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INTERVIEW

LOVEBITES

2026.02.18UPDATE

2026年02月号掲載

LOVEBITES

Member:Asami(Vo) Midori(Gt) Miyako(Gt/Key) Fami(Ba) Haruna(Dr)

Interviewer:米沢 彰

活動休止から見事なまでの復活を遂げ、今やワールド・ツアーを回る世界的な存在へと上り詰めたLOVEBITESが満を持して5thフル・アルバムをリリースする。海外フェスのほか、メンバーの出身地を巡るツアー等も回り、現体制になって以降バンドが過ごしてきた濃密な時間と共有した経験が結実した本作は、メンバー全員が作曲にクレジットされる等、バンドの充実ぶりをこれでもかと表している。3月には悲願の日本武道館公演も控えた5人の結束が随所で垣間見えるインタビューをお届けする。

-5枚目となるフル・アルバム『OUTSTANDING POWER』のリリースおめでとうございます。また3月には日本武道館公演("LIVE AT BUDOKAN")も決まっていて、バンドとしては最高に充実したタイミングだと思いますが、まずは現在の率直な気持ちをお伺いしてもよろしいでしょうか。

Miyako:デビュー9年目という結構な年数をみんなで走り抜けてきたんですけど、やっぱり日本武道館って全てのミュージシャンにとって、いつか立ちたい夢の場所だと思うので、それがこのメンバーで叶うことが本当に感無量です。

Asami:出会ってから10年経ってて、Famiは3年ですけど、すごいあっという間で。満を持してというか、私たちにとって今がすごくいい時期だなと思ってて。今回の5枚目のアルバムは(日本)武道館に向けて作ったわけではないんですけど、全員が作曲に携わってて、5人で作り上げるっていうのを目標に2025年の年明けから1年かけて作ってきたので、やっと皆さんに届けることができて嬉しいです。これを持って日本武道館に行こうと思ってます。

Midori:今、この取材を受けている時点で日本武道館まであと55日で、1年前に発表してから本当にあっという間だったんですよね。いよいよ近付いてきて、もう今はそこしか見えないぐらいの感じになってるんですけど、やっと武道館の詳細も詰まってきて、今はそれに向けて全力で走ることに集中してます。

Fami:武道館の公演を発表したときは時期も先だったんで、私はまだ夢見心地で。半年後も"まだまだだね"って言ってたのにあっという間にもう55日になって、驚いてるっていうのが率直な気持ちです。武道館に向けて私たちが結束して高めていくのはもちろんなんですけど、お客さんの熱量も日に日に高まっているのをSNSを通して肌で感じることができて今すごく嬉しいっていうのと、"みんなのこのとんでもないパワーが詰まった12曲入りのフル・アルバムをいっぱい聴いてほしいな。どんな反応が返ってくるかな"っていう、大きなものに向けてのワクワク感が高まっています。

Haruna:LOVEBITESを始めた10年前は武道館が本当に実現するとは思ってませんでしたが、でも徐々に高め合ってきて、"これなら武道館行けるね"ってなって。自分の人生の中でこんなことが起きるなんて考えてなかったので率直に嬉しいですし、このメンバーで立てて本当に良かったです。今回のアルバムについては全員が作曲に参加してますし、挑戦というか楽曲の幅も広がって、皆さんにまた新たなLOVEBITESを見せられるんじゃないかなってものになりました。

-2022年の復活からここまでの展開を見ていくと奇跡的にすら思えます。1つずつ全てに結果を出して期待に応えてきたことが今に繋がってるんじゃないかなと思いますが、そういう実感はありますか?

Fami:目の前にあることを必死にこなしてたらここまで来てました、みたいな。私にとっては本当にあっという間でしたね。

Asami:FamiにもLOVEBITESとして自信と誇りを持って日本武道館に立ってほしかったのでこの年月は必要な時間だったと思うし、私たち5人が結束するには本当にいい時間だったと思います。この期間があったからこそ今の私たちを一番出せるんじゃないかなって。

-復活以降の動きは世界ツアー("THE THIN LINE BETWEEN LOVE AND HATE")も含めてかなり濃かったと思います。

Asami:本当に濃かったよね。走馬灯みたい――

Fami:それ、死んじゃうやつ(笑)。

一同:(笑)

Asami:盛りだくさんすぎて何があったかなって(笑)。

-2022年に現体制になって以降の出来事で、特に印象に残っていることを伺えますか?

