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FEATURE

AS I LAY DYING

2011.10.14UPDATE

2011年10月号掲載

メタルコア・シーンに君臨する皇帝AS I LAY DYING、結成・デビュー10周年記念の特別盤をリリース!

Writer 米沢 彰

メタルコアというジャンルのトップに君臨する皇帝、AS I LAY DYING。彼らが如何にして今の地位を得、今の広く強固なファン層を獲得したのかについてはもはや説明は不要だろう。皇帝と呼ぶに相応しい位置を確立し、リリースをすればチャートを賑わし、ツアーを敢行すればそのエリア全体を沸かす。前作『The Powerless Rise』が全米チャート 10位、前々作『An Ocean Between Us』が全米チャート8位という実績が雄弁にその事実を証明している。メタル、メタルコアでここまでのセールスを生むバンドは他に類を見ない。

その皇帝AS I LAY DYINGが今回リリースするのが、新曲3曲+カバー曲4曲+リミックス5曲という異色の企画盤『Decas』。2011年となった今年は、01年のバンド結成、1stアルバム『Beneath The Encasing Of Ashes』のリリースから10年という節目であり、バンドにとって記念すべき年である。その10年目を記念しての企画盤ということなのだ。皇帝が出す企画盤というからには良くあるビッグに“なってしまった”アーティストのお茶を濁したような陳腐なものでは無い。さすがAS I LAY DYINGというべき新曲3曲はどれもシングル曲になっておかしくないクオリティで、いずれ来るライヴへの参戦を考えているキッズは絶対に聴き込んでおくべき完成度だ。てか、これだけでもう満足です!と叫びたい、マジで。

そして、「War Ensemble」、「Hellion」といったSLAYER、JUDAS PRIESTらの名曲カバー。原曲のリフや構成はそのままながら、完全にAS I LAY DYINGサウンドとして昇華し、新たな曲として生まれ変わったかのようである。彼らの構成力の高さを見せ付けるような完成度のカバー・トラックである。JUDAS PRIESTお得意のピッキング・ハーモニクスをリフに混ぜ込む手はやらない、とか、サビをスクリームにしてしまう、とか、変えているポイントは本当に最低限に絞られているはずなのに、完全にサウンドを自分のものにしているのが不思議でならない。

そして、BIG CHOCOLATE、INNERPARTYSYSTEMらによる圧巻、もしくは唖然のリミックス!!これは賛否両論、色々なアティテュードがあって良いぐらいにリミックスされており、楽しめる人、どうしたらいいか分からない人に二分されるだろう。しかし、ファンにこそ、踊れるAS I LAY DYINGという意外性を是非楽しんでもらいたい。どの曲もかなり個性あるリミックスが施されていて、全曲楽しめること間違いなしだ。

ここまで見て来た通り、この企画盤はホイッと出したようなとりあえずの作品ではなく、3部構成の特別盤である。新曲もカバーもリミックスも、それぞれに力の入ったトラックが並び、1枚通して楽しめること間違いなし!来るべき来日にも備えるべく、是非チェックして頂きたい!!

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