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INTERVIEW

MAYSON's PARTY

2024.06.05UPDATE

2024年06月号掲載

MAYSON's PARTY

Member:AYATOMO(Vo/Gt) SAKI(Tp/Vo)

Interviewer:フジジュン

-わはは、"この曲が始まったら晴れました"ってエピソードじゃないんだ(笑)。そして2曲目「Apple Orange Banana(A.O.B)」も、ライヴでの盛り上がり必至の楽曲です。

AYATOMO:これが僕の真骨頂なんです。他のバンドマンだったら、恥ずかしくて提示するのを迷うくらいの曲を、僕は照れずに出せるんで。最初にレーベルの社長に聴かせたとき、"......これはマジか?"ってなりましたけど(笑)。この曲は"子供が歌える曲"というテーマで作ってるんですけど、僕らの楽曲って、SNSでちっちゃい子が歌ってくれてる動画だったりを見掛けることが多くて、子供も口ずさめる曲は、みんなが覚えられる曲だし。AppleとOrangeとBananaなんて全世界、誰でもわかりますからね。

-俺もこの曲聴いて"世界狙えるな"と思いました。スカ・パンク・シーンのピコ太郎ですよ(笑)。でも、アメリカのパンク・バンドって、すごくカッコいい曲にどうでもいい歌詞を乗せてたりするじゃないですか?

AYATOMO:そう、だからそんな側面も出せたらってのもあって。英詞をチェックしてくれる外国人の友達がいるんですけど、この曲をチェックしてもらったあとに飲んでたら、"あ~、ダメだ! 「Apple Orange Banana(A.O.B)」が頭の中でずっと流れてるよ"って言われました(笑)。

SAKI:この曲ができてきたときは"マジか!"でしたけどね(笑)。イメージはわかるんだけど、どうすればカッコ良くできるんだろう!? と思って。"MAYSON's PARTYっぽくアレンジしよう"って言って、海外のアニメ動画を観まくって、"こっちに振ったほうが面白いかも知れない"と思ったらしっくり来たんです。アニメのミュージック・ビデオも"これこれ!"って感じで、"これ、もしかしたらバズるかも知れないな"と。

-TikTokで女子高生がフリをつけてバズったりということが、本当にあるかも知れないですね。そして、3曲目「TURN BACK TO THE KIDS」。「Apple Orange Banana(A.O.B)」がキッズ向けなら、この曲は心のキッズ向けです。

AYATOMO:まさに(笑)。この曲は全パート、どういうふうに遊ぶかが決まってるので。童心に帰って、走り回ったり暴れ回ったりするイメージの曲です。この曲がリフから何から、一番パッとできた曲でしたね。

SAKI:この曲は最初ギターの弾き語りで持って来て、"やりたいことはわかるけど、何これ?"って(笑)。それをYa-knock(Dr/Cho)とTSUKASA(Ba/Cho)が汲んで形になったとき、男臭い曲だなぁと思って"女性の声はいらないな"って感じがしたんで、男のコーラスだけで録って、昨日ライヴ([WATER pre. "This is WATER"])で初めてやったんですけど、フロアがぐちゃぐちゃになってね?

AYATOMO:そう。フラストレーションを発散する曲じゃないですけど、"暴れたい!"って思ってる人がガッと暴れられる曲になっています。

-そして、EPを締めくくる「RAIN」。晴れやかなホーンと疾走感ある曲調に乗せたヴォーカルが願うように、祈るように聴こえて、「SUNSHINE」と表裏一体な印象を受けました。

AYATOMO:"3-SUN-"ってタイトルで"SUNSHINE"で始まって、"RAIN"で締めるのがストーリー的にきれいだなと思ったのと、"RAIN"ってタイトルだけだと、バーッと降る雨のイメージですけど、お天気雨みたいなイメージで。どちらかというと希望寄りの雨みたいな感じなので、そう感じてもらえたんだと思います。アルバム曲の作曲旅行で海に行ったとき、めちゃくちゃ晴れてるのに雨がバーッと降ってて、雨めっちゃ嫌いなんですけど、その雨はネガティヴに感じなくて。夕方あたりで景色もすごくきれいで、それが希望の光に見えたんですよ。大枠のテーマは「SUNSHINE」とあまり変わらないけど、タイトルは真逆みたいなイメージでEPを締めている感じです。

