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INTERVIEW

零[Hz]

2021.08.19UPDATE

零[Hz]

メンバー:ROY(Vo/Lyric) Rio(Gt) Leo(Gt/Prog) TEIKA(Ba) RYOGA(Dr/Mani)

インタビュアー:杉江 由紀

予想以上に刺激的でヘヴィでアグレッシヴなバンド・サウンド。それぞれに異なる方向性を示しつつも、どれも完成度の高い楽曲たち。フィクションとノンフィクションの間を行き来しながら描かれる、含蓄を多く含んだ歌詞世界。"東京ミクスチャー・ロック"なるコンセプトを掲げ、2018年より精力的な活動を続けてきた零[Hz]がこのたびリリースするのは、渾身のニュー・シングル『VENOM』だ。今夏はワンマン・ツアー"零[Hz] ONEMAN TOUR「VENOMOUS BUG NOISE」"を敢行中であり、9月9日には恵比寿LIQUIDROOM にてツアー・ファイナルを迎えるという彼らがこのたびは激ロックに初登場! イケメン揃いにして猛者揃いでもある彼らの実態とはいかに!?


ROYって、作曲者が求める以上の何十倍もの表現力がこもった歌で応えてくれるヴォーカリストなんです


-零[Hz]は2018年から始動したバンドであり、当初から今に至るまで、"東京ミクスチャー・ロック"なるコンセプトを掲げていらっしゃいますね。まずは、零[Hz]にとって、この言葉がどんな意味を持っているのかということを解説していただけますか?

ROY:東京って、日本のいろんな場所から来た人たちが集まって成り立っている場所じゃないですか。なんなら、西洋と東洋の文化だってごちゃまぜになっている街でもあるわけなので、僕らとしてはそのくらい、雑多で多様なものをたくさん自分たちの中に取り込みながら自由に音楽を表現していきたい、という気持ちで"東京ミクスチャー・ロック"という言葉を呈示するようになったんです。そして、そこに東京という都市名をくっつけた理由も、ミクスチャーという言葉と繋がっています。この言葉は気に入ってますね。

-では、これも基礎的な質問となりますが、このバンドに"零[Hz]"と命名した経緯はどのようなものだったのでしょう?

ROY:もともと僕らには前身バンドでの活動歴もあったんですが、いったんはそれを解散したうえで、2018年にLeoを迎えて新たなバンドとして動き出したんですね。そのときに自分たちの中に0からのスタートという意識があった、というのがやっぱり大きいです。あと、ヘルツっていうのは周波数を意味する言葉なので、そこに音楽のイメージを重ね合わせたところもありました。他にもバンド名の候補はいくつかありましたけど、とにかく初心にかえるっていう気持ちでこの"零[Hz]"というバンド名になったんですよ。自分たちにとって、"零[Hz]"というのはとても大切な名前ですね。

-現在の零[Hz]は始動から4年目に入ったことになりますけれども、ここで各パートの見地からこのバンドの持つ強みと、その中でご自身はどのような役割を果たしているのか、ということについてうかがわせてください。

RYOGA:なんといっても、ヴォーカリスト ROYの歌の存在感ですよね。そこはメイン・コンポーザーであるLeoが、いい曲を書いてくれているというのも当然あるんですけど、曲として、ぱっと聴いたときにはおそらく多くの人が真っ先にROYの歌に耳がいくと思いますし、そこはこのバンドにとって最も大きい武器だと思ってます。だから、ドラマーとしても僕はいつもROYの歌を前に出せるように意識しながら叩いてますね。

TEIKA:このバンドの強みは、いろんな面を持っているので、どんな人でもどこかしらは引っ掛かってくれる可能性があるところだと思ってます。メンバー5人がそれぞれ持っている個性やタレント性も様々で、華もありますしね(笑)。きっと、零[Hz]は誰にでも刺さる部分があるバンドでもあるんじゃないかと思ってます。ちなみに、僕の役割はですね。たぶん、かわいげを醸し出してるところかな?

ROY:それ、自分で言えちゃうとこがすごいねぇ。たしかにかわいげはあるけどさ(笑)。

TEIKA:うん、僕は音楽も大事だけど、愛嬌も大事だなと思ってます!

