MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

HER NAME IN BLOOD

2018.04.04UPDATE

2018年04月号掲載

HER NAME IN BLOOD

Member:IKEPY(Vo) DAIKI(Gt) TJ(Gt) MAKOTO(Ba) MAKI(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

しばしの活動休止を経て、2017年4月に新ドラマー MAKIが加入、翌月には新体制初の音源、EP『FROM THE ASHES』をリリースし、轟音復活の狼煙を上げたHER NAME IN BLOOD(以下:HNIB)。盤石の体制が整ったところで放たれるのが、メジャーでの2ndアルバムとなる『POWER』だ。前作『BAKEMONO』に続き、バンドの音と佇まいやスピリットをさらに端的に提示したタイトルだが、今回はより新たなイメージで、バンドのレンジを広げ、個々のルーツを惜しみなく開陳しHNIBとして構築していった11曲が並んだ。メタル、スラッシュ・メタル、ハードコア、そして派手なアメリカン・ロックの要素が難なく混ざり、マッチョなIKEPYの歌が映える。晴れやかで強力なアルバムだ。

-ニュー・アルバム『POWER』は、タイトルどおり、さらにバンドのパワーが磨かれ、且ついろんな武器が増えているアルバムだと思いました。前のアルバム『BAKEMONO』(2016年リリースのメジャー1stフル・アルバム)でのヘヴィさの極みから解き放たれた印象で、楽しく作っているなという印象を受けました。今回の曲作りのモード感はどういうものでしたか。

MAKOTO:先行で公開された「POWER」が早い段階で手元にあったんです。この曲はタイトルも早い段階で決まっていて、"パワフル"というのを軸に作っていたんですけど。最初にDAIKIが「POWER」を上げてきたときは、結構HNIBらしい曲だなという印象があったので、それを軸にしていこうというのはありました。

DAIKI:この曲は完全にHNIBらしさを意識しましたね。

-今回、"パワー"、"パワフル"というのを打ち出したのは、何が大きかったんですか。

MAKOTO:まず、バンドとしてIKEPYのイメージをより打ち出していこうというのがありました。ジャケもこんな感じでっていうのは、ある程度は考えてあったんです。ホネホネマンがパワーを得て──さらに中ジャケを見てもらうとわかるんですけど、ムキムキになるというね(笑)。

DAIKI:骨が鍛えても筋肉つかねぇけど、諦めずに鍛えるというね。

-キャッチコピーもどんどん激しくなってますしね。"POWERマシマシ 聴くプロテイン"(笑)。

DAIKI:ムキムキなのひとり(IKEPY)だけなんですけど(笑)。

IKEPY:それを軸に、各々のメンバーのパワーも合わさって、今回の『POWER』ができたんだと思いますね。

MAKOTO:このパワーというのも、ひと口に"力"と言っても、フィジカルな力もあれば、精神の力、怒りであるとか耐える力とか、いろんな力があるということで、今回のコンセプトになりましたね。もちろん音としてのパワーを目指したのもありました。

-ドラマーのMAKIさんが加入し新体制となってから、バンドのグルーヴの面について体感的な変化はありますか。

MAKOTO:これは、プレイしている人間としては別モノですね。バンドの心臓が入れ替わったみたいな感じなので。

DAIKI:心臓君22歳。

MAKI:すごいあだ名(笑)。

DAIKI:ドラムが替わると、こんなにバンドのグルーヴが変わるんだっていうのは感じましたね。いい意味で、自分たちも気づかされた部分はありましたし。MAKIが、前とは違うタイプのドラマーなので。

IKEPY:刺激になりますよね、毎回。

MAKOTO:当然、演奏的な部分もそうですし、人が替われば新しい考えや新しい感覚がバンドに持ち込まれるので。自分たちも教えてもらうことがありますし、そういう意味で新しい風が入ってきたなと。

-そこで生まれた発想も、今回はありましたか。

MAKOTO:そうですね。結構質問するんですよ。年齢も違うので、"MAKIだったらどう思う?"とか。

DAIKI:若手目線の意見を貰う。

TJ:自分の考えを持っていて、ちゃんと言ってくれるので。そこは、リスペクトしてますね。

DAIKI:あとは、TJのわけわからない発言にも我慢するっていうパワーもあるかもしれない(笑)。

MAKOTO:そうだね、ズレた先輩の発言に耐える力がある。

IKEPY:スタジオでTJが変なこと言うと、ドラムの音で、"チーン"って返してくれるしね。扱いをわかってくれてる。