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LIVE REPORT

零[Hz]

2022.01.11 @Spotify O-EAST

Writer 杉江 由紀 Photo by 菅沼剛弘

伸び盛りのバンドが貪欲なスタンスで繰り広げるライヴは、やはり観ていてとても気持ちがいい。たった数ヶ月の間にもまた著しい急成長を見せていることに驚かされる一方で、不思議と受け手のこちら側までがポジティヴな気持ちになってくるし、バンドが発する強いエナジーやヴァイブスを浴びることである種の活力を貰うことができるのだ。

2021年は3月に『SURVIVE』、7月に『VENOM』、そして11月に『RENDEZVOUS』と計3枚のシングルを畳み掛けるように発表し、それに伴ったツアーもそれぞれ行ってきた零[Hz]が、このたび1月11日にSpotify O-EASTにて開催したのは"ONEMAN TOUR「RENDEZVOUS CHORD」"のファイナル公演。もちろん、ここには"チームゼロヘルツ"と呼ばれているファンが多く駆けつけていたのは言うまでもなかろう。

コロナ禍にあっても進撃のペースを緩めることなく、むしろ加速を続けてきた彼らが今宵この場で見せつけてくれたのはバンドとしての底力であり、"チームゼロヘルツ"との絆が生み出す一体感であったのだが、いずれにしてもその根底には、何が起ころうとも自分たちの意志で自分たちの築いてきた世界は守り抜き、さらにそれを拡大化していってやるという野心の如き意思が強く息づいているように見受けられた。

LeoとRioの生み出す重厚なギター・アンサンブルに、派手に歪んだTEIKAのベース・ラインと、パワフルでいて精緻なRYOGA(Dr/Mani)のリズム・ワークが重なり合い、そのうえでROYがタイトル通りにその空間を支配する者としての威厳を放ちながら歌ってみせた「ROYAL RAMPAGE」といい、本編を締めくくったアーバンでエレクトロな要素を大胆に取り入れた最新シングル表題曲「RENDEZVOUS」といい、この夜のライヴでの零[Hz]は既存曲たちも交えながら、より高いクオリティで具現化された最新楽曲たちをきっちりとライヴの場でも表現しきっており、そのパフォーマンスぶりからはまさに伸び盛りのバンドだけが持つ勢いと説得力が伝わってきたのである。

なお今回のライヴでは、アンコール前に流された告知映像をもって、来たる4月13日に3年ぶりとなるフル・アルバム『ZODIAC』が発表されることや、それに続く全国ツアー"ZODIACT TALE"が敢行されること、そのグランド・ファイナルは9月27日にZepp DiverCity(TOKYO)にて"「ZODIACT TALE:ACT2」-FINAL-"というかたちで行われることなどが相次いで発表されることに。

"いろいろな発表もありましたが、まずは今日こうして無事に地方を回ったうえで「ONEMAN TOUR「RENDEZVOUS CHORD」」のファイナルとして、このO-EASTという大舞台に零[Hz]のこの5人で立つことができてマジで幸せです。ありがとうございました。これからもみんなと僕らの願いを乗せながら、暗い空を切り裂いて、素敵な景色を見に行けたらなと思います。というか、見に行こうな!!"

このあとアンコールの締めに演奏されたのは、シングル『RENDEZVOUS』のカップリング曲であり、ROYが絆をモチーフに詞を書いたという「リアン」。舞台上のスクリーンには零[Hz]の思い出の写真たちが映し出されるなかで、"この気持ちに嘘はない/照れくさい程に/絆が深まってんだ/壊れない関係さ"と歌われたこの曲は、これから先も零[Hz]とチームゼロヘルツにとってきっと大切なものになっていくことだろう。伸び盛りな零[Hz]の2022年に幸多からんことを!!

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