DISC REVIEW
-
いわゆるガールズ・メタル業界において名の知れた存在であったmiho(Ba)をリーダーに、メンバー全員がそれぞれのキャリアを持った新バンドによる、初音源にして、いきなりのメジャーからのリリースとなる3,000枚限定のミニ・アルバム。フィンランドの高名なエンジニア・チームを起用し、4曲中3曲が英語詞というデビューの時点で世界を見据えた妥協なき姿勢に、周囲からの大きな期待も感じさせるが、クリアな声質でミドルからハイトーンまで自在に操るヴォーカル、惜しみなく弾きまくる流麗なギター、しなやかなリズム隊から生まれた楽曲群は、ぽっと出の新人には出せないクオリティを誇る。独自の個性はまだ感じ取れないが、群雄割拠のシーンの新たな台風の目となるか、注目されたし。 井上 光一