Midori:"Hellfest(2024)"じゃない?

Asami:そうだね。ワールド・ツアーでのフェス出演ですけど、あの人数の前で演奏するってなかなかないし、ツアーで長い時間一緒にいて結束も強まったと思うし、いい経験をさせてもらったなって。("Hellfest"は)ハイライトです。

Midori:ヨーロッパとか海外回ってるときって毎日ぐらいの短スパンでずっとライヴをやってるんで、鍛えられましたね。

Asami:トラブルもたくさん起きるし。

Midori:そうそう(笑)。

Fami:鋼のメンタルが育ちましたよね。

Midori:"もうなんでも来い"みたいな感じになるし、やっぱ大きいフェスは"絶対爪跡残すぞ"という心持ちでずっとやっていましたね。

-"Hellfest"が規模としては一番大きいですよね?

Asami:フェスの規模としては10万人単位で、ステージに立ったときも数万人がわーっていて、人の地平線だったよね。

Miyako:そういう規模のフェスができる土台があるのが羨ましいね。日本だと地平線程人が集まるメタル・フェスはないんで。

Asami:ヘヴィ・メタルっていうジャンルがなかなか日本じゃ難しいところもあるけど――

Miyako:なのに、武道館に来ましたよ!

Asami:そこですよね! 結構それが誇りで、英詞でなんか小難しい曲がわーっと並んでて、いわゆるポップでもないし、売れ線みたいな曲でもないし。イントロ長いし、間奏長いしで時代と逆行することをやり続けてきた結果今があるっていうのは、本当に誇れますね。

Miyako:貫いてきたからね。何言われても曲げなかったから。

-今だと若い世代ではギター・ソロ不要論とかあったりしますからね。

Miyako:冗談でしょ、って(笑)。

Asami:今の時代3分以内の曲ばっかりですよ(笑)。3分にまとめろっていうお題から始まるんですから。

Fami:(私たちは)6分ばっかりですよ(笑)。

Asami:5分切っちゃったら"あれ、短くない?"って言っちゃうもんね。

-個人的には"全国高校 軽音楽部大会(第5回 全国高校 軽音楽部大会 we are SNEAKER AGES)"で「Unchained」(2024年リリースのEP『LOVEBITES EP II』収録曲)をやった子たち(奈良育英高等学校 軽音楽部)がグランプリを獲ったっていうのが今の時代でもちゃんと若い子に伝わってる証明みたいで、すごく面白いなって思いました。

Asami:本当に胸熱だったよね。

Miyako:私、大阪に帰省するタイミングで観に行ったんですよ。他の学校はなんの曲やるんかなって思ったら多くがポップス系の曲で、"ここでLOVEBITES大丈夫!?"って思ったけど、グランプリ獲った瞬間に"メタルいけるな"ってなりましたね。逆に希望を与えてもらったかもしれないです。

-その「Unchained」も入ってた前作の『LOVEBITES EP II』が最初から現体制で制作された初の作品だったと思うんですけど、そこから今作はメンバーの出身地をツアーで回ったりもした("ETERNAL PHENOMENON TOUR")上での制作ということで、よりお互いを知ってから制作できたのかなと思うのですが、実際はどうでしたか?

Fami:たしかに入った直後に、LOVEBITESを骨の髄まで理解し切ってない状態で作っても、お客さんからしてもメンバーからしても"ちょっとどうかな"と感じると思うんですけど、出身地を巡るツアーの過程で打ち上げもいっぱいして、美味しいものいっぱい食べていっぱい語り合って、そのまま朝みんなでパフェとか食べて(笑)。その時間も経て、LOVEBITESってものもお互いも真に理解した上で作った作品というか。

Asami:みんなのことを想像しながら作るようになりましたね。昔は"ファスト、メロ、パワー!"、"とにかくメタルを!"っていう気持ちが強くて。それももちろん大事ですしそのまま続いてるんですけど、今は作りながら"Famiをここで活かせないかな"とか。"Harunaは......ちょっと速いの来ちゃったけど、まぁいけるか"とか、信頼も強くなっているし、いろんな想像をしながら作るようになりましたね。

-この制作期間中に新たに分かったメンバーの一面とかもあったりしますか?

