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INTERVIEW

高崎 晃(LOUDNESS) × 丹下 眞也(OUTRAGE)

2015.04.20UPDATE

2015年04月号掲載

高崎 晃(LOUDNESS) × 丹下 眞也(OUTRAGE)

Member:LOUDNESS:高崎 晃 (Gt) OUTRAGE:丹下 眞也 (Dr)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ) Photo by Ryota Mori

-丹下さんはその話が来たときいかがでしたか?

丹下:さっき話した通り、自分はずっとファンだったので、"いよいよ時が来たのか!"という感じでしたね。OUTRAGEは活動のペースがマイペースすぎて、いろんなところにうまく乗っていくことができなかったんで、今回こういう話をいただいて本当に光栄ですね。

高崎:今また日本でもメタル・シーンがだんだん盛り上がってきてるし、ポピュラー・ミュージックもだんだんハードになってきました。こうなるのに30年ぐらいかかったんですが、僕は30年前からハードなディストーション・ギターやメタル・ミュージックが、世界で主流になってくると感じてて。実際そうなってきてるんで、ここでLOUDNESSとOUTRAGEで日本のメタル・シーンをもう1段盛り上げて、このフェスを将来的にはツアーにしたり、日本のアーティストたちを世界に持って行けるフェスに育てていければと思っています。

-ではこのフェスは今回限りではなく、今回が出発点ということですね。

高崎・丹下:そうですね。

丹下:これを成功させて次に繋げていけば、HER NAME IN BLOODみたいな他の若いバンドも出れると思うし、他にもキャリアのある日本のバンドもいるし、いろんなバンドが集結してどんどん規模が大きくなっていけば楽しいし、それが理想ですね。日本のメタル・シーンが世代関係なく繋がっていけばいいなと思ってますね。

高崎:日本のアーティストだけで欧米でやったりね。世界をツアーするのは僕の夢のひとつでもあったし、この"LOUD∞OUT FEST"というネーミングに、無限大のマーク"∞"が入ってますけど、可能性は無限大だと思うし、今回の第1回目を成功させて、世界に持って行けたらいいなと思ってます。

丹下:やっぱりやるからには1回じゃなくて継続していきたいし、例えばOUTRAGEが出なくて違うバンドが出てもいいと思うし。夢を語るなら、30年後にOUTRAGEもLOUDNESSも存在していなくてもこのフェスの名前だけ残っていて、激ロックに載ってるような若いバンドが出ている。そうなるように1回目はしっかりと形に残したいですね。この1回目がお客さんの心にも残るものにしたいです。

-1月30日に開催を発表した際、ファンや関係者の反響はすごかったんじゃないですか?

高崎:反響はもちろん大きかったんですが、LOUDNESSとOUTRAGEって今まであまり接点がなかったから、ファンも驚いてた部分が大きいと思うんです。ここでこのふたつの老舗バンドががっちりタッグを組んでイベントを盛り上げていけたら、日本のメタル・シーンのさらなる成長に繋がると思うんで、盛り上げていきたいですね。

-ずっと同じメタル・シーンにいつつ、なかなか接点のなかった2バンドがこのタイミングで巡り合ったというのはインパクトがありますね。

丹下:ファンの人の反応を見ていていいなと思ったのが、OUTRAGEのファンの方でもちろんLOUDNESSの名前は知ってるけど聴いたことがない方がいて、OUTRAGEもLOUDNESSも両方好きなファンが、"だったらLOUDNESSのCD-R作ってあげるから聴いてみなよ"って薦めていて、"じゃあここからLOUDNESS勉強して聴いてみる"ってやり取りをFacebookで見て。そういう現象ってどちらのバンド側にもあると思うので、"また新しい人に観てもらえる"っていう嬉しさはありますね。

高崎:でもやっぱりそこでCD-R焼いちゃうんだね(笑)。

-(笑)それでもまだ日本はCDショップが頑張っていますもんね。

高崎:そうですね、日本がまだ1番CDが売れてるみたいですしね。

-それでもやはり今の若いバンドに比べて幅広い年齢層のファンを持っている2バンドなので、しっかりパッケージで買う方が多いと思いますよ。

高崎:どちらのバンドのファンもダウンロードだけで自分のパソコンにデータを残すだけよりも、物としてCDで残したいってファンがまだ多いと思いますね。僕自身もそうだし。でも、違法ダウンロードやコピーされたとしても、メタル・シーンがなくなるわけじゃないし、音楽を無料で手に入れたとしてもライヴの臨場感とか、ライヴならではのものがロックにはあると思うので、それで気に入ってもらってライヴに足を運んでくれたら僕らはそれでいいし。

丹下:ライヴ感とか空気感とか含めたその場のすべては会場に来ないとわからないですからね。どれだけCDを聴いても実際に体験しないとわからないので、それがこの日がきっかけになればいいですね。

高崎:これからの時代、アナログなものほど残ると思うので、会場でLPにサインをして売るとかね。そういうのもいいかもしれない。

-今またLPの売り上げが伸びてきているみたいですしね。レコードのプレーヤーを持っていなくても飾るためにLPを買う人もいるみたいですし。

高崎:ジャケットのアートワークも、CDサイズよりもLPサイズの方が活きてくると思いますし、本当の音楽ファンはアナログに移行してくるんじゃないかと思いますね。

-話は戻りますが、共同イベントというスタイルが面白いですね。Ozzy Osbourneの"OZZFEST"、SLIPKNOTの"KNOTFEST"など1バンド、1アーティスト主催のフェスやイベントは多いですが、2バンド共催というスタイルは調べてみてもなかなか見当たらないです。

丹下:もちろん僕らOUTRAGEは共同というより胸を借りるというつもりです。ただ名前だけでも共同にしていただいたのは嬉しいですし、タイトルがなかなか語呂がいいと思います。

高崎:最初"LOUD RAGE FES"という案も出てたんですけどね(笑)。カタカナにすると"ラウド"と"レイジ"で、LAZYと勘違いする人がいそうでね(笑)。