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INTERVIEW

ROACH

2019.06.11UPDATE

2019年06月号掲載

ROACH

メンバー:taama(Vo) 勝也(Ba)

インタビュアー:山本 真由

"オリオンビール"のCMにも起用されるなど、沖縄を代表するバンドとしてのイメージはもちろん、国内屈指のライヴ・バンドとしても認知されているROACH。昨年は、結成15周年を迎え、さらにサポート・メンバーだった440が正式加入するという節目の年だった。そんな彼らのフィジカル・リリースとしては約3年ぶりの新作となる今作『Breathe』は、プロデューサーとして田浦 楽(Crystal Lake/A Ghost of Flare/SOUL JAPAN)を迎え、これまで以上にライヴに迫る勢いや無国籍なバンドの個性が生かされた作品となっている。今回のインタビューでは、今作に至る流れや新曲について、taamaと勝也に詳しく訊いた。

-今回のミニ・アルバム『Breathe』は、フィジカル・リリースとしては約3年ぶりの新作ということで、まずはバンドのここ数年の状況についてうかがっていこうと思います。シングル『THE TIME IS NOW』(2016年)のリリース後、ドラマーのDaisukeさんが脱退し、昨年5月に新ドラマーの440さんが正式加入するというメンバー・チェンジがあったわけですが、バンドとしては、その間もライヴ活動を止めることなく続けてきたんですよね。実際、一番大変だった時期というのは、いつ頃でしたか?

taama:一番大変だったのは、440のサポート加入時の遅刻の多さですね(笑)。Daisukeの脱退は、言い方が難しいんですが、満期終了感があって抵抗なく進んでいったので、脱退による大きなストレスがあった記憶はないです。脱退ライヴ後、間髪入れずライヴを行っていたので考える暇がなかっただけなのかもしれませんが、特に不安もなく進んでいきました。440は昔からの知り合いで、Daisukeが骨折したときもサポートで叩いてもらったりしていたので、本当にすんなりですね。

-そして、今作はそんな新メンバーの440さんが加入して初めてのリリース作品となりますが、440さんはどんなタイプのドラマーですか?

勝也:音がデカいドラマーです。タイム感やノリも近く、リズム隊として相性はいいですね。

taama:俺も相性はいいです。Daisukeのときは正確さ重視のプレイだったんですが、440の熱量に寄り添ったプレイは、Daisukeより相性はいいかもしれません。

-渋谷RUBY ROOMで行っている自主企画ライヴ"MOSH PIT GIG"は、ライヴ・バンドとしての魅力が伝わりやすい、非常にROACHらしい企画だと思います。この企画を続けているこだわりや、特に印象深かったライヴなど教えてください。

taama:距離の近さが魅力的ですね。やりたい放題やらせてもらえてます。ルールや境界線を連想させるものがないので、人間臭さが前面に出てくる感じがあって好きです。マナーだルールだと言って揚げ足をとるような風潮を追いやって、揺るぎないシーンというか、いい雰囲気を、会場でみんなと肌をつき合わせてシェアしていけているのがとても心地いいですし、今側にいてくれる人たちを信頼しています。ただ好き放題やってるわけじゃないってのをみんなわかってるんですよね。印象深いのは、地元の先輩がふざけてオーダーしたピザがライヴ中に届くっていう(笑)。そしたらTwitterで広まっちゃって、ピザ募金とか始まって、その次のワンマンでもまたピザが振舞われるという現象が起こりました。デリバリーの人がステージに上げられて"ピザーラお届け"ってマイクで言わされるという(笑)。人の足をかき分けて、マイクのシールドを引っ張りながらどうにか歌うっていう状態が、生きてるって感じがして好きです。ステージもフロアもライヴ力がつくので、だいぶ戦闘力が上がってきたと思います。どこに出しても恥ずかしくないクオリティの汚さに仕上がってきましたね(笑)。

-また、昨年は結成15周年のアニバーサリー・イヤーで、ワンマン・ライヴなども行いましたね。節目を迎えて、何か変化は感じましたか?

taama:成功の形が変化したような気がしますね。より多くの人とシェアできる方法を模索するようになりました。前の事務所との契約を終わらせて、セルフ・マネジメントに切り替えて、前から一緒に遊んできた仲間たちと"チームROACH"を組んでる感じが、堅い仕事感もなく、とても楽しくやれていて、イメージも方法論も自由度が増しましたね。

