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INTERVIEW

唯丸®(BLACKSHEEP SYNDROME.)× 田中 聖

2021.05.11UPDATE

2021年05月号掲載

唯丸®(BLACKSHEEP SYNDROME.)× 田中 聖

TOKYO BLACK.改めBLACKSHEEP SYNDROME.の唯丸®による連続対談企画第2弾に、アイドルからバンド・シーンへとフィールドを移し、幅広く活躍中の田中 聖が登場! 唯丸®自身バンド経験があったうえでアイドルをしていることもあり、田中 聖は気になる存在だったようだが、このたび実現した対談は、互いの立場を理解できるからこそのリスペクトと、ふたりの音楽活動への熱意が伝わる言葉に溢れたものになった。

BLACKSHEEP SYNDROME.:唯丸®
田中 聖
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by 新倉映見
取材場所:WONDER BOWL

-連載第2回は田中 聖さんの登場です。まずはWONDER BOWLのおすすめ、バナナミルクで乾杯しましょうか。

唯丸®︎:今日はよろしくお願いします。

田中:こちらこそよろしくお願いします。

唯丸®︎:聖さんとは、共通の知人がいることもあって、あとは僕自身今アイドルをやっているんですけど、やはりアイドルからバンド、YouTubeもと幅広い活動をしているのでとても気になっていて、ずっと会いたいと思っていたんですよね。

田中:嬉しい。俺自身はずっと好きなことをやっているだけなので、あまりジャンルっていうのを気にしてないんですけどね。

-もし今、何か肩書きのようなものを名乗るとしたらなんだと思いますか?

田中:大きなくくりではエンターテイナーだと思っているんですけど、腐ってもバンドマンでいたいって思ってます。この前ふと気づいたんですけど、アイドル・グループとしてCDデビューをしてから事務所を抜けるまでよりも、バンドマンでいる時間のほうが長かったんですよ。

唯丸®︎:そうだったんですね。

田中:そう考えると、自分の根っこを作っているのはバンドなのかなという気はしています。

-今フリーランスで活動をしていますが、対バンを見ていてもすごく自由にいろんな方とやっていて、幅広いですね。

田中:ジャンルを気にしてないんです。それはたぶん、出がアイドルというのがデカいと思うんですけど。俺自身いろんな音楽を聴いていて、ジャズやK-POP、クラシックもブルースも、ハードコアも聴くし、ミクスチャーもJ-POPも聴くという感じで、それぞれにはそれぞれの良さがあると思っているので。女の子アイドルとも、ヴィジュアル系バンドともツーマンしたりもするし、面白ければいいっていう感じです。

唯丸®︎:じゃあ、今度お誘いしてもいいんですか!

田中:もちろん、もちろん。それこそ今フリーランスなので、フットワークだけは軽くいこうと思っているんです。"一緒にやろうよ、この日はどう?"って言われて、"そこ空いてるよ、出るよ"だけで話が決まるくらいがいいかなって。変な話、お金の面にしても事務所に持っていかれるぶんがないしね。

唯丸®︎:たしかにそうですね。僕は今自分で事務所をやっているんですけど、それもお金周りの動きが大きくなってしまったのがあって、株式会社を作ったというだけで。もともと誰かの下でやるというよりは、自分でやろうというのが大きかったから。

田中:楽だよね。今の時代は特にSNSも普及しているし、発信できる場所が多いから。事務所に仕事を取ってきてもらうのを待つ時代でもないと思うし。俺は、ある程度売れたら大きな事務所に所属するメリットってあまりないのかなって考えてる。

-そのぶん、自分からの発信力や自分の名前を背負ってやるという責任も大きくなりますね。

田中:責任感はめちゃくちゃ感じるし。でも、何をするにも楽しければいいなっていうのがあるんですよ。音楽なので、やっぱり楽しくないとっていう。

唯丸®︎:たしかに。でも、時にはやりたくないことも出てきますよね。

田中:やりたくないことは1個もやらないと決めているんだけど。ただ、やらなきゃいけないことはやるということなんだよね。やりたいことと、やらなきゃいけないことと、やりたくないことっていうのは別だと思っていて。やりたいことをやるために、やらなきゃいけないこともあるんですよね。それこそYouTubeにしても、企画を立てて動画を撮って遊んでいたいって思っても、編集とかめんどくさい作業が絶対でてくるから。でも、それはやりたいことに付随するやらなきゃいけないことなので。それはいくらでもできるんですよ。

