシュ。アンコール・ラストは、"今こそ、「Unite」するときなんじゃない?"と、会場中の気持ちをひとつに繋いだ「We The United」。ファンと共に前へ前へと突き進む、LOVEBITESの新たな歴史は始まったばかりだ。
- 1