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LIVE REPORT

HER NAME IN BLOOD

2014.09.26 @TSUTAYA O-WEST

田村 公平

9月26日、HER NAME IN BLOODのセルフ・タイトル・アルバム・リリース・ツアー"RETURN OF THE BEAST TOUR 2014"のファイナル・シリーズ東京公演がTSUTAYA O-WESTで開催された。昨年の『THE BEAST』リリース初日に行なわれた渋谷CYCLONEでの初のワンマン公演以来となる東京では2度目のワンマン・ライヴであるが、今回は前回と比べて会場は約2倍の規模となり、この1年間のバンドの上昇が傍目にも分かる。メンバーの緊張も計り知れないものであっただろうが、これまでにも"Taste Of Chaos 2008"出演や、つい先日のFACTのツアー・ファイナルへの出演など話題が常に尽きない彼らなら今夜も素晴らしいステージをやってのけるのだろうと会場に向かった。

照明が落ちると共に、フロアからは歓声が湧く。登場SEとして映画"ターミネーター2"のテーマ曲が鳴り響きメンバーが順々に登場。メンバーが登場するごとに歓声が上がり、楽器隊が出す音にIkepyの声が乗った瞬間から会場中心に大きなモッシュ・ピットが発生、そこから「Zero(Fucked Up World)」の演奏がスタートした。続いての「Gasolines」では、ステージに掲げられた特大バック・ドロップに同タイトルのミュージック・ビデオを彷彿させる炎の映像が映し出され、フロアのテンションにも火がついた。サビの合唱パートではマイクを使ったIkepyの声より大きなシンガロングが会場全体に響き渡り、続いては「Revolver」とさらに盛り上がりをみせる選曲の流れの中、盟友であるBEFORE MY LIFE FAILSのMatsunoがゲスト・ヴォーカルとして登場。Ikepyとはまた異なるスタイルで大いにフロアを盛り上げ、HNIBの晴れの舞台に花を添えた。そして、間髪入れずに「Impulses Within」が始まるとフロア前列ではヘッドバンギング、後方では大きなサークル・ピットが発生し、各々が好きなスタイルでライヴを楽しんでいる様子が伺えた。

Ikepyがトレード・マークともなっている皮ジャンを脱ぎ捨てMCを挟む。今日を迎えられた感謝の気持ちを伝える一方、発売日に骨折したTJをいじり、フロアは大いに盛り上がる。そしてTJからは骨折の経緯が語られ、笑いを起こしつつも今日のライヴへの意気込みがしっかりと伝わってくる。TJ自ら煽りをいれ、フロアもその煽りに応える様は、TJの復活を大きな歓声で迎えるかのようだった。MC明けは「City Of Desertion」、「The Clown」でフロアを踊らせる。続く「We Refuse」ではフロアの全員をしゃがませてのジャンプ!フロアとステージの一体感は更に増し、後ろで大人見してるだけだったオーディエンスも前に押し寄せ、前列から中央にかけてはかなりの密度になってきた。続く「This is Retribution」ではCrystal LakeのRyoがゲスト・ヴォーカルして登場!ここまで全力で暴れてきたフロアのキッズたちも更に火がついたかのようにモッシュ、ダイブを力いっぱい繰り広げる。

一旦照明が暗転し、ステージに静寂が満ちると共にセンターのお立ち台に上がったDaikiのソロ・ギターから「Dusting」の演奏がはじまり、アウトロでIkepy、Daiki、TJ、Makotoの順にステージからフェード・アウトし、ステージに残ったUmeboによるドラム・ソロがスタート。リズミカルなものからテクニカルなフレーズまで自在に織り交ぜながらも、随所随所で入れてくるリズム遊びや煽りがオーディエンスを徐々に引き込み、Umeboに対する歓声や拍手が次第に大きくなっていく。あのか細い体から繰り出される演奏のすごさに皆が一様に目を奪われ、そのリズムに心を鷲づかみにされていく。ドラム・ソロ・タイムで会場全体のテンションを高めつつ、8ビートに合わせてメンバーが再び登場。弦楽器隊も合わせたジャム・セッションからIkepyが登場し、「All That Living」から後半戦がはじまった。シンガロング・パートではステージから乗り出したIkepyのマイクに我先にと飛びつくキッズ達。最前列に人が押し寄せ、「Pray To The Sun」では更に最前列の人口密度は増していった。

Ikepyよりリリースから今回のツアーに対する思いと、改めて応援してくれるファンへの感謝が語られたが、その流れの中で、ノープランではあるものの来年は音源を出すと共にみんなが暴れられるようなイベントを行なうと宣言。突然のアナウンスに盛り上がるフロアに対し、さらにアントニオ猪木のモノマネを披露しするなどファン・サービスに溢れたシーンも見られた。終盤戦は、ライヴで人気の高い「Unshaken Fire」から「Decadence」、「HALO」と一気に攻め込み本編が終了。無論、まだまだフロアの熱は冷めやまず、メンバーの名前を呼ぶ声が飛び交い、手拍子でメンバーをステージへと呼び戻す。

アンコールは「Here We Come」からスタート。まだまだ疲れを知らないキッズたちがフロアに大きなモッシュ・ピットを作る。続く「Invisible Wounds」ではもはや円にならないほどの密集度でのサークル・ピットが起こる。Daikiの"渋谷、最後ここ、ぶっ壊そうぜ"のMCに本日最大規模のモッシュ・ピットが発生。最後はこのツアー・ファイナル・シリーズの特典として再録も行なわれた「Poker Face」を披露。サビでは、フロア全体がシンガロング、ダイブ、モッシュを繰り広げ、バンドもオーディエンスも全てを出し尽くした全17曲、約1時間40分に及ぶ"RETURN OF THE BEAST TOUR 2014"ファイナル・シリーズの幕が閉じた。

昨今のラウド系バンドには珍しく今回のツアー・ファイナル・シリーズをワンマン公演で回るあたりや、演奏だけでなく演出でも徹底したエンターテイメントを感じさせるHER NAME IN BLOOD。前回の渋谷CYCLONEワンマン、今回のTSUTAYA O-WESTワンマンと着実に規模を拡大していっている彼らの動きからは今後も目が離せない。

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