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INTERVIEW

ROACH × AIR SWELL

2015.08.21UPDATE

ROACH × AIR SWELL

Member:taama (ROACH/Vo) hamaken (AIR SWELL/Gt/Vo)

Interviewer:荒金 良介 Photo by 石原 慎

-最初にふたりの出会いから教えてもらえますか?

hamaken:あるイベントで対バンしたときに、taama君がステージで寝てたんですよ。

taama:ははははは。

hamaken:そんなんじゃやらねえよ!って。

taama:2階席の人が1階まで全員降りて来ないと、ライヴやらねえよって。

-へー、taamaさんも尖ってたんですね。

hamaken:やっぱ沖縄ハンパねえと思って。イベントも時間が押してて、主催者の奴が押したら金が高くなるって。すごく心配してて、面白かったですね。それからしばらく空いたんですよ。で、INNOVATOR(※レーベル)に入ったんですよね?

taama:俺らもINNOVATORに半分所属してるときがあって、ツアーするときに連れて行って欲しいバンドがいると言われて。"いいですよ、ライヴ観に行ってもいいですか"って。

hamaken:それから一緒にツアーを回って、すげえ仲良くなって。あのツアーはすごく良かったですよね?

taama:うん、良かった。最初にAIR SWELLのライヴを観に行ったときに、こいつ(hamaken)はみんなに対してファックユーみたいなノリで。

hamaken:えっ、そうでした?

taama:俺、このバンドとツアー回るのか!って。

-昔は観客に向って、"帰れ!"というバンドもいましたからね(笑)。

hamaken:帰れとまでは言わないけど、悪ぶって見せてた時期はありましたね。ちよっとした黒歴史です(笑)。そんな時期もありました。で、ROACHのツアーを観て、ウチらはすごく変わったんですよ。

taama:みるみるライヴがあたたかくなって、どんどん人間味が出てきたんですよ。この顔ですごくマジメにミーティングしてるし、ちゃんとやってるんだなと。それに感動して、AIR SWELLのライヴでダイブしました(笑)。

-ROACHのライヴを観て、hamakenさんの意識が変わった理由は?

hamaken:これ俺の中で秘伝なんで、あまり言いたくないんですけど。

taama:はははは、そんなのあるの?

hamaken:すごく単純なことだけど、どんなライヴハウスでも同じように湧かせるし、言ってるMCもひとりひとりに向けて話しかけてるような雰囲気を感じて。まあ、今もそうなんですけどね。当時、自分たちはただ"客"という名の一緒くたの壁に向かってプレイしてたんですよ。ヘンに作っていたんでしょうね。ステージ立つなら、かっこよくやらないとなって。ライヴハウスで働いてても、すごくかっこいいライヴをする人がいるんですよ。めっちゃかっこいいけど、ただかっこいいだけなんですよ。DVDを観れば十分で、わざわざライヴに行かなくてもいいかなって。演奏してる本人はいろいろ研究してるかもしれないけど、ライヴを観る側にも何も伝わらない。俺もステージに上がることに対して、自分の中で括りがあったけど、それがなくなったんですよ。

-何ですか、括りというのは?

hamaken:しっかりやらなきゃいけないと思ってました。もちろんそれはそうなんですけど......。

-必要以上に構えていたんですか?

hamaken:そうですね。それがいい意味でなくなりました。それからナチュラルにライヴができるようになったんですよ。観に来る人も恋人とケンカした人もいれば、仕事を急いで終わらせて来てくれる人もいて、いろんなシチュエーションでみんな観に来てくれるわけだから、そりゃ漠然とやってちゃダメだなと。頭でわかっていても、案外できないことなんですよね。taama君はナチュラルにライヴしてるし、単純に一緒に楽しもう!という空気が出てるから。

taama:昔はオンとオフを切り替えるのが嫌で、オフステージのままライヴをやってやろうという意地もありましたね。

-以前に取材したときにライヴ前のリハさえもやりたくないと言ってましたよね?

taama:そうですねえ。お客さんがいないのにどうやって曲を決めるのって。客がいねえのにセットリスト出せとか、バカじゃねえのって。

-(笑)

taama:それは沖縄の基地やバーの近くでライヴをやっていた影響が強いですね。その場で"METALLICAやってよ?"って言われて、"一杯おごってくれたら、METALLICAやるよ!"みたいな。"じゃあ、次は何を聴きたい?"みたいにその場の空気でやっていたから。逆に最初にしておくべきことをぶっ飛ばしていたから、大変でした。