-では、メイン・コンポーザーであるLeoさんとしてはいかがですか?

Leo:作っている楽曲にはもちろん自信がありますし、零[Hz]は特定の音楽性に縛られることはないバンドなので、1回フタを開けてもらえれば、中にはいろんなタイプの曲が詰まっていることをわかってもらえるんじゃないかな、と思ってます。やってる本人でも、零[Hz]はすごく面白いバンドだと感じているんですよ。そして、ROYの歌声の男性キーとは思えないほどの広い振り幅もぜひ楽しんでもらいたいです。あとは、さっきTEIKAも言っていたみたいに華のあるイケメンのメンバーが多いっていうのも、ひとつのポイントではありますかね(笑)。別に顔で売ってるとかでは全然ないんですけど、ライヴでのパフォーマンスを楽しんでもらうという意味では、そこも、零[Hz]の世界に入ってきてもらうための入口になっているところはあるような気がします。

-ちなみに、ROYさんのキーの振り幅が大きいというさっきのお話を踏まえますと、曲を作る側としてはそのぶんだけ可能性が拡がりやすいことにもなりますか?

Leo:すごく拡がりやすいです。最近は特に、ROY以外には歌えない曲もかなり増えてきてますね。自分としては、そうやってROYだからこそ歌えるような曲や、零[Hz]をよりカッコ良くしていくための楽曲たちを作っていくことが、自分自身にとっての一番大きな役割だと自覚してます。

Rio:ここまでで、零[Hz]の強みというのはあらかたみんなに言われちゃった気もするんですけど(笑)、こうして激ロックに出させてもらったときに"化粧をしてる"ってところで、とっつきにくいと感じる人も中にはきっといると思うんですよ。でも、自分たちの作っている音楽やバンドとして伝えていることに関しては、常にしっかりとした意義を感じながらやっているので、まずは1曲でもいいから、試しに聴いてみてもらえたら嬉しいです。自分たちで言うのもアレですけど、ほんとクオリティには自信があります。そして、自分のこのバンドの中での役割ですけど。それは主に賑やかしですね。みんなを笑わせたりすることで、志気を上げるようにしてるんです!

RYOGA:たしかに、盛り上げ役として頑張ってくれてます(笑)。

-さて。フロントマンであるROYさんも、楽器隊の面々がおっしゃるように零[Hz]の強みとご自身の役割については、その主軸がご自身の歌や声にあるとお考えですか?

ROY:そこはメンバーのみんなにも、うちのお客さんたちにも評価していただいているところなので、自分としては"恐縮です!"って思いつつも、"もっと期待に応えたいな"という気持ちを持って努力させていただいているところですね。ただ、零[Hz]の強みはそこだけじゃなくて、曲の良さというのも非常に大きいと思うんですよ。まさに、東京ミクスチャー・ロックの名にふさわしいたくさんの要素があって、自分たちの聴いてきたいろんな音楽の要素を咀嚼しながら、どれも斬新で零[Hz]らしさにあふれたものに仕上げていっているので、この零[Hz]ならではのバンド・サウンドも間違いなく強みのひとつです。

-そして、そんな零[Hz]ならではのサウンドは、最新シングル『VENOM』の中にもおおいに詰め込まれておりますね。収録されている3曲はどれも違った方向性を持ったものになっているようですが、まずは表題曲に「VENOM」を選んだ理由を教えてください。

Leo:これまでの場合、シングルを作るときは、最初から"表題曲はこれ"って決めてから制作に入ることが多かったんですけど、今回は"THE零[Hz]の王道!"みたいな曲と、この「VENOM」の2曲のデモをまず同時にみんなに呈示したんですよ。それで、最初は王道曲のほうにROY以外のメンバーが賛成して4:1でほぼ決まりそうだったんです。でも、ROYがすごく「VENOM」を気に入ってくれていて"もう1回、みんなで聴き直してみようよ"ってなったときに"そうだね、やっぱり今回の表題曲は「VENOM」にしてみよう"ということになったんですよ。このシングルを出したあとにはちょっと大きめのツアーに出ることも決まってましたし、ライヴの場を想定したときに映える曲になってるっていうことが決定打になったところもありました。そして、この曲には零[Hz]らしさも入っている一方で、"今までにありそうでなかった要素"も入っているんですよね。イントロのイメージとかが新鮮で、これを表題曲にしたらインパクトがあるよねっていうことになりました。

