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INTERVIEW

AS I LAY DYING

2012.09.11UPDATE

2012年09月号掲載

AS I LAY DYING

メンバー:Nick Hipa (Gt)

インタビュアー:ムラオカ

01年、ヴォーカルのTimを中心に結成し、わずか数ヶ月後には1stアルバム『Beneath The Encasing Of Ashes』をリリース。03年にはメタルの名門METAL BLADE より2ndアルバム『Frail Words Collapse』をリリース。'05年にはEXTREME THE DOJOで初来日を果たす。日本最大のメタル・フェスであるLOUD PARK 06、07には2年連続で出場を果たす。10年、5thアルバム『The Powerless Rise』を、翌11年には結成10 周年を記念した新曲3曲を含む、カヴァー&リミックス企画盤『Decas』を発表している。そしてオリジナル・アルバムとしては約2年ぶり6枚目にあたるフル・アルバム『Awakend』がついに完成した!!

-まずは10年5月の前作『The Powerless Rise』リリース以降のバンドの活動内容を教えていただけますか?

『The Powerless Rise』を発売してからは、ほとんどノンストップでライヴをやってたよ。俺たちはアルバムを出したら常にできるだけたくさんの場所でライヴをして、できるだけたくさんの人に見て聴いてもらえるようにしてるんだ。唯一、ライヴ活動が途切れたのは10周年記念盤の『Decas』のレコーディングをした時くらいかな。カバー曲もあったし、いくつか新曲もあったからね。それからまた『The Powerless Rise』と『Decas』のプロモートでツアーに出て、それから今回の『Awakened』のレコーディングに入ったから、ほんとにずっとツアーだよ。

-6thアルバム完成おめでとうございます。タイトルは『Awakened』ですが、このタイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか?

メンバー全員の物の見方というか、考え方というか、そういうものが新しくなったっていうことを表しているんだ。ありがたいことに俺たちのバンドは長く活動して来ることができていて、そろそろ俺たちも今までのいろんな経験を踏まえて新しい物の見方ができるようにならないといけないし、実際できるようになってきたんだよね。この状況に感謝すること、これからのこと、いろいろとね。そういう気持ちをこめて作ったのが今回のアルバム『Awakened』なんだ。

-この『Awakened』の歌詞は今までの作品よりダークで悲観的なものになっているとのことですが、どういった心境の変化があったのでしょうか?

Timに何か事件があったとか歌詞の雰囲気を変えるきっかけになるできごとがあったということではなくて、俺たちみんな年も取ったし(笑)、自分たちの人生において音楽以外のこともいろいろと増えてきたんだ。Timで言うと彼はもう30代だし、子供もいて、昔とは生活が変わってきている。そうすると自ずと今まで考えなかったことも考えるようになるだろうし、大人になって、より客観的に物事が見られるようにもなってると思うんだよね。決してネガティブになったということじゃなくて、自分に正直になったというか、率直にそういったことに向き合えるようになった、そういうことなんじゃないかな。

-また具体的にどのような内容について歌っているのでしょうか? 2~3曲ピックアップして教えてください。

俺は作詞家じゃないから、ちゃんとした回答ができるか分からないけど頑張ってみるよ(笑)。「Resilience」はTimの子供に関する歌詞で、彼はエチオピアから子供たちを養子にしたんだけど、子供たちが彼にとってどういう意義があるのか、彼が果たすべき役割は何なのか、みたいなことを踏まえて書いた曲だね。「Whispering Silence」はまたダークな感じの内容なんだけど、生きていく中で少しずつ許してきた妥協が、後になって大きな違いを生んでしまう。その時その時では少しの違いでも、時が経つと取り返しの付かないことになってるという話なんだ。「My Only Home」はツアーに関する曲で、俺たちバンドマンは、音楽で生活して行こうと思ったらとにかくツアーをしなくちゃいけない。それがイヤとかではなくてね。そういう職業ってこと。だから俺たちは自分たちの故郷より、ツアーが故郷みたいになってるんだ。生活のほとんどをツアーで過ごしてるからね。......こんな感じでいいかな(笑)?

-音楽性の話ですが、前作までの流れから考えると、今作では前作よりさらにオーセンティックなメタルやスラッシュ・メタルに近づいていくのかと思いましたが、実際はそういったテイストは残しつつも、また新しいエッセンスやテイストが加わったように感じましたが、実際のところいかがでしょうか?

今回は特にメンバー全員が持ってる音楽的な影響をくまなくアルバムのサウンドとして反映させたと思う。もちろん今までの作品と大きくテイストが変わるわけではないから、音源を聴いたファンがショックを受けるようなことはなくて、メロディックで勢いがあってエネルギーがある作品になってると思う。俺たちの音楽的なアイデンティティは今までと同じなんだけど、それがより広がったというか、作曲の段階で今までよりもっと壮大なアレンジを意識したっていうところが大きな違いじゃないかな。しかも全曲、同じライヴ・セッティングの環境で演奏することを前提としてアレンジしたから、今回のアルバムの曲にはライヴに不向きな曲が1曲もないんだ。

-前作、前々作でプロデュースを担当したAdam DutkiewiczからBill Stevensonに代わったことはサウンドの変遷と無関係ではなさそうですが、実際のところいかがですか?

AdamとBillの1番の違いは、Billは全く"メタル野郎"じゃないってことだね。Adamは完全にどっぷり俺たちの世界の人間だったから、物凄くやりやすかったし、何でも良く理解していて、何も説明する必要がなかった。一方Billはパンク・ロック・シーンの人だから、共通点といえば"曲が速い"っていうくらいで、全く畑が違うんだ。特に彼は全くジャンルの感覚がなくて、彼が1番大事にしているのは作曲、曲の構成や流れだった。ジャンルが違うってことで予めて説明しなきゃいけないこともあったけど、ブラストビートとかね。でも、そんなのは実は大したことじゃないんだ。彼は俺たちのやりたいことを理解してくれたから。俺たちにとって大事なのは自分たちのことを完全に分かってくれる人というより、やりたいことをとりあえず理解してくれつつ、客観的に的確なアドバイスをくれる才能豊かなプロデューサーだったんだ。彼は人間的にも素晴らしいし、天才だし、スタジオで一緒に仕事をしていて凄く楽しかった。

-Bill Stevensonに依頼することになった決め手を教えてください。

最初に『Awakened』のプロデューサーを誰にお願いしようかと話してる時に出てきたのがBillの名前だったんだ。今回は自分たちのことを理解してくれる範囲で違うジャンルの人にお願いしたいというコンセプトがあったからね。でも彼はちょうどその時KILLSWITCH ENGAGEのプロデュースの真っ最中だったから、難しい状況で、"じゃあ他の人に頼むしかないかな"って言ってたんだよ。でも俺たちみんな彼がいたバンドとか、彼がプロデュースした中で好きなバンドがたくさんあったから、とりあえず電話してみようってことになってね。別のジャンルでプロデュースをお願いするのは彼しかいないって思ったからね。それで、電話したら彼の人格というか、キャラクターに衝撃を受けたんだ。電話で話すだけで素晴らしい人物だってことが分かるくらいだったんだ。それでもう彼しかいないって確信したんだよ。とにかく彼は物凄く明確なビジョンを持っていて、いきなりあんなに細かくイメージを伝えられたのは初めてだった。ドラムのトーンからヴォーカルの音作りから全体のサウンドのダイナミックさみたいなところまで、俺たちの過去の作品に対して改善すべき点の提案をガンガン出してくれた。