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INTERVIEW

MAYSON's PARTY

2024.06.05UPDATE

2024年06月号掲載

MAYSON's PARTY

Member:AYATOMO(Vo/Gt) SAKI(Tp/Vo)

Interviewer:フジジュン

聴く者の心と身体を踊らせるキャッチーでハッピーな楽曲たちを引っ提げて、フェスやライヴハウスを席巻するスカ・パンク・シーンのニュー・ヒーロー MAYSON's PARTYが、2nd EP『3-SUN-』をリリース。1stフル・アルバム『PARTY4YOU』以来、約1年ぶりとなる今作は、前作以降も幾多のライヴを積み重ねてきた、ライヴ・バンドとしての自信と誇りを感じさせる、完全ライヴ仕様の楽曲たちが4曲収録された。またタイトルにあるように、夏の太陽のように眩い光をギラギラと放つ楽曲たちは、これからの季節にも最適。さらにジャンルや表現の幅を広げ、様々な表情を見せてくれる最新型のMAYSON's PARTYが詰まった今作について、AYATOMO、SAKIに話を訊いた。

-前作となる1stフル・アルバム『PARTY4YOU』が約1年前。リリース後は25ヶ所を回る全国ツアー("PARTY4YOU TOUR 2023")を回って、フェスにも多数出演してと、精力的な活動を見せるMAYSON's PARTYですが、アルバム・リリースからの1年は、バンドにとってどんな期間でしたか?

AYATOMO:ツアーを回ってるなかでもお客さんが増えてくれたり、いろんなフェスに出させてもらえたりというので、大きなターニング・ポイントになったと思うし、それを実感できる1年だったなと思います。

SAKI:アルバム・ツアーのファイナルに渋谷クアトロ(CLUB QUATTRO)という目標があったのも大きかったし、リリース前と比べて目に見えてお客さんの数が増えて、倍になってるみたいな実感があって。そういった現状を目の前にしたとき、メンバーの気持ちもグッと上がって、ギアが入った感じはありました。メンバー間の喧嘩も増えたけど、そのぶん建設的な話し合いもできたと思うし、バンドとしてまた一段、ステップアップできた1年だったと感じます。

-最新EP『3-SUN-』がすぐにライヴを想像できる、完全ライヴ仕様の作品になったなと思って。前作以降、小さなライヴハウスからフェスまで、たくさん積み重ねてきたライヴでの経験が新作にも生かされてると思ったのですが、いかがでしょうか?

AYATOMO:そうですね、ライヴやフェスのステージをイメージして作る曲がメインになってきてるので、今回はまさに、"ライヴでこういう曲があったらいいな"っていうのも含めて作った楽曲たちで。アルバム制作時に"こんな感じだろうな"とイメージして作ってた曲を、実際にライヴでやることで、今回はより具体的にイメージできるようになってきてるというのもあるかも知れないです。

SAKI:あとこの1年は、お客さんとの距離もグッと縮まった1年だったのかな? と思ってて。"こうやったらお客さんが嬉しいんじゃない?"みたいなこともねじ込める曲だったんです。コロナ禍は聴こえてこなかったコール&レスポンスとか、モッシュやダイブも今は完全開放なんで、お客さんの"ここでこうしてほしい"が具体的になって、作りやすかったところもありますね。盛り上がりをお客さんに任せるんじゃなくて、こっちが提示するってことができるアレンジになったかなと思います。

-そんな最新EP『3-SUN-』が完成しての感想はいかがですか?

AYATOMO:MAYSON's PARTYのいいところも出せたし、サウンド面もそうなんですけど、ちょっとだけ新しいことへのチャレンジもできたっていうのが自分の中にあって。色の違う4曲がギュッと集まったかなと思ってて、この4曲でちょっとだけ進化した現在のMAYSON's PARTYが提示できたのではないかな? と感じてます。

SAKI:前のEPが『ONE』(2022年リリース)なんですが、今作とちょっと雰囲気が似てるところもあるなと思っていて。「ONE」(『ONE』収録曲)の"We are one=ひとつになろうぜ"と、「SUNSHINE」の"I wanna be your sunshine=君たちの太陽になりたいんだ"が、ニアリー・イコールというか。新たにひもとかれたメッセージでもあるのかな? と。AYATOMOが言った通り、あの頃より少し先に行ったMAYSON's PARTYが見える作品になったんじゃないかなと思っています。

-僕は"I wanna be your sunshine"のフレーズに、SAKIさんが言ったように、こちらから提示するというか、"一緒に盛り上がろうぜ!"と自分たちが矢面に立って旗を振って、お客さんをリードしていくんだって自信を感じました。

AYATOMO:そうですね。本当に一瞬の1年だったんですけど、あの頃と比べたときに自信はついたかも知れないです。

-『ONE』の話が出ましたが、1st EPが『ONE』で、2nd EPだって言ってんのにタイトルが"TWO"じゃなくて、"3-SUN-"なのはなぜですか(笑)?

SAKI:あはは(笑)。そこは議論したところなんですけどね。

-もっと言うと、アルバムは"PARTY4YOU"で、"4"ですからね(笑)。

SAKI:本当だ! 気づかなかった(笑)。

AYATOMO:あはは(笑)。タイトルは"太陽=SUN"もあるんですけど、数字の"3"にこだわりたくて。やっぱりMAYSON's PARTYはメンバーだけじゃなく、お客さんとレーベルありきで活動できてるんで、自分たちだけじゃなくて、三位一体で活動してるんだってところで、3という数字を入れたいなと思って、ふたつの意味を掛け合わせて付けました。

SAKI:あと、THE SPECIALSとかの2トーン(パンク・ロックとスカが融合した音楽)に、日本人の私たちが新しい色を加えて"3トーン"って意味も考えてて。

AYATOMO:最初、"3トーン"って候補もあったんですけど、そんな意味も含めて"3-SUN-"ってタイトルにして。"改めて地に足つけて、踏ん張って行こう"って気持ちの表れです。

-そんな今作には、AYATOMOさん作の楽曲が4曲収録されてますが、楽曲制作の経緯としては、どの時期にどんな感じで進んでいったんでしょうか?

AYATOMO:曲によってで、前回のアルバム制作のために作曲旅行に行ったときに作った曲もあるんですが、「SUNSHINE」とかは"こういうテーマの楽曲を作ろう"とイメージがあったうえで、作っていって。高校生のとき、音楽にハマったときに観ていた大好きなバンドがすごく輝いて見えたし、憧れの存在だったんですが、"僕らみたいな凡人でもそうなれるんだ"ってテーマで作ったのが、「SUNSHINE」でした。

-テーマありきで曲を作り始めるのは、AYATOMOさんの作曲法としては珍しい?

AYATOMO:結構珍しいですね。ただ、「Yummy Yummy」(2021年リリースのデジタル・シングル)とかは、プロデューサーの猪狩(秀平/HEY-SMITH/Gt/Vo)君に"こういう曲作ってみてよ"って言われて作った曲で。課題みたいなものを出されるほうが、むしろ得意なのかも? って思いだしてるんですけど。「SUNSHINE」はSAKIに楽曲制作のとき、"AYATOMOが好きだったRANCIDとか、そんなイメージの曲作ってみてよ"って言われて作り始めたので、特に情景とか、イメージ先行で作った曲でしたね。自分の中で"曲を作ろうかな"と思うときは、ライヴやフェスのシーンを頭に浮かべて、"お客さんとどう遊ぼうかな?"とか、"こういうビートの曲があったらいいかな?"とかってところから作り始めることが多いので。テーマをドンと提示されると、すごく新鮮な気持ちで作れるなっていうのは思いました。