INTERVIEW
ゆくえしれずつれづれ
2016.08.09UPDATE
2016年08月号掲載
Member:◎屋しだれ まれ・A・小町 英艶奴 子子子
Interviewer:吉羽 さおり
-ライヴも重ねてきたと思いますが、よりいろんな表現ができるようになっていますか?
しだれ:わたくしは特に、子子子と艶奴が入ったことによって歌のパートが減ったんです。そのぶん、今まで歌わなきゃいけなかったパートで、いろんなことができるようになりました。笑えるようになったり、暴れることもできたり。そういうので、表現の幅も広がっていると思います。
小町:今まで、ひとつのものをみんなで作ろうって思っていたんです。でも、今はそれぞれがそれぞれの空間を作りながら、ゆくえしれずつれづれのライヴの空間を作っているので。時々、隣にいるしだれを見たりしながら(笑)、"おぉ、しだれいってるな、小町も!"って思ったりします。そういう楽しみが増えましたね。
艶奴:私は、普段から人と目を合わせるのが苦手なんですけど、最近はようやくお客さんと目を合わせられるようになりまして。群青さんにも、"表情がだんだんと良くなってきているね"と言ってもらえているんです。ちょっとずつですけど、自分でも成長を感じています。
しだれ:子子子と艶奴が入ってライヴをやるようになってから、今2ヶ月くらいかな? インストア・ツアーを回ってたくさんライヴを重ねてきたので、子子子も艶奴も悩むところはあったと思うんですけど――
子子子:でも、悩んでる暇もないくらいたくさんライヴがありました(笑)。ライヴをやった次の日もインストアで、また次はハコでライヴだとかで。
艶奴:それが逆に良かったのかもね、慣れるのが早くなって。
しだれ:ちょうど今2週間ライヴをしてない時期で、明日2週間ぶりにライヴなんですけど(取材日は7月21日)、この2週間が本っ当に長くて。
子子子:2週間以上に感じていたかも。
しだれ:これだけ期間が空くと、自分が何者なのかわからなくなってきてしまうんです。以前の自分に戻ってしまったんじゃないかって思ってきたりもして。おかしくなりそうでした。
艶奴:何をしたらいいのかわからなくなりましたね。
-ステージはまさに、自分がここにあるということを確認できる場所なんですね。
しだれ:そうですね。ゆくえしれずつれづれで、ようやく人間になれたと思っているので。これがなかったらやっぱり......。
-ちなみに、死ぬ気でやるという意味で、ライヴの前にはいつも遺書を書くんですよね。その文言は毎回違うんですか?
しだれ:内容は毎回違います。
子子子:ひとりひとり違います。
しだれ:不安な日は、そういう思いを遺書に書くこともありますし。あとは、"愛してます"としか書かない日もあります。
-長い文章のときもあれば、短い言葉の場合も。
しだれ:そうです、"さようなら"だけのときもありますしね。
-書くことを躊躇するようなときもありますか?
しだれ:ございます、ございます。"今日はもう死にたくない日"もあって(笑)。やっぱり、死にたくない日は遺書を書きたくないんですよ。そのときはどうしようと思います。また会えたらいいですわねっていう感じにしたり。
小町:そうなんだ(笑)。
-その日、そのときで感情だってテンションだって違うし、体調だって違いますしね。そこに嘘をつかずに素直にやっているんですね。
しだれ:無理矢理書いたら嘘になってしまうので、書けない日は死にたくないですとか、死んでも生き返りますとか、そういう内容になりますね。でも前回インタビューをしていただいてから今までの間に、MVを2本公開させていただいたり、東京での初ワンマンを発表させてもらったり、濃密な日々を過ごしているなと思うんです。あとはCDが出たことによって、群青さんが"ゆくえしれずつれづれ、すごくいいんだよ"って、自分で買ったCDを人にあげたりしてくれるんですね。MVがアップされれば、YouTubeのURLを拡散してくれて。この短い間にもまた、絆が深くなったなと思いますし、群青さんのことがより愛しくなりました。
子子子:初めて会える方も増えてきたので。
しだれ:このシングルを聴いていただいて、どんどん広まっていったらいいなと思います。