-この「VENOM」の中で、みなさんがプレイヤーとしてこだわった点についても教えてください。

RYOGA:曲の構成を把握したうえで、最も盛り上がる部分のフレーズは特に意識して考えましたから、そこは自分的な聴きどころとしてやっぱり一番のお気に入りですね。ギターのサウンドも含めて結構攻撃的なところのある曲ですし、尖った質感や鋭さもリズムやキックの入れ方の中に反映させていくようにしました。

TEIKA:基本的に、うちの曲はベースのフレーズまで作曲者のLeoが固めてきてくれるんですよ。毎回、何かしら新しいアプローチも入れてきてくれるし、それによって僕はスキル・アップできているところもあるので、いつもありがたいなと思ってます。だから、自分としてはLeoの作ってきてくれたアレンジに対してできるだけ忠実に沿いつつ、さっきRYOGAが言っていたのと同じくで攻撃的なプレイと、逆にクールでソリッドなところも加えながら弾いていくように意識しました。自分らしさという点では、途中の手癖的なグリスとかにちょっとした個性が出てるかもしれませんね。

Rio:これまで、ツイン・ギターのソロみたいなのは、自分がちょっとなだらかな感じで弾いてからLeoにバトンを渡す、っていうかたちのことが多かったんですよ。だけど、この「VENOM」では自分も攻撃的に弾いていくことをしました。このパターンは零[Hz]として初めてですし、ギタリストとして純粋に"こういうのも好きだな!"って思ってます。実際に最近のライヴで弾いていても、すごく楽しいです。

Leo:「VENOM」ではギターのユニゾンがメインになってるからね。この音源では部分的に4本と6本のギターを重ねているところもあるくらい、アンサンブルとしては派手な感じになってるんですよ。そのぶん音を重ねていくときにはカッチリとシビアにやっていきました。

-ROYさんの歌に耳をとられていると気づきにくい点ではあるのですが、イントロやバックで鳴っているギターの音は相当ヘヴィな音像に仕上がっておりますよね。

Leo:実はそうなんです(笑)。かなり限界まで歪ませた音を使ってます。音作りで無駄なうるささは出さないようにしていて、そこは徹底的にこだわってますね。なんでもアリな東京ミクスチャー・ロックだけに、当初は自分たち自身でも"東京ミクスチャー・ロックとは?"って追求していたところがあったんですよ。でも、2019年に出した2ndフル・アルバム『ZELM』あたりからは、ようやく零[Hz]としてのサウンドが確立されてきて、そこからは今に至るまで、5人が常に明確なヴィジョンを持って作品を作っていくことができるようになりました。

-と同時に、いくらバンド・サウンド自体はヘヴィになろうとも、ROYさんの歌が入ってくることによって、そこには零[Hz]ならではの華やかさが生まれるわけですけれど、この絶妙なバランス感もまた東京ミクスチャー・ロックだからこそのものなのでしょうね。

ROY:歌でも、攻撃的なアグレッシヴさというのは出そうと思えばそのまま出せるものなんですけど、「VENOM」ではAメロでわざと滑舌を悪くして舌ったらずに歌ったところもありますね。そのぶん、サビからはハッキリ歌うみたいな緩急をつけていくことで、曲の持っている表情を強調していくようにしました。

Leo:ROYって、作曲者が求める以上に、何十倍もの表現力がこもった歌で応えてくれるヴォーカリストなんですよね。今回はヴォイス・チェンジャーを使って、サイバーなエレクトロ感を出していったりもしながら、サビでは思いっきり伸び伸びと歌ってもらうことで、完全に期待以上の歌を聴かせてくれてます。しかも、ディレクションをしている俺的には全然OKテイクなのに、ROYはそこからさらに何十回も録り直しをするんですよ。

-ROYさんは自分に厳しいタイプなのですね?

ROY:だと思います。というか、厳しくするようにしてます。自分の目指す歌、欲しい歌を手に入れたいという一心ですね。