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INTERVIEW

MAYSON's PARTY

2021.07.28UPDATE

2021年07月号掲載

MAYSON's PARTY

Member:AYATOMO(Vo/Gt) MIKI(Gt/Vo) Ya-knock(Dr/Cho) TSUKASA(Ba/Cho) MOE(Tb/Cho) SAKI(Tp/Vo) PON(T.Sax/Cho)

Interviewer:荒金 良介

ex-SKALL HEADZのメンバー3人で立ち上げたMAYSON's PARTYが、セルフ・タイトルを冠した1stミニ・アルバムをついにドロップ! 今作はHEY-SMITHの猪狩秀平をプロデューサーに迎え、明るくてハッピーでキャッチーな楽曲ひしめく渾身作に仕上がっている。バンドの成り立ちから、ここに辿り着くまで道のり、現7人編成に固まってようやくスタート地点に立ったメンバー各々の熱い思いが今作にはギュッと詰め込まれているようだ。しかも日米同時リリースということもあり、日本はもちろんのこと、海外でも勝負できる魅惑の1枚について、メンバー全員に話を訊いた。

-MAYSON's PARTYの成り立ちは、SKALL HEADZのメンバー3人が抜けて解散という形をとり、残ったメンバーで新バンドを立ち上げたんですよね。当時の状況から教えてもらえますか?

AYATOMO:メンバー6人中3人が脱退したので、MIKI、Ya-knock、僕の3人でSKALL HEADZを続けようと。で、新しいメンバーを探すなかでMOE、TSUKASAと出会い、楽曲も新たに作ろうと思っていたので、バンド名を変えたほうがいいんじゃないかと。それで解散を選びました。

-心機一転、新バンドで再スタートを切ろうと。

AYATOMO:はい。それでMOE、TSUKASAとスタジオに入ったときにSKALL HEADZを超える曲ができると思ったんです。バンドをやり始めたときのワクワクする感覚を覚えたし、そういう気持ちでやればいい曲ができるだろうなと。

-再びバンドをやり始めた頃の初期衝動を思い出したと。

AYATOMO:ほんとそうですね。

Ya-knock:MAYSON's PARTYのほうが肩肘を張らずにやれてますね。おちゃらけたメンバーも多いから、よりファニーな部分を表現できるんじゃないかと。

MIKI:やりたいことがより明確になったし、それを突き詰められるメンバーを探せばいいんじゃないかと。自分たちが目指すものにより最短で行ける人が揃ったなと。

-より明確になったバンド像とは?

MIKI:初めて聴いた人でも楽しめるエンターテイメント性のある楽曲とライヴ・パフォーマンスですかね。

-MOEさん、TSUKASAさんが加入した経緯は?

AYATOMO:MOEは奈良に住んでいたんですけど、全国どこでもいいからトロンボーンでバンドをやりたいという呟きがTwitterで拡散されていたんです。

MOE:地元で駆け出しのアマチュア・バンドをやっていたけど、バンドをやるならとことんやりたくて。KEMURIのコピー動画をTwitterにアップして、それでAYATOMOから連絡が来たんですよ。

Ya-knock:TSUKASAは僕の地元のスタジオで会った仲間で、ベースがとんでもなく上手いのは知っていたんです。ポップスのサポートをやっていたので、やらないかなと思ったけど、試しに声を掛けたら"楽しそうっすね!"と言ってくれて。

TSUKASA:はははは(笑)。

Ya-knock:一緒にスタジオに入って、こいつしかいないなと。

-TSUKASAさんはバンドにも興味はあったんですか?

TSUKASA:そうですね。SKALL HEADZの曲も聴いていたし、スカ・パンク、メロディックは初期衝動が大事だと思うけど、音を出してみて、このメンバーなら音楽をもっと突き詰められるかなと。

-2018年に結成したときは5人でスタートしたんですか?

AYATOMO:SAKIは当時サポート・メンバーで、ほかにORESKABANDのADD(Sax)もサポートしてくれてました。どうしても3管でやりたい気持ちがあり、メンバーが見つからないまま始めました。

-3管へのこだわりというと?

AYATOMO:単純に3管のほうがテンションが上がるんですよ。SKALL HEADZを解散したときにホーンがひとりもいなくなったので、ホーンを入れない選択もあったんですけど。MAYSON's PARTYを始める前に10曲ほどそういう曲を作ったものの捨てたんですよ。自分の頭の中でホーンが鳴っているし、3管入っているバンドを観ると、かっこいいなと思うから。

-バンドのトピックとしては2019年にアメリカ・ツアーを行ってますよね。

AYATOMO:アメリカのスカ・シーンに詳しい友達がいて、スカに特化したドキュメンタリー映画"PICK IT UP!"にも携わった人なんですけど。向こうのシーンがいろいろと動き出しているから、アメリカに行ってみよう、アメリカだ! ってなりました(笑)。メンバーに言ったら、全員いいねという反応だったので。

-アメリカのどのへんを回ったんですか?

AYATOMO:カリフォルニアだけで計5ヶ所回りました。ロサンゼルスは2ヶ所、ほかにサンノゼ、バークレー、コンプトンでやりました。毎日が刺激的で、トラブルも毎日起きました。楽器が送れなかったり、MIKIが飛行機にケータイを忘れたり、TSUKASAがパスポートをサンフランシスコに忘れて、ロサンゼルスに着くあたりで気づくという。

MIKI:MVを撮るので日程を少し空けていたので、運転できる僕とMOE、Ya-knockでTSUKASAを乗せて、往復千キロをずっと移動しました。

TSUKASA:その節はすみませんでした(笑)。

-そんな珍道中もあり、ライヴの感触はいかがでした?

AYATOMO:反応が正直だなと思いました。先輩たちからアメリカでも日本のバンドは勝てると言われて、その感覚がわかりましたね。現地のスカ・バンドと対バンしたけど、俺らのほうがかっこいいんじゃないかと。あと、RANCIDが大好きなので、憧れのギルマン・ストリートというライヴハウスでやれたのも嬉しかったですね。

MOE:アメリカでライヴをやって、改めて日本は恵まれているなと。アメリカは回線がないのは当たり前で、ホーンは生音でやらなきゃいけなくて......アメリカ人の管楽器奏者はすごい爆音だから、それで育てられたんだなと。

AYATOMO:乾燥が激しくて、声も枯れるんですよ。外国のバンドは5連チャンとか普通にやるじゃないですか。この湿度でやるのはすごいなと。

-もうひとつのトピックとしては、東京スカパラダイスオーケストラ×HEY-SMITH共同開催"SKAramble Japan"の一般公募枠を勝ち取り、出演してますよね。

AYATOMO:これはチャンスだと思いましたからね。スカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)、HEY-SMITHの共同開催で、それぞれの活躍があるなかでスカにこだわったイベントをやる。そこにはスカ・シーンをなんとか盛り上げたい、スカ・バンドを継承したいというメッセージがあるんだろうなと。

SAKI:うちらはまだここかという悔しさと、まだいけるという希望を感じました。スカは人の心を揺さぶる楽しい音楽だから......コロナ禍のしんどい時期だからこそ、こういう音楽を聴いてほしいですね。

TSUKASA:"SKAramble Japan"のときにSAKI、PONちゃんが揃って、初めて7人でライヴをやったんですよ。

PON:"SKAramble Japan"があるから、PONちゃんでいきたいと言われて。いつかメイン・ステージに立ちたいですね。