MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

GYZE

2021.01.27UPDATE

GYZE

メンバー:Ryoji(Gt/Vo) Aruta(Ba/Vo) SHINKAI(Gt)

インタビュアー:米沢 彰

-今回3ヶ月連続でのシングル・リリースに至った経緯や、狙いみたいなものを教えていただけますか?

Ryoji:もともとは2020年の内にすべて出したいなと思っていました。でもコロナ含めて私生活も含めてゴタゴタしてたから。年明けて"GYZE10周年に合わせようぜ"となったんです。

-10周年という話がすでに何度か出ていますが、やはり大事にしていきたいという思いがあるのでしょうか?

Ryoji:10年前の2011年に何があったかというと東日本大震災。そんな日本の危機的状況のなかで立ち上がったバンドで、"生きることはなにか?"ということにインスパイアされたバンドでもあるんですね。また今回10年目のタイミングで世界的なパンデミックがあって。そのなかで僕らなりに"生きる強さを示す年にしたい"と思っています。

-3ヶ月連続リリースの皮切りとなる「SAMURAI METAL」ですが、タイトルからもう世界をしっかりと意識して捉えた楽曲になってますね。

Ryoji:それは間違いなくそうです。GYZEは"SUMMER BREEZE OPEN AIR"とか、"70000TONS OF METAL"といった海外フェスにも出演してきて海外ツアーもあって海外のレーベルでも出させてもらっているバンドなので自ずとアプローチの仕方は意識してます。海外のフェスで自国の音を持ってるバンドのほうが僕らから見ると興味をそそられたんですよね。その中で僕らが欧州を追いかけているようなことをやっても嫌だなと思ったんですよ。だったら意図的にそういうのとは別のものにチャレンジしてみようと。この楽曲自体も三味線で書いた曲で......。

-三味線で書いた!?

Ryoji:三味線で書いたものをバンド・アレンジしたんですよね。だからフレージングもギターならではというより三味線ならではのものになっています。フレーズのインスパイア元で言うと津軽三味線のようなフレーズです。使っている楽器自体は三線というものなんですけど。

-だから、ギターのハンマリングの使い方が特徴的なんですね。

Ryoji:開放弦の音がそもそもCFCでギターやヴァイオリンとかとも違うので。楽器によるオイシイところがダイレクトにフレーズに反映されました。シングルで出すメリットは一曲一曲にイメージづけができるところだと思っています。アートワークとかも曲ごとに作れるし。

-デジタル中心だからできることではありますね。そして、今の三味線で作ったという話はすごく面白いなと思って。

Ryoji:他の曲も、中国の二胡だったりヴァイオリンだったり雅楽楽器を使っていますね。「SAMURAI METAL」に関して言うと、ツアー中にメキシコで買った笛があってそれをギター・ソロの前で実際に演奏してます。僕自身、神社の雅楽で龍笛奏者もやっているのでそういう経験がダイレクトに生かせたんじゃないかなと。ギター・ソロも三味線で作ったのを完全ユニゾンで弾いてますね。

-やっぱりスケールがちょっと独特になりますね。

Ryoji:開放弦の音もギターと違うのでフレーズも変わりましたね。

-そういうアプローチは面白いですね。最初に音源を聴いたときはリリース順を知らされていなかったのですが、3連続リリースと言ったら最初にインパクトが必要だし、この曲だろうなって思いました。

Ryoji:Aruta君がこの曲に対して肯定的な意見を言ってくれてたのが後押しになって。今までのGYZEが好きだった人が受け入れれるかというとわからないけど "こういうのもできる"と捉えてもらえたらなと。だけど、Aruta君はGYZEの初期の代表曲「DESIRE」(2013年リリースの1stアルバム『FASCINATING VIOLENCE』収録曲)に代わるようなライヴ映えするような曲になる"って言ってくれていたんです。SHINKAIさんもいろんな仕事で音楽をするうえで、「SAMURAI METAL」は"いいよね"って話もしてくれてて。

SHINKAI:初めての人が聴くにはすごくいいと思うんだよね。

-それは思いますね。Arutaさんはどういうふうに最初思ってたんですか?

Aruta:代表曲に代わるとは言ったみたいなんですけど(笑)。

-みたい(笑)。

Aruta:あんまり記憶がないんですけど、とにかくびっくりしたんですよね。曲自体はシンプルに聴こえるけど、その中にRyojiが学んだものが全部出てるし。なんせライヴ映えはピカイチでしょうね。

-「DESIRE」と比べると、全然別のバンドになってますよね。初期の頃は日本人だけど、めちゃくちゃ本格的な音を出していて、逆に言うと無国籍な感じがあったのが、今ってめっちゃ日本人のバンドになっていて。そういう落差は、前作『ASIAN CHAOS』からの流れがしっかりとできているように思うのですが、前作が今回に生きてるようなところもあるんですか?

Ryoji:すごくあると思う。前作も僕らとしてはどこのバンドとも被らない音にしたくて。世界中にフォーク・メタルってあると思うんですけど日本のバンドではなかなか少ない。フォーク・メタルなのだけどサウンドがアイリッシュだったり。中国のバンドは中国のサウンドだしブラジルのバンドはブラジルの音だったりする。たまたまフォーク・メタルのプレイリストを聴いてて"日本のバンドがないな"と思ったんです。その手のところにも切り込めるような楽曲が作れるならばどうするだろうと考えたときに「SAMURAI METAL」が生まれました。今回はとにかくシンプルに、タイトルから歌詞からすべてがアホなくらいわかりやすくしようと。もちろんGYZEというバンドがフォーク・メタルになったというわけじゃなくてたまたま数ある中で今回はこのアプローチをしたということですね。

-突然わかりやすく、日本語がめっちゃ出てきて驚きました。

Ryoji:あそこは外国人に日本語を教えるコーナー(笑)。しかも、MVではそこを外国人に歌わせるっていう。

-ここは海外のリスナーにはウケそうだなと思いました。

Ryoji:海外ウケはするかも知れませんね(笑)! 日本人のメタル・ヘッズには肯定的に捉えてもらいたいです。世界の中の日本。輸出するための音という意識で聴いてもらえたらまた違った良さがあると思っています。

-海外のフォーク・メタルは、"ケルト民族の歴史を伝えたい"みたいなのがベースにあったりするじゃないですか。あの感じを連想させるというか、これが日本のネイティヴな音だ、とか、日本に来たときに使える言葉だぞみたいな、いろんな入り口にさせようとしたのかなと思いました。

Ryoji:まさしくその通りですね。

-そういうところがRyojiさんの性格がめっちゃ出てるなと。

Ryoji:たぶん初期の頃から共通しているのはキャッチーというところだと思うんですよ。そういうところでは一切ぶれてない。もっと言うと今1stアルバムのような曲を書けと言われても、すぐ書けますしね。

-それも1stアルバムがあるから言えますよね。いきなりやると説得力がないですし。

Ryoji:それは思います。それは今年10周年ということもあって、これまでやってきたもののいい部分、反省する部分も含めての歴史だと思っているので。すべてが必要だったと思ってます。これからもGYZEだけの唯一無二の音を追求したいですね。