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LIVE REPORT

STAY HOME ALONE / MAYSON's PARTY / NOSE GRIND

2021.07.27 @下北沢LIVEHOLIC

Writer 吉羽 さおり Photo by 小山田祐介

7月27日の"LIVEHOLIC 6th Anniversary series~大安~"は、NOSE GRIND、STAY HOME ALONE、MAYSON's PARTYの3バンドを迎え開催された。

最初に登場したのは愛知県豊橋発の3ピースで、"東海エリア最速メロディックパンク"NOSE GRIND。ライヴは序盤から、今年5月にリリースした『Far From Home E.P』の曲が中心。shun(Vo/Ba)の、"東京、大丈夫そ?"の言葉とともに、3人の爆裂なアンサンブルで、ノイジーに、そしてステージから"最速"に相応しい音圧、風圧をフロアに送り込んでくるプレイで攻める。間髪入れずにファスト・チューンを連投する怒濤の展開だが、キャッチーなメロディとハイトーンの抜けのいいヴォーカル、気持ちのいいギター・リフで、しっかり観客の心をとらえていく。このLIVEHOLICには初めての出演となるNOSE GRINDだが、コンパクトなステージに"いいですね、俺たち向きですね"と"今日で好きになりました"ともMC。コロナ禍でなければ、シンガロングをするなど、フロアもステージも一体となって遊べるライヴが醍醐味だと思うが、様々な制限がある状況でもライヴの火を消さないように、ライヴ・バンドとしての存在感をドカンと打ち鳴らす熱量の高いパフォーマンスを見せつけた。"またライヴハウスで会おう"と告げ、約35分間、強靭なスピードで走り抜くステージになった。

続いては大阪出身ポップ・パンク・バンド STAY HOME ALONEが、約2年半ぶりにLIVEHOLICへと帰ってきた。今回は、9月15日にリリースを控えた2ndミニ・アルバム『YOUTH』からの新曲たちも披露され、明るく、エネルギッシュなステージングでアニバーサリー・イベントを盛り上げた。90~00年代エモの香り漂う、きらめきの中にも哀愁を帯びたメロディやコーラス、アグレッシヴなギター・サウンドで、「Wave」からグッと観客のコブシを突き上げさせる。中盤は新旧織り交ぜたセットリストで、フレンドリーなメロディが光る新曲「Overhang」から、馬力のある密度の濃いアンサンブルでポップさを爆発させる「Up To You」そして、さらにミドル・テンポでゆったりと聴かせる新曲「Clear」から伸びやかな歌が冴える「Highlight」へと続く。彼らが初めてLIVEHOLICに出演したのは、最初のツアーのときでまだ東京でのライヴが2度目だったという。そんな思い出のあるライヴハウスへ、今回はバンドの広がりを感じさせる新作を持って帰ってきた。フロアを、その音楽やキャッチーなキャラクターで明るくするステージが楽しい。

そしてラストにステージに並んだのは、LIVEHOLIC初登場のMAYSON's PARTY。トロンボーン、トランペット、テナー・サックスのホーン・セクションを擁する7人編成は、なんとかステージに収まっているという感じだ。このライヴ翌日にリリースとなる彼らの1stミニ・アルバム『MAYSON's PARTY』の1曲目を飾るダイナミックなスカ・ロック「Break down!!」で幕を開けると、すでにステージからはみ出さんばかりで、サウンドもプレイもボリュームたっぷり。ステージ上でぎゅっと圧縮したエネルギーを、思い切り解き放つような迫力があるライヴだ。"スカ・ダンスはどんな踊りでもいい"、"心ゆくまで踊って帰ってください"。そんなMCをし、最新作からは「Super Fly High」、「Tiny Tune」、超高速のダンス・ナンバー「BAM BAM BAM BOOM」などを披露。確かなプレイによる抜群のキレを持ったアンサンブル、キャッチーでアンセミックな歌が、自ずと会場の温度を上げる。見所も見せ場もふんだんな、"魅せる"ステージングに加え、ポップな「Yummy Yummy」はメンバー・レクチャーのもとフロアも"ヤミヤミダンス"をするなど、明るい空気が満ちる。この1stミニ・アルバムで爆発していくだろうバンドの勢いを、間近で体感するライヴとなった。

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