-明るい曲が並ぶだけじゃなくて、雨の日もあるけれどってところですごく説得力や深みが出ているし。その先に見える景色、"brand new world"もより美しく見えます。

AYATOMO:誰でも日常生活に嫌なことがあると思うんですけど、"MAYSON's PARTYのライヴに行ったら、何もかも忘れて楽しめるよね"っていうスタンスでありたいと思ってやってるので。"どうしようもない悩みも、きっと良くなる時期が来るから。俺たちの音楽で気を紛らわしながら、頑張ろうよ!"っていうのが伝えたかったメッセージです。

SAKI:私は最初に聴いたとき"美しい曲やな"と思って、ずっと推してた曲なんで、形になったのがすごく嬉しくて。メロディがすごく好きだったので、私がハモリをつけたんですけど、MIKIちゃんも歌うし私も歌う、3声をやってみたかったんです。ガッツリ3人でハモることってなかったんですけど、メロディの美しさが増して、歌詞もすごくきれいな曲ができたなと思っています。

-ライヴの予習としてCDを聴くのもいいですが、しっかり作り込んだ部分も音源で楽しんでほしいですね。そして、そんな今作を掲げてのツアー("Hello! Mr.MAYSUN TOUR 2024")も控えてます。

AYATOMO:この4曲を含めてとなると、セットリストもガラッと今までと変わって、この1年でやってきたことプラス、新しいライヴの魅せ方というのができると思うし。毎ツアーそうなんですけど、初日からファイナルに向けて、お客さんと一緒に楽曲が育っていくという感覚があるので、MAYSON's PARTYがまたひとつ新しい武器を持って、お客さんと一緒にライヴを磨いていく期間になるんじゃないかな? と考えています。僕らは自分たちでもライヴが一番だと思っているので、音源を聴いて気になった人はぜひ、遊びに来てほしいです。

-驚いたのが、作品のトータル・タイムが4曲で7分8秒ということで、今までのセトリから曲を削らなくても、新曲全部できちゃうんじゃないか? って思ったんですが(笑)?

AYATOMO:そう。僕らの曲短いんです。だから心配なのが、今までの曲を全部やってもワンマンできないんじゃないか? って。全部やっても1時間ギリかな? くらいなんです(笑)。

SAKI:でも、もともと曲数が少なかったのが作品ができるたびにやれる曲が増えて、新しい世界が生まれていくのが嬉しいし、ライヴが醍醐味のバンドなんで、どうやって魅せて行こうか? ってのももっと詰めて、新曲もお客さんと一緒に育てていきたいです。

-では最後に、今作ができて見えた課題や目標があったら教えてください。

AYATOMO:今作の曲も全部めちゃくちゃ好きで、すごくいいと思ってるんですけど、次はどう進化したMAYSON's PARTYの楽曲があるか? というのは、常にイメージしていかなきゃいけないと思っていて。新しい作品ができたばかりですけど、次はどういう曲を作ろうか? というのを考えながらツアーを回って、今作を上回る作品を作れたらいいなと考えてます。

SAKI:今回、私とMIKIちゃんも曲を作ってたんですけど、"この4曲がいいね"ってAYATOMOの曲が4曲入ったので、また次に向けて、私とMIKIちゃんができるMAYSON's PARTYっぽさも突き詰めて、曲を作り進めていきたいと思ってて。私はマイナー担当なんで、マイナーの曲しか作れないんですけど、メジャーの明るい曲も作ってみようかな? とか、次作に向けていろんなテーマを出し合いながら、さらに幅広く曲を作りたいと思ってるんで、ツアーはもちろん、次の作品も楽しみにしていてください。