INTERVIEW
MAKE MY DAY
2014.06.17UPDATE
2014年06月号掲載
Member:Julian (Gt/Vo) U-ske (Ba) Nori (Dr) Isam (Vo)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-なるほど。今作を聴いての感想はASTSの名前を完全に払拭できるクオリティの作品だと思いました。正直驚きました。すごくかっこいいです。
全員:ありがとうございます!
-バラエティに富んでて、かつ、散漫な印象はないんですよね。バラエティに富んだ作品がすべて素晴らしいものとは限らないし、得てして散漫になったり、バンドの方向性がわかりにくくなってしまうものです。そういった諸刃の剣だと思うけど、そこはMAKE MY DAYが打ち出すカラーできっちりまとめられてて素晴らしいな、と。
J:ありがとうございます。
I:それは気をつけた部分だよね。でも、俺も個人的には気をつけたよ。声の色とか。
J:でもいっくん(Isam)は歌っちゃえばいっくんだから。
I:なにそれ(笑)。どうゆうこと(笑)。
J:そんな気をつけなくてもカラーは出るから。
I:統一性って意味だよ。Track.7に「Take Control Of You」っていうデスコアみたいな曲があるんだけど、その曲に関しては本当にただ好きなことをやらせてくれってJulianに言って。
J:振り幅っていう意味で、僕だけの曲といっくんだけの曲が1曲ずつあってもいいかと思って、1曲づつソロ曲を入れました。
-アルバム全体に言えることの1つとしてすごくキャッチーだということです。そう聴こえる要因の1つはJulian君の歌うクリーン・パートが増えているからだと思うのですがいかがですか?
J:比重は特に意識してはいないんですが、アレンジの仕方が変わったからだと思います。今までのASTSの曲は全てシングルだったので、Aメロ、シャウト、Bメロ、シャウト、サビ、俺(クリーン・ヴォーカル)みたいにわかりやすくしてたんですけど。Aメロから歌ってみた曲もあったりするのでそう聴こえるのかな。入り方にちょっとバリエーションが増えたのかもしれませんね。
-クリーンのヴォーカルですが以前ほどエフェクト処理(オートチューン)していないですよね?そのせいかメロディが際立ちましたね?
J:そうですね。Track.9の「Once」のようなエレクトロが多い楽曲はあえて強めにエフェクトをかけてみたりしています。でも、基本は地声に近い感じにしてます。
-それはなぜ?
J:深く考えてはいないんですけど、今作はそんなにピコリーモ感はなくふりかけ程度にしかかかってないんで(笑)。Track.2の「Full Of Lies」などはエレクトロは一切ないので、エフェクトをかけたらアンバランスじゃないですか。だから、自然の成り行きって感じです。そのほうが合うかなと思って。
-ヴォーカルに自信がついたのでより地声に近づけたということは?
J:いや、自信はないですね(笑)。
U:自信ないってヤバい(笑)。
-メロディの質もクリーン・パートのクオリティも向上してますよね。量は増えていないのに存在感は増している。
J:自分ではよくわからないですけど、そういう印象を与えているなら嬉しいですね。
-またもう1点アルバムがキャッチーに聴こえる理由としてバリエーション豊かなIsam君のスクリーム・スタイルが要因かなと思うのですが。
I:シャウトをやり始めた頃から、高いシャウトに憧れていてたんですよ。SUICIDE SILENCEのMitch Luckerとかに憧れてシャウトを始めて。それから段々とミドル寄りのシャウトも好きになっていって。最終的にここまで低いシャウトを出すのはMAKE MY DAYのこのアルバムが初めてなんですけど。初めてのわりにうまくいきましたね。3種類ないし4種類ぐらいはアルバムの中で表現するようにしました。
-ラップ的な部分も担当していますよね?
I:そうですね、「Get Up」は完全なラップではなく、ラップ風なんですけどね(笑)。僕がアメリカにいる時に、ラウドロックやっている連中がミクスチャーに戻ってきているのを目の当たりにしたんです。シャウトでラップをしたりとか。そういうものをロスで見てきて。日本に帰ってきたときに、すでにラップを取り入れてる日本のバンドがいくつかいて。一歩出遅れてるかもしれないけど、あとは自分の実力でライヴを完璧にやることができればいいなっと思って練習してますね。
-またバリエーション豊かですごくリズミックでモダンですよね。それがキャッチーに聴こえる1番の理由かなと。
J:村岡さん聴いてますね、さすがです(笑)。シャウトのリズムは俺といっくんで一緒に考えたんです。そこはかなりこだわってますね。意味なく詰め込んで、シャウトって言ってしまえばそれで終わりですが......。シャウトってリズムでしかキャッチーさを表現できないじゃないですか。そういう意味ではこだわってつくったんで、そう聴こえててすごい嬉しいですね。