DISC REVIEW
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エピタフ移籍第一弾、通算3枚目となるSOTYの待望のニュー・アルバムが完成!メロディックで疾走感のある、SOTY節を炸裂させた渾身のアルバムだ。レーベル移籍前の不安や苦労など、バンド自身のことが歌われているTell Meや、トラブルに見舞われることを歌ったThe Black Swanなどもありつつ、アルバムの大半はアメリカ社会の論理的な問題をテーマとしている。中でも、Message To The Worldでのリフレイン部分「When you kill me do it slowly(オレを殺すときはゆっくりやってくれ)」は、衝撃的だ。We're Not Gonna Make Itも、アメリカの偏見に満ちた社会を歌っている。バラード曲Terrifiedは、身重の妻を残して戦争へ行く男の感動的ストーリーを歌ったもの。希望の光が差し込んでくるようなドラマティックなサウンドが胸に迫る。また、SF映画を髣髴とさせる1分弱のインストの後にくるアルバム最後のトラックWelcome To Our New Warは、まさにNEW WARといった風情!高速で駆け抜けていくような疾走感と、テクニカルな演奏が凄まじい!現在、マイスペース上でも公開されているシングルWake Upはアルバムの2曲目に収録される予定。アルバムの1曲目Choose Your Fateは、むしろシングル曲よりもアグレッシヴな仕上がりで、激ロックでパワープレイされること確定といえるキラー・チューン!! セカンド・アルバムよりスクリームはやや抑えられた。曲がセカンドほどハードコア寄りでなくなったことも影響しているためだろう。抑えられたスクリームと反対に、強化されたのはギターだ。全曲において、リフがとにかくかっこいい!The Antidoteでは途中、メタルっぽいギターなんかも飛び出すしで、ギターっ子であれば間違いなく3作品の中で一番好きな作品となるはず。 STORY OF THE YEARによる、STORY OF THE YEARのファンのためのアルバムがここに!(MAY-E)