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INTERVIEW

ROACH × AIR SWELL

2015.08.21UPDATE

ROACH × AIR SWELL

Member:taama (ROACH/Vo) hamaken (AIR SWELL/Gt/Vo)

Interviewer:荒金 良介 Photo by 石原 慎

-今回ROACHの新作に収録されている「Hands」で、hamakenさんをフィーチャリングしてますよね?

taama:前にAIR SWELLが『All Lead Tracks』という作品を出したときに俺が参加したんですよ。

-「バイバイゲロメタル」ですね。

taama:それが終わったあと、hamakenから"次は何かやらせてよ"と言われて。"じゃあ、今アルバムを作ってるから1曲やろうぜ"って。AIR SWELLのときはできあがった曲に対して、一緒に歌詞を考える作業だったけど。逆に今回は曲も歌詞もふたりで出し合って構築するものにトライしようと。自分も新しい風を取り入れたいというか、ぶつかり合いをした方がいい刺激になるかなと。それが始まりですね。

-なるほど。

taama:一度hamakenの家にギター持って行ったけど、わかんねえなとなって。結局hamakenが"スタジオに行きますわ"って言って、そこからポンポンとできたんですよね。

hamaken:その日のスタジオで4時間ぐらいでできたんですよね。

-ROACHのメンバーもみんないて、そこにhamakenさんが加わって?

taama:そうですね。hamakenが"こんな感じでどう?"と提示したAメロが超良くて。あっ、これはこれは絶対hamakenスタートで行こうと。

hamaken:嬉しい!

taama:あれはめちゃいい。俺だったら絶対に出てこないもんね。

-始まった瞬間からAIR SWELL色が出てますよね。

hamaken:ああ、そうですか。2コーラス目はROACHっぽさがめちゃくちゃ出てるし。

taama:俺らはオシャレっぽさは出せないから、真逆に行くしかないなと。各パートもバラバラだから、それも刺激的でしたね。めちゃくちゃ楽しかったです。

hamaken:楽しかった! リハもレコーディングも全部楽しかった。

taama:歌詞もその言葉を使うなら、この言葉で行こうかみたいなやりとりをして、そこからポンポンと生まれてきて。ひとりだったら、あんな歌詞は書けないし、相手がいるから成り立つ歌詞が多かったなあ。

hamaken:俺も勉強になりましたね。そういう景色ね、俺はそっち側は思いつかないなって。それも吸収できました。taama君っぽい歌詞、俺っぽい歌詞、お互いのいいところを理解できてると思うんですよ。"ここでtaama君はこういう感じでやってくださいよ"みたいなことも言い合えたから。そこが楽しかったなあ。ひとりで作ってると、滅入っちゃうんで。

taama:詰まったときにキャッチボールできると、いいよね?

hamaken:ひとりだと、迷い込んで永遠にやるだけで。常に気分転換しながら、作業を続けてる感じだから。ふたりだと苦じゃなかったし、悩んでいてもしんどくなかったですね。かといって、作る内容に妥協するんじゃなく、お互いにそれ違うんじゃない?と吟味する場面もあったし。すごくいいと思う、かなり好きですね。

taama:最初サビメロはもっと大変だったんですよ。

hamaken:大変でしたね。ツイン・ヴォーカルなのに1曲終わるころにはゼエゼエ言ってて。これ全然楽じゃないですねって。

taama:ちょっとメロ直そうぜって。

hamaken:最終的にもっとシンプルになりましたね。

-ROACHとAIR SWELLらしさが濃厚な形で溶け合った1曲ですね。

hamaken:バックの演奏はほぼ変わってなくて、ふたりのメロディだけで雰囲気を変えてるんですよ。それが面白いですよね。

taama:あれだけやってくれたら、こっちも振り切って大丈夫と思えたから、で、レコーディングのときのこいつの声がかっこいいんですよ。"うわっ、これ負けちゃうな、やばいな"と思って、エンジニアさんに"録り直していいですか?"って言ったけど、あまり変わらなかったから、これでいいです!って。

hamaken:ははは(笑)。結局、レコーディングの日にお互いのパートを聴いて、おお、いいね!という感じで。あのときはテンション上がりましたね。

taama:上がったねえ! これでシングル切りたいですね。

hamaken:はははは(笑)。今度、二子玉川でリリース・パーティーBBQするんですよ。

-完全プライベートで?

hamaken:はい。

taama:近くで野球やってるかもしれないけどね(笑)。まあ、今回はセルフ・タイトルを掲げているし、沖縄のバンドだけど、自分の歩んできた歴史は沖縄だけじゃないから。"こっちでもこういう歌詞を一緒に書き合える友達バンドがいるんだぞ"、"外に出てもこういう友達ができるんだぜ"ということを沖縄にも届けたいなと。地元にいるときは地元意識が強くて、それが絆になって、それはそれでいいことだけど。いざ沖縄から出たときにどういうふうに生きていくのか。沖縄でやっていたように、こっちでも友達ができたよ、という返答にもなりますからね。それをセルフ・タイトルを掲げた、このタイミングでやれたのも良かったですね。