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INTERVIEW

摩天楼オペラ

2017.04.07UPDATE

2017年04月号掲載

摩天楼オペラ

メンバー:苑(Vo) 燿(Ba) 悠(Dr) 彩雨(Key)

インタビュアー:杉江 由紀

高らかに鳴り響きながら、突き抜けてゆくハイトーン・ヴォーカル。重厚にして華麗な、貫録ある鉄壁のバンド・サウンド。今年で結成10周年を迎える摩天楼オペラが、今ここに完成させたアルバム『PANTHEON -PART 1-』の堂々たる仕上がりには、彼らの抱えるただならぬ覚悟が大きく作用しているのだろう。現体制となって1年足らずのなか、決して順風満帆とは言えない状況をも逆手にとって、強く確かな足取りで前に進み続けることを選択した彼らが生み出したのは、摩天楼オペラならではの、気品漂うヘヴィ・メタルにほかならない。"英雄たちの集まる場所"という意味を持つ今作が放つ輝きは、ひたすらに眩しく美しい!

"美しいメロディを軸として考えていく"ことは共通認識としてはっきりしていた

-摩天楼オペラの10周年を飾る、記念すべきフル・アルバム『PANTHEON -PART 1-』が完成しました。昨年10月に現体制での初音源としてミニ・アルバム『PHOENIX RISING』が出たことを思うと、ここまでかなりのハイペースで創作活動が続いていたことになりそうです。

苑:ずーっと、制作に追われていましたね(笑)。ただ、今回の『PANTHEON -PART 1-』に関しては、前作の『PHOENIX RISING』からの流れを明確に汲んだものでもあったので、その点では勢いに乗ったまま曲作りやレコーディングをやれたとも言えるんですよ。言葉で表すなら、このアルバムは"今この4人でできるヘヴィ・メタルを作っていこう"というコンセプトのもと、作っていったものになります。

-だとすると、曲作りの際に特に意識されていたのはどんなことでしたか。

彩雨:この4人になってからは、よりシンプルなかたちで作るようになったところはありますね。例えば、『地球』(2016年1月リリースのアルバム)のころなんかは、変化球的なアプローチにすごくこだわっていたりもしたんですけど、『PHOENIX RISING』以降はそれとはむしろ逆のベクトルになっていて、曲の構成もシンプルにしているし、もっとストレートに伝わる曲を作るようになったんです。まぁ、厳密に言えば細かいところでの変化球はいろいろと入れていたりもするんですよ(笑)。でも、そこはあくまでも隠し味的な感じになっているんです。

苑:僕の場合は、とにかく自分の好きなヘヴィ・メタルをかたちにしていきましたね。なかでも、美しいメロディを特に重視しました。なぜなら、僕の中でのメタル観はだいぶ偏っていて、メロディック・スピード・メタルだけが自分にとってのメタルなんですよ(笑)。だから、今の摩天楼オペラとしてできる最高のメロディを持った、激しいサウンドのヘヴィ・メタルな曲を作っていくようにしました。

-なるほど。そんな、いかにも摩天楼オペラ的であるヘヴィ・メタルな楽曲たちができあっていくなかで、リズム隊のおふたりはそれらをどのように料理していかれたのですか?

燿:ひと口にヘヴィ・メタルと言っても、実際にはその中で細分化もしていますし、人によって様々な考え方があると思うんですよ。それでも、この4人の中では苑が言っていたとおり"美しいメロディを軸として考えていく"という点については共通認識としてはっきりしているので、僕もそこは大事にしながらアレンジを考えたり、演奏していくようにしました。とはいえ、僕もいわゆる洋楽のメロスピとかって好きでよく聴きはしますけど、今回『PANTHEON -PART 1-』でのベースに関しては、逆に"あまりにもソレっぽい感じ"にはしたくないな、という思いもあったんです。だから、自分なりにもっと新しいことをやっていきたいという気持ちで音を作っていきました。

-摩天楼オペラならではの、オリジナリティを追求されたと。

燿:特に、現体制になってからは正メンバーとしてのギターがいないこともあって、ベースからアレンジを考えていくようになっていますしね。もちろん、そういうなかでもギター・リフから始まる曲もあったりはするので、そういう場合はライヴでもサポートをしてくれているJaY君にお願いしてやってもらいながら、それにベースの音を合わせていきました。そのほかにも、ベースからアレンジをしていって、そこにギターを入れてもらいつつ、さらにまたベースで追い討ちをかける的なことをやっている曲もあります(笑)。

-では、そのベースを支える土台部分のドラムについて、悠さんは今回どのような考え方をされていったのでしょうか。

悠:苑がさっき"自分の好きなヘヴィ・メタルを作った"と言っていたのと同じで、僕も今回の『PANTHEON -PART 1-』では前作の『PHOENIX RISING』以上に、自分が聴いてきた好きなドラムの音をたくさん入れていくようにしました。あとは、前の『AVALON』(2014年リリースのアルバム)や『地球』みたいに、凝っていて劇的な音もそれはそれで良さがあるんですけど、これだけ速い曲が多いとシングルストロークで叩けるドラム・フレーズの方が音としてちゃんと映えるんですよ。それと、今回は原曲の段階で彩雨が作ってきた「AM6:00に針路をとれ」(Track.6)なんかも2パターンあるサビの両方がツーバスになっていたし、それ以外にも曲がツーバスを呼んでいるものが多々あったので、それぞれの曲に一番合ったアレンジをしていった結果、こういう"シンプルだけど、ツーバスばっかり"な感じになったんだと思います(笑)。

-「AM6:00に針路をとれ」は、ツーバスであると同時にベース・ラインも動きが相当ダイナミックになっている印象です。

燿:この曲では、あえてツーバスに合わせないベースを弾きました。ドラムよりも、歌の方に寄せているんです。

苑:サビのところのベースなんて、歌と同じテンポだもんね。