LIVE REPORT
TOKYO BLACK.
2021.03.23 @USEN STUDIO COAST
Writer 山口 哲生 Photo by 菅沼剛弘
1月には渋谷TSUTAYA O-EASTで"0th"ワンマンを、2月にはUSEN STUDIO COASTで主催イベントを開催と、グループ名を改めてから凄まじい勢いで活動を繰り広げているTOKYO BLACK.。前身グループでの活動期間も含めると、3周年を迎えたばかりの彼らが、3月23日に"TOKYO BLACK. 1st ONEMAN LIVE - 絶対領域『黒』 -"を、USEN STUDIO COASTで開催した。
フロアの熱を一気に高める「シラナイミライ」で幕を開けたこの日のライヴ。赤司が先陣を切ってMIXを叫びまくれば、れおんが強烈なスクリームを轟かせる「ココロノシンパシー」や「アンチテエゼ」では、大量のレーザーが場内を飛び交う。そして、れおん、はるひ、涼汰、赤司、唯丸®と各メンバーが入れ替わりで前に飛び出しつつ、全員で"メンズアイドルの革命児"という歌詞を高らかに歌い上げる「ぶらっくしーぷ」など、勢い良く駆け抜けていく5人。その光景は休む間もなくという言葉が相応しい、というか、本当にその言葉通りのパフォーマンスだった。
というのも、この日彼らが用意していたセットリストは、なんと本編でのMCは一切なし! 曲間もほとんど設けずに12曲を連続で畳み掛けていくという、なんとも硬派でストロングスタイルなものだったからだ。
彼らの楽曲は、ダークな雰囲気を纏ったラウド寄りのEDMサウンドが基調になっていて、この日披露された楽曲は、そのほとんどがアップテンポだ。そんなアッパーな楽曲群を、全員でツーステップを踏み倒すパワフルなものから、フォーメーションを生かしたスタイリッシュなものまで、様々なパターンのダンスをしながら届けていく5人。中には「ココロレイニー」のように、踊らずに、センチメンタルな歌詞をじっくりと届ける場面もあったのだが、それでもテンポはやはり速く、鳴っているギターの音もとても重厚だ。曲構成としても、変拍子が組み込まれていたり、ジャジーなパートが飛び出したりと、ジェットコースター的な展開で聴感的にはひたすらハード。そんな楽曲群を歌い、踊り、煽り続けていく様は、かなり圧巻の光景だった。
この日のMCは、ヘヴィ且つメロディアスな「キミノココロノスキマ」で始まった、アンコールのタイミングのみ。それまでのゴリゴリな雰囲気とは打って変わって、賑やかで楽しく5人で会話を繰り広げていく。そんなギャップも彼らの魅力のひとつだろう。サウンドにしろ、パフォーマンスにしろ、身体に訴え掛けてくるものがかなり強いステージなのもあって、ライヴを観ていて、コロナウイルス感染拡大防止のために2020年以前のライヴ空間を作りにくい状況に、歯がゆさを感じてしまったところは正直あった。しかし、そんなたらればを考えてしまうのは、目の前で繰り広げられている光景が凄まじかったからこそ。とにかく熱量の高いステージで、フロアを魅了し続けていた。
この日、TOKYO BLACK.は、次なる展開として7月29日に渋谷Veatsでれおんの、8月1日に新宿WALLYではるひの生誕主催イベントを開催すること、また、12月9日には中野サンプラザにて3rdワンマン・ライヴを行うことを発表した。他にも、各メンバーがグループをプロデュースする新プロジェクトを始動させることや、さらには、4月29日に重大発表が控えていることもアナウンスされ、ひたすら話題が目白押しの状況だ。この日最後に披露された「君瞳、僕映。」に入る前"少しずつ、一歩一歩、確実に、叶えたい夢に近づいてます。一緒に日本武道館でワンマン・ライヴしよう!"と、ひとつの目標を宣言していた唯丸®。さらに加速度を増すTOKYO BLACK.の2021年は、まだ始まったばかりだ。
[Setlist]
1. シラナイミライ
2. 絶対現実ヤンデミック!
3. ココロノシンパシー
4. アンチテエゼ
5. ぶらっくしーぷ6. サヨナラセカイ
7. コイモノガタリ?
8. ヒトメボレ?
9. ココロレイニー
10. 蛍火
11. 85024
12. 君瞳、僕映。
En1. キミノココロノスキマ
En2. ヒミツノイローゼ
En3. 君瞳、僕映。
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