DISC REVIEW
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星たちの巡りが季節の移ろいや宇宙のことわりを教えてくれるのだとしても。過ぎゆく時の中で自らの進む道を定め、確かな足取りで進んでいくことまでをも星に託すことはできない。約3年ぶりのフル・アルバムはシングル曲たちと、Leo(Gt/Prog)の冴えたメイン・コンポーザーぶりが発揮された新曲たちが目一杯詰め込まれた。秀逸アンサンブルが光る「raison d'etre」、派手なEDM感に彩られた「enigma」、アッパーな音像の中でROYの突き抜けるような歌がハジける「The DOPERA」(A Type)、全能の神にたてつくような"諦める事を諦めてやればいい"という詞が刺さる「ZEUS」(B Type)など、運命がどうあれ零[Hz]はかくありきという姿勢が明示されている様は実に頼もしい。 杉江 由紀