INTERVIEW
ゆくえしれずつれづれ
2017.03.07UPDATE
2017年03月号掲載
Member:◎屋しだれ まれ・A・小町 英艶奴 子子子
Interviewer:吉羽 さおり
こういう音楽が好きな人にも、もっと見つけてほしい
-そして3曲目が「春夏秋闘」。これは少年がミルクさんが歌詞を手掛けてますね。
しだれ:素晴らしい歌詞をいただきました。歌詞がまた違ったら、「Psycho-Hi」(『ポスト過多ストロフィー』収録曲)のようなメタルっぽい曲になるかなと思うんですけど、ミルクさんの歌詞で、すごく切ない曲になって。
艶奴:シャウトがいっぱいある曲なのに、切ない感じが出てますね。
子子子:低音と高音を歌い分けたりもしているんですよね。小町と子子子が低いパートを歌うことが多くて、艶奴としだれが高い方でと、それがまたいい感じになっているなと思います。
-美しいメロディとハーモニー、それとシャウトとの掛け合いがあります。
しだれ:この曲の、"「秋」が待ちきれなくて"のところの子子子の歌はつれづれ史上2番目にいいです。今回のシングルはつれづれ史上、1番と2番のおすすめポイントがあります。
子子子:男前な感じが出ましたね、ここは。
しだれ:これは、女性ホルモンが引き出される、男前な声を出してきましたよ子子子は。
-出ましたね(笑)。ちゃんとみんなの個性が引き出されて、歌にハマるようになってきているということでもありますね。
しだれ:そうですね、それは大きいと思います。シャウトは今まで単語、単語だったんですが、最後は一文となっているので。よりわかりやすくなりましたし、本当にグッときますね。しだれは、この曲は暗い曲だなと思っているんですけど、どうですか。
子子子:何だろうな、春っぽい曲だなと思ったかな。
小町:小町は、実写感があるのに、現実と空想の間にいる気持ちになるという。
-たしかに、不思議なシュールさはありますね。
艶奴:艶奴は、春っぽいとか秋っぽいというのはなくて、その全部ですかね。
子子子:うん、わかる。曲の中で、季節が変わるような感覚があって。わたしはその中でも、春の切なさや別れを感じたりしてました。
艶奴:これはシャウトで一番エモさを出せた気がします。シャウトで一番褒められた覚えがあって。自分でも、よくできたなと思いますね。
しだれ:子子子と艶奴だけのシャウトのパートがあるんですよね。その部分を聴いたときは、泣きそうになって。まったくシャウトなんてしてこなかった4人が、こうやって感情を込めて叫んでいることを、あまりリアルに感じていなかったりもしたんです......。でも、それを改めて実感したというか。もちろん、技術的なことを言えば、4人ともまだまだですけど。少なくとも、わたしの心にはすごくグッときました。
-改めて、つれづれの独特のサウンドが極まった1枚だと思います。
しだれ:そうですね。アイドル層のお客さんとかが聴いたら、ちょっと困惑する曲でもありますし。単純に、音楽を楽しんでもらえたらいいです。困惑するだろうなとは思ってますけど(笑)。
艶奴:いまは、激ロックを読んでライヴに来てくださった方もいらっしゃって。すごくありがたいです。
しだれ:みなさん、曲が好きで来てくれるんだと思うんですけど。こういう音楽が好きな人にも、もっと見つけてほしいですね。どうしても、アイドルというだけで敬遠される方もいるかもしれないんですけど......。難しいですね、音楽性は異質ではあるので。地道にやっていくしかないかなと思います。自信を持って出せる曲、誇って歌える曲たちなので。わたしたちは曲を愛して、それを好きだと言ってくれる人たちに出会えるように、ゆくえしれずつれづれに行きましょうという感じです(笑)。