4月号のtaamaさんのコラムでは、ロシアの"BRAVO Awards"というミュージック・アワードに出演した際のレポートも書かれていましたが、かなりのVIP待遇だったようですね。今回のイベントはかなり特殊なもののようでしたが、海外でのリアクションはやはり新鮮でしたか?

taama:あのイベントはテレビ向けのイベントだったので、ライヴ時のオーディエンスの印象と聞かれると、残念ながら特に何もないとしか言えないですね。みんな椅子に座ってましたから(笑)。僕らのライヴ・スタイルだとどうしようもないですね。ただ、肉眼でプーチン大統領を見れるんじゃないかって期待したくらいの規模感で、大きなプロモーション効果はあったかと思いますが、届けたい層に届くかどうかはバンドのカラー次第だし、あと単発で行ったのは惜しかったです。でも、とにかく滞在は楽しくて、次は必ずライヴをやりに戻りたいですね。本当にすごい経験をさせてもらったし、とても感謝してます。

-ROACHの楽曲は、洋楽ラウドロック・ファンからも支持される音楽性ですが、同時に日本語の響きや和のメロディも大事にされていて、日本的でもあります。さらに、そこに沖縄独特のエキゾチックな雰囲気も混ざって、無国籍な世界観があるので、海外でも受け入れられやすいのかなと。海外ツアーなど含め、今後さらに活動の範囲を広げる予定は?

taama:ガックン(田浦 楽/Crystal Lake/A Ghost of Flare/SOUL JAPAN)とレコーディングをしたことで、より多国籍感が強くなりました。日本人というよりジャパニーズ、オキナワンなイメージで、昔からそうしたかったんですが、今までいいバランスになってくれなかったんですよ(笑)。今回の作品は、学べることもたくさんあったし、向かうべき先も見えてきた、とても意味のある作品になったと思っています。活動の幅は、広がるのならどこまでも行きたいですね。沖縄を背負ってトーキョー・ジャパンから発信します。求めてくれるシーンがあるならどこへでも飛んでいくのでオファーください。

-また一方で、地元沖縄に根差した活動も精力的に行っています。"オリオンビール"の"スペシャルX"のローカルCMにも出演されていて、今回の新作収録曲(「和-nagomi-」)もそのタイアップになっていますが、それ以前から起用されていますよね。沖縄と言えば"オリオンビール"というイメージもありますし、なんだかもう沖縄の顔ですね。

taama:今年で3年連続起用していただいています。オリオンビール株式会社は本当に沖縄のアーティストを全力でサポートしてくれる大きな存在です。今は東京に住んでるのですが、"地元の後輩たちにしっかりバトンを渡して来れたのか?"とふと疑問に思うことがあります。もしもやり残したことがあるのならば、やりに帰るべきだし、やり残したことがなかったのならば、十分ではないのでやはり何かやりたいです。離れていても、地元を盛り上げたい気持ちは強くあります。貰ったものを還元してより膨らませる努力をしたいです。ちなみに余談ですが、シクセブ(SECRET 7 LINE)にもオリオンビール株式会社を繋げたので、今年度の"THICK FESTIVAL"には"オリオンビール"の協賛がつきました。サポートしてもらってるぶん、僕らも可能な限り"オリオンビール"のプロモートに協力するつもりです。何か面白い話があれば、いつでも話を振ってください。

-そして、ファン待望のミニ・アルバム『Breathe』がリリースされるわけですが、今作の制作にはいつ頃着手したのでしょうか?

勝也:去年6月に配信リリースした「Ocean」ができたあたりから方向が定まって、夏頃に「和-nagomi-」、11月頃に「Wake Up」と、固まった順からレコーディングし、そのあとライヴですぐやるって流れができてきて、"プラス2曲くらいあればミニ・アルバムを出せるね"ってなって、「Breathe」、「Broken」を今年に入って作り、レコーディングしました。ライヴやツアーをメインに活動しつつ曲作りを行ってたので、制作期間は曖昧です。

-また、5曲入りという内容ですが、もっと時間をおいてアルバムを作るのではなく、このタイミングでリリースしておきたかったというのは、15周年イヤーを終えて、新生ROACHとして新しい1歩を踏み出すといったような意味合いもあるのでしょうか?

勝也:そうですね。440も正式メンバーになり、できあがった新曲もライヴで披露してるので、それらを早くリリースしたかったです。