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LIVE REPORT

LEIWAN

2023.07.14 @Zepp Shinjuku (TOKYO)

Writer : 宮﨑 大樹 Photographer:ポテヤマムラ

新メンバーのあぐりぴこ、渋谷龍華が加入し3人組から5人組になることが決定していたLEIWAN。その現体制ラストであり、新体制のお披露目でもある6thワンマン・ライヴがZepp Shinjuku (TOKYO)で開催された。

客電が落ちてメンバー紹介映像が流れ出す。この日はLEIWANにとって声出し解禁後初のワンマンということで、メンバーにとってもファンにとっても待望の大きな歓声がワッと上がる。そのままヘヴィなギター・リフとサイレンの音が鳴り響くSEに展開し、ファンからの声援に呼び込まれて澪・モンスター、猫乃ねむ子、卯月彩華の3人が登場。澪・モンスターが「下克上マウンテン」の歌い出しをアカペラで高らかに歌い上げ、"LEIWAN、下剋上始めます!"と叫んでライヴがスタートした。彼女たちの頭上には、泥臭く、反骨精神に溢れたLEIWANらしい歌詞が投影され、その言葉の数々に背中を押されるようにして3人は殺気立ったパフォーマンスを届けていく。ライヴハウス叩き上げのLEIWANのライヴはやはり熱い。続く「IAR」では猫乃ねむ子がフロアを煽り、Zeppの熱気はさらに高まっていった。まさに初っ端からクライマックスかのような様相だ。

自己紹介をしてから、澪・モンスターが"本当に今日で、このステージで3人体制最後です。このLEIWANに幕を閉じて、今日新しいスタートを切ります。泣いても笑っても幕は閉じるし、幕は上がります。せっかくだったら君の笑顔がいっぱい見たい。泣いてもいい、でも最後は笑って。いつか思い出すときにみんなで笑い合えるような思い出にしたいです!"と3人体制最後のライヴへの意気込みを語った。そんな彼女の想いに応えるように歓声が上がるなかライヴが再開。再びアクセルベタ踏みのパフォーマンスが始まり、センセーショナルな歌詞をアグレッシヴなラウドロックに乗せた「〇〇アイドル撲滅運動」や、情熱的な四つ打ちナンバー「ブンシャカ」、所謂タオル曲の「アチアチアンチ」など、多彩な楽曲でオーディエンスを魅力していった。

途中のMCでは卯月彩華が"まだまだキラキラ足りなくないですか?"と語り掛け、澪・モンスターと猫乃ねむ子に会場へキラキラな魔法をかけるように無茶ぶりをする。そういうキャラではないふたりが慣れない仕草で魔法をかけるが、最後は卯月彩華自身がお手本のように"うちゃうちゃピンク"の魔法をかけた。そのまま「NANde」のパフォーマンスが始まり、「アブラカタブラ」、「承認欲求」と畳み掛ける。その勢いは、気を抜いたら振り落とされそうなほどだ。

ライヴ後半では3人体制のフィナーレに向けてメンバーひとりずつから言葉が贈られる場面も。澪・モンスター、卯月彩華が現体制と新体制への想いを語り、猫乃ねむ子が"私たちと君でLEIWANはもっともっと楽しく明るい未来へ、もっともっと上に一緒に行きましょう。そのためには君の声が必要です"と声を掛ける。そうして披露した「Cry」では、彼女たちのホームである目黒鹿鳴館のステージを模した形でスクリーンに"鹿鳴館"の文字が映し出された。目黒鹿鳴館で育ち、ついにZeppでワンマンをするにまで至った彼女たちの姿にはグッとくるものがある。LEIWAN楽曲の中でもエモーショナルな方向へ振り切ったこの楽曲で3人は感情たっぷりな歌唱を届け、そんな彼女たちに呼応するようにファンは"ラララ"のシンガロングで想いを返す。続く「スタートライン」を経て、「事件勃発」で3人のLEIWANを出し尽くし、現体制のクライマックスを迎えた。

こうして現体制のLEIWANがその幕を閉じ、いよいよ新生LEIWANが始動のときへ。アンコールの声に応えて新メンバーのあぐりぴこ、渋谷龍華を加えた5人がステージに立った。新体制の第一歩は、渋谷龍華がアカペラで歌い出した「新牙」だ。緊張もあっただろうが、堂々と歌い上げる渋谷龍華、身長が150cmに満たないながらもキレのあるダンスで存在感を放ったあぐりぴこ。個性的な既存メンバーに負けない個性を放つ新メンバーの姿を観ていると、これからのLEIWANがなんとも頼もしく感じられた。新体制で自己紹介を行い、あぐりぴこ、渋谷龍華のふたりで曲振りをして新曲「SUKIkirai」のパフォーマンスへ。ダンサブルなロック・サウンドは、これからの新生LEIWANの勢いを象徴するようにも思える。新曲の初披露を終えてから、ツアーとメタバースへのデビューを発表したLEIWANは、最後に「ライライ」を届けていった。

かくしてLEIWANにとっての大きな転機となる一夜は、メンバーとファンで新体制の門出を祝う形で大団円を迎えた。さて、これからこの5人はこのシーンで何を成し遂げていくのだろうか。LEIWANが起こす下剋上は、まだまだ続いていきそうだ。


[Setlist]
1. 下克上マウンテン
2. IAR
3. モガイテ
4. 〇〇アイドル撲滅運動
5. ブンシャカ
6. アチアチアンチ
7. NANde
8. アブラカタブラ
9. 承認欲求
10. Cry
11. スタートライン
12. 事件勃発
En1. 新牙
En2. SUKIkirai
En3. ライライ

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