－そういった一連を経て、2ndアルバム『BLACK BRIDE』のリリースをいよいよ迎えますね。ここまでの流れは本当に順調そのものに見えますが、ご自身の実感としてはいかがですか？

"毎日しっかりとやっていきたい"という思いがあるので、順調にやれるようにコントロールしようと思っています。順調なのは支えていただいているおかげなので、感謝の日々ですね。

－オープニング・トラックでありタイトル・トラックの「BLACK BRIDE」はイントロから3拍子で入ってきて、いきなり自由に伸び伸びやっているのを見せつけられたような気がしました。

実は、自分のこころに向き合っていくときに制作をしていて、正直、人生で1、2を争うぐらい苦しいときにやっていました。これを乗り越えられるなら何でもできる、と思えるぐらいの時期だったんです。

－イメージとちょっと違いましたね。

そうですね。ただ、楽曲については作曲が生きがいでもありますし、"伸び伸び"とは少し違いますが、「BLACK BRIDE」はまずこの曲を世に聴かせたいと思って、それに合わせて他の曲を作っていった、っていうアルバムの原動力にもなった曲なんですよね。

－そういう"核"になる曲があったんですね。

そうなんです。今北海道に戻っているんですが、次のタイトル・トラックになるんじゃないかって曲ももうできあがっていて、"2016年"が楽しみで仕方がないです。

－それは早いですね。まだ2015年が始まったばかりですよ！

制作とかを考えていくと出せるのは来年だろうな、って考えているんですよね（笑）。

－（笑）では、今作の中で「BLACK BRIDE」が最初にできた曲ですか？

いえ、過去に作っていた曲も収録されていて、1stに入れられなかった曲や、前のバンド名のSUICIDE HEAVENのときにやっていた曲が原曲になっている曲もあります。

－なるほど。「BLACK BRIDE」は1曲目に持ってきたタイトル・トラックということで特別に思い入れの強い曲なのではないかと思いましたが、実際はいかがですか？

「菜の花（NANOHANA）」っていう曲は自分自身の内なる感情が反映されていて、歌詞的にも個人的に思い入れがあったりするので、一概にどの曲が特別というのは難しいですね。

－「菜の花（NANOHANA）」はワンマンの中でもやった曲ですよね。

そうですね。

－前回のインタビューでもあった、"日本の歌謡曲的なコード進行"が根底に色濃く流れていて、今作の中で最もGYZEらしい曲だと感じました。

1番体現してる曲ですね。鼻歌でメロディを作って、それにコード進行を合わせて作っていった曲でちょっと大変だったんですけど、途中途中で日本的だったり、スカンジナビアのバンドがやりそうな寒々しいフレーズがあったり、ワガママに作った曲でもありますし、自分の内面を投影できた曲だと思います。

－「菜の花（NANOHANA）」は曲名が少し浮いていますよね。

実は、菜の花の英語名が"Rapeseed Blossom"というので、"Rape Of Heart"というタイトルにしようとしていたのですが、（プロデューサーの）Ettore Rigottiから"日本語の歌詞だし、日本語の曲名がいいんじゃないか"と提案をもらって。そういう考えはなかったのですが、面白いと思ってこのタイトルにしました。