LIVE REPORT
Taste Of CHAOS Japan Tour 2008
2009.10.12 @新木場 STUDIO COAST
Writer MAY-E
AS I LAY DYING
筆者が足を運んだのは11日と12日の二日間。 11日にMUCCのトリ前を飾り、12日は二番手(早い!)に出演したのはAS I LAY DYINGだ。これまでにSTORY OF THE YEARとのカップリングツアーやラウドパークなど、何度も来日を果たしているバンドであるので、彼らのステージは見慣れたものだったし、演奏面もヴォーカル面も申し分ないショウをやってくれるライブバンドであるのは既に承知の上だったが、いやはや、今回のショウが今まで見てきたショウの中でもベストだと言いきれるほど素晴らしかった。4thアルバム「An Ocean Between Us」のアートワークをステージ後方とドラムを挟んで左右に掲げていただけのシンプルなステージセットだったが、そこから繰り出される音は、目にこそ見えないがまるで渦を巻いているよう。オーディエンスの大半はそれに圧倒されたかのようにじっとステージを見つめていたが、轟音が鳴り響いたと同時に、フロアの前方にはモッシュピットがたちまち出来上がった。なかなか例年のようには盛り上がらないだろうと思ってはいたものの、その心配をよそに、待ってました!と言わんばかりに暴れ狂うキッズの凄まじい勢いといったらない。男子も女子も入り乱れて、ぐるんぐるんと速いサークルを描いている。
セットリストも日によって変化をつけていたが、持ち時間も限られていたためプレイした楽曲は5曲ほどと少ないのは正直なところ、かなり残念ではある。その為かMCらしいMCはほとんどなく、ストイックにプレイし続けていた。結果、これほど短い時間ながら、ラインアップの中で一番パワーの漲るステージを見せてくれた彼らに、またもや身も心も惹き込まれてしまった私であった。あぁ、やっぱりかっこいい!
STORY OF THE YEAR
変わって、11日は二番手に、12日にトリ前を務めたのはSTORY OF THE YEARだ(つまりAS I LAY DYINGと入れ替わる形だ)。彼らに関して言えば、12日のショウのほうが充実した内容だったと感じる。
We are STORY OF THE YEAR!」というダン(Vo)の掛け声と共に幕を開けたセットリストの1曲目がセカンド・アルバムの人気曲「STEREO」だ「STEREO」だったし(11日にこの曲はプレイしていなかった)。
音源よりもむしろ圧倒的な爆発力を感じる彼らのショウの見所の一つに、バック宙など派手なアクションを決めることがあるが、今回もやはりこちらの期待通りに見事なバック宙を披露。こうやってパフォーマンスで驚かせつつも、演奏面も抜群に安定しており、さらにコーラスも完璧なのだからこのバンドはニクい!
彼らもAS I LAY DYING同様、来日経験の多いバンドであるので「アリガトー!」はもちろんのこと「ゲンキデスカー!」「オス!」「ジャスティンのチンコが大きいデス!」「チンチン小さい」「ウマナミ!」と悠長な(そしてちょっと下品な)日本語MCが何度も繰り出された。それに反応して(か?)、オーディエンスもかなりの盛り上がりを見せ、合唱・コーラスは会場に大きく響き渡る。メンバーもフロアに飛び込んだりして、ショウ全体が11アグレッシヴな印象を受けた。そして、彼らの代表曲「Until The Day I Die」でサプライズが。MUCCのベーシスト、YUKKE(Ba)が登場し、「Until The Day I Die」を彼らと一緒にプレイしたのだ。後方に控えていたMUCCファンからもこれには大きな歓声が上がり、STORY OF THE YEAR のファンとMUCCのファンがまさしく一体となって曲を盛り上げるというちょっと感動的な一場面も見られた。
よくよく考えれば、このような日米の共演は、これまでのTOCには見られなかった。これは今年のTOCを象徴する場面でもあり、このツアーの成功が示された瞬間でもあったと思う。
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