Asami:新たなっていうか、最初から全員変だしね(笑)。

一同:(笑)

Fami:でも私が嬉しかったのは、Miyakoさんの曲でベースをフィーチャーする瞬間を作ってくださることが多くて。音源でも聴くたびに"Miyakoさん......! ありがとう!"となっているのが最近の私の新たな高まりです。

Miyako:Famiはやれるプレイの幅が広いので。メタルってどうしてもベースは地味になりがちなジャンルなので、そこを要所要所でフィーチャーしたいなっていうのがありますね。

Fami:愛、感じてます。

-ちなみに過去のインタビュー(※2023年2月号掲載)で、Miyakoさんが"サポート・ベースを入れてぬるっと続けるのは考えられなかった"とおっしゃっていたのがすごく印象的で。LOVEBITESはメンバー間の化学反応とか、お互いで引き出せるものをすごい大事にしてるってことの裏返しなのかなと思ったんですけど、そういう考えってあったりしますか。

Miyako:やっぱり、みんな......変だもんね(笑)?

一同:(笑)

Asami:バンドだから、全員の気持ちが1つになってないといい音は絶対生まれないと思ってるんで。もちろんサポートの方も一生懸命やってくれますけど、1人お仕事モードでいるっていうのは私たちのスタイルとは違うかな、お客さんも気持ち入らないかなと思って、一緒に歩んでくれる方を入れたかったんです。

-今作はメンバー全員で作曲を手掛けた初の作品となりますが、この"全員で作ろう"っていうのは制作を始めたときから決めていたことなんでしょうか。

Asami:気持ち的には毎回そういうスタイルでやってるんですけど、武道館直前に出すアルバムっていうのも各々感じてたし、より全員が作曲に対して向き合った形で、一生懸命作れたらいいねっていうところから入りました。

-今回のタイトルは直訳すると、"ずば抜けたパワー"というような意味になると思いますが、すごく挑戦的で自信があるように感じます。このタイトルは自然に決まりましたか。

Asami:最初はいろんな案があったんですけど、出た瞬間からみんな"それだ"みたいな。"これで決まりだ"っていう感じでした。

-この作品のオープニング・トラック「The Castaway」は先行配信とMV公開もされてますが、すごくいい反応ですね。

Asami:大好評だと思います。

-再生数も伸びていて、コメントは日本語も当然多いんですけど、英語だったり、どこかちょっと分からない言語も多いですよね。コメントも見られてたりしますか?

Miyako:全部見てます。今も毎日見てる。っていうのもやっぱ不安で。作曲を重ねるごとに、自分はもちろんかっこいいと思って出してるんだけど、結局判断するのって聴き手なので、どうしても過去の曲との戦いになってくるし、作品ごとにすごいハードルが上がってるなと思ってるので......だから安心しました(笑)。

-「The Castaway」は、聴いた直後はシンフォニックだったなっていう印象が強く残るんですけど、ちゃんと聴いてみると、結構ストリングスの入ったパートは絞られてて、かなり生の音を表に出すような構成になっていますよね?

Miyako:いわゆるストリングスとかバンド以外の音のトラックは少ないですね。最小限しか入れてないんで、バンドのパワーがすごく出る曲になっていると思ってます。同期がなくても全然成り立つっていうか。

-バンドとしての変化をこの曲でまず最初に感じましたが、振り返ってみると、「Unchained」くらいからそういう変化が始まってるのかなって思いました。タイトルの通り、過去の期待とか周囲からの"こうあるべきだ"みたいなものから離れたというか。

Miyako:さっきAsamiも言ってましたけど、曲を作るときに"今きっとライヴでこういうことになってるだろう"とか、"今あのメンバーがこういうことをするだろう"って、具体的に想像しながら曲作れるようになった感じが、そうやって形になってるのかもしれないですね。

Haruna:以前より1個の曲についてみんなで話し合う機会が増えてるので、それでメンバーの意向が曲にどんどん反映されてるのかなって思います。

Asami:作曲のクレジットとしてはそれぞれの名前が入ってますけど、ワンコーラスできた時点でみんなで聴いて"ここもっとこうしたらかっこ良くなるんじゃないか"とか、そういうことを何回も積み重ねて制作しているので、みんなの意見がちゃんと入った作品になってると思います。

-意見を出し合った結果、大きく変わっていくこともありましたか。

Asami:ありました、ありました。それぞれが自分でやるだけだと、固執してしまって"それがいい"と思い込んで動けなかったりとか、新しいものが出てこなかったりするんですけど、"どう思う?"って聞くと"こういうのもありじゃない?"って新しい考えが出てきて、"たしかに"ってなるので、いい構築の仕方だったんじゃないかなと思います。