唯丸®︎:やらなきゃいけないことだけど、僕は経理やりたくないです(笑)。聖さんは今そうやってフリーランスで活動をしていて、楽しいことが大事っていうことでしたけど、例えば、大きなところでやりたい、大きな会場でライヴをしたいという気持ちはありますか。

田中:ある。でも、俺はやっぱりライヴハウスにいたいという気持ちがあるから、たとえ今やってるバンドが、まかり間違って武道館でワンマンをやることになりましたって言われても、たぶんツアーではライヴハウスを回ると思う。

唯丸®︎:その気持ちはすごくわかります。

田中:それこそ100人、200人のハコのイベントも普通に出る、という人でいたいかな。

-それはライヴハウスという観客との距離感の近さがいいということですか。

唯丸®︎:僕は距離が近いほうが伝わりやすいかなっていうのは感じますね。僕はもともとバンド出身なんですけど、アイドルを始めてからはオケでライヴをやっているんです。それまではずっとギタリストで、これは感覚的ではありますけど、生音のほうが伝わっていた感じがあるというか。初めて僕のことを観にきてくれた関係者の人からも、生音じゃないんだっていう声もあったりして。

田中:いい意味でハプニングはないもんね。

唯丸®︎:そうなんです。なんですけど、僕らのグループは何より"熱量"を伝えたいというのがあるんです。アイドルって、決められたフォーメーションで、歌って踊ってというグループも多いと思うんですけど、僕らはあまり踊らないんですよ(笑)。

田中:俺もあまり踊らなかった(笑)。

唯丸®︎:観客を煽って、煽ってみたいなスタイルなんです。その熱量の高さで、ライヴに来てくれた子の、閉じていた心がちょっとでも開いた瞬間が目の前でわかるのが、ライヴハウスという空間で。そんな場所にいたいなっていうのがあるんです。

田中:めちゃくちゃわかる。小さいほうがもちろん伝わるんだけど、大きな会場でも伝えきれないといけないなっていうのもプロとしてはあるのかな。

唯丸®︎:そうですね。

田中:俺は単純に、前の大きな事務所をやめたときにライヴハウスの人たちが助けてくれたんだよね。バンドの人もそうだし、ライヴハウスの店長さんとかもそうなんですけど、たぶんそうじゃなかったら死んでるか、もっと腐ってるかのどちらかだったと思うから。俺の中では恩返しも半分で......あとは、ライヴハウスっていいんだよね(笑)。すごく好きな場所で。

-ライヴハウスの人がそうやって助けてくれるのも、田中さんが本気で音楽をやっているのがわかっていたからでは。

田中:それもあるんだとは思います。やるからには中途半端ではやりたくないし。これは出会う人みんなに言っているんですけど、対バンは対決なので。対バンしようよっていうのは、俺はケンカを売られたと思っているので──いい意味でね(笑)。

唯丸®︎:は、はい。さっき、お誘いしてしまった......(笑)。

田中:音楽でケンカしようよって言われてると思っているから、俺は全員ぶっ殺すつもりでやってるんです。それはロットン(ROTTENGRAFFTY)のNOBUYA(Vo)さんにも言ったし、UZMKのJUU(Vo)さんにもいつも言うし。ひと回り上だろうと関係ないんですね。あなたたち邪魔なんでって言ってるので(笑)。そういう切磋琢磨というか、ヒリヒリ感みたいなものってなかなか、暴走族でもやってない限りないですからね。男の子なので、その闘争本能っていうのがすごく楽しいですね。

-20年選手の、それこそシーンの重鎮バンドとなると、年下のバンドからそういうことを言われることも減っていると思うので。結構、喜んでいるんじゃないですかね。

田中:たぶんそうですね。NOBUYAさんに言ったときは、NOBUYAさんは拍手してましたね。嬉しいって言ってたし。俺はミクスチャーで育ってきたんですけど、ミクスチャーだけ世代交代してないなって思うんですよね。あの上の世代がずっといやがるので、次の世代がやらないとっていう。

唯丸®︎:ヴィジュアル系時代の上下関係を思い出しました(笑)。

田中:ヴィジュアル系もそういうバチバチはあるもんね。思うんだけど、ヴィジュアル系の人たちって演奏がすごく上手いなって思ってて。きっとお化粧したり、見た目のことを言われたりする界隈だと思うし。だからこそ、何くそっていうスキルの向上心がより芽生えるんだろうなと感じていて。ヴィジュアル系との対バンは、楽しくて刺激がある。