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INTERVIEW

ゆくえしれずつれづれ

2017.08.07UPDATE

2017年08月号掲載

ゆくえしれずつれづれ

Member:◎屋しだれ まれ・A・小町 英艶奴 子子子

Interviewer:吉羽 さおり

-歌メロとのコントラストが強いですね。シャウトのなかでも表情や表現が必要になってくるのでは。

しだれ:ひとり当たりのシャウトの長さもどんどん長くなってきたので、初披露した29日のライヴはきつかったですね(笑)。

子子子:すべての力を使い果たしました(笑)。今までで一番、喉が渇いたライヴだった気がする。

しだれ:たしかに。ガツンと伝えるシャウトが多くて、身体の内から出すことが多かったので、体力もめちゃくちゃ使いましたね。

-シャウトのパワーもあって、内容的にも、より突き進んでいる勢いが出ていて。この曲で、一段違うところに上っていこうという気持ちも感じます。

しだれ:今回のシングルが特に、進もうとしている感じというか、変えようとしている感じがありますね。うまく言えないんですけど、どちらかというと現状を打破するという気持ちを個人的に感じました。

-特にラストのフレーズ、"不自由って決めつけ泣いて1人 矛盾だらけ自分に嫌気"には、強い思いがこもっていてエモーショナルに響きますね。

しだれ:ここはレコーディングでも、シャウトについて言われたところですね。"大事なところだから、しっかりやれよ"と念を押されました。

小町:これは艶奴が、すごく絶賛されてたよね。

艶奴:シャウトは基本的に褒められたけど、「Loud Asymmetry」だっけな。

子子子:全体的に褒められてたと思うよ。

艶奴:艶奴の場合、歌よりもシャウトの方が感情を込められるので。シャウトの方が、メロディを歌うよりも好きですね。

子子子:3曲とも、艶奴はシャウトのパートがめっちゃ多くて。艶奴がシャウトしてるなという印象がありますね。

-レコーディングに向かう意識など、変わってきたことはありますか。

小町:意識の変化とは違うんですけど、今回はレコーディング・スタジオがいつもと違ったんです。ヴォーカル・ブースの密室感がより増したスタジオで。小町は、他人の気配を感じずにできたので、今までで一番集中できました。

子子子:たしかにそうかも。前に使っていたところには大きなモニターがあって、ヴォーカル・ブース内部の映像が見えたんです。だから"あぁ、外からはこうやって見えているんだな"というのがわかって、気になってしまうこともあったんですけど。今回はそれがなくて、歌に集中できたやりやすさがありました。

しだれ:そうか。今言われて気づいた(笑)。

艶奴:艶奴も、なんとも思ってなかった!

-(笑)小町さんはまだレコーディングでの緊張感はありますか。

小町:ありますね。でも、今回はスタジオの自分の空間に救われたので(笑)。これからはどんな状況でも、自分だけの心に入り込んでいけるようになりたいです。

-2曲目が「Karmaloop」。こちらはとてもドラマチックな曲ですね。

子子子:シャウト! っていう感じでしたね。

しだれ:それも、シャウトで歌っているなという印象がありました。

-そうなんです。シャウトがすごく多い曲ですが、激しさはもちろん歌の良さを感じました。クリーンなメロとシャウトでのハーモニーを聴かせるのも、新しい試みですね。

しだれ:難しかったですね。ハーモニーは子子子としだれのパートなんですけど、特にライヴでやるのが難しくて。音量の調節が難しいというか。

-ライヴでは、より激情感が際立つ曲になるのでは。

しだれ:今回は、3曲とも自分たちの曲というのを感じて。なかでも「Karmaloop」はメロディが切ないので、より入り込みやすかったです。「Loud Asymmetry」はキャッチーで激しい曲なので、そこまでシリアスな気持ちにならずに歌えるんですけど、この曲はちょっと苦しいですね、泣いちゃう。ライヴ中も、重いし歌えないなとちょっと思ってしまいました。

子子子:わたしは、今回の3曲の中では「Helpless」が感情的には一番苦しいんですけど、「Karmaloop」はただただ、ぶつけていこうという感じで歌入れもしました。

小町:この曲は好きですね。さっきしだれが、シャウトが歌になっていると言ってましたけど、すごく聴かせたい曲だなと思って。この曲が1曲あることで、ライヴ中にも救われるなと感じました。

艶奴:この曲は、英語詞部分も多く、長くて。今までで一番難しい曲だなと思ってます。でも、この前のライヴで"新曲です"って初披露したときに、群青さんから"この曲が一番エモかった"、"感情がこもっていてすごく良かった"と言ってもらえて。艶奴からしても、シャウトが多いから感情が込めやすい曲なのかなと思います。

しだれ:歌詞の意味合いとしても、まだできるとか、逃げずに戦うとか、自分たちのことを歌っているんです。ゆくえしれずつれづれとして1年7ヶ月続けてきて、ずっと上にのぼってきているかというとそんなことなくて。平行線のときの方が多い。だからこそこの曲を歌うときは、心がこもるんです。初めて聴いた人にはもちろん、自分の曲として感じ取ってほしいんですけど、一緒に戦ってきた群青さんにもすごく響く曲なんじゃないかなと思います。