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INTERVIEW

BRING ME THE HORIZON

2013.05.14UPDATE

BRING ME THE HORIZON

Member:Oli Sykes(Vo)

Interviewer:ムラオカ

-このコメントには、気軽に聴けるようにというリスナーへの配慮や優しさもあると思うのですが、逆に言えばこういうことができるというのは、とりあえず聴いてもらえば間違いなく作品の素晴らしさを分かってもらえて、『Sempiternal』のCDを買ってもらえるだろうという凄い自信の表れではないかと感じたんです。実際のところはいかがでしょうか?

ああ、うんうん、その通りだよ(笑)! 僕の音楽に対する考え方っていうのは……今の世の中、音楽は本来タダでいいんだよね。もし金を払いたくないって言うなら、その必要はないんだ。インターネットで簡単に違法ダウンロードだってできてしまうからね。今の時代にミュージシャンをやってたら、そこのところは受け容れなきゃならない。音楽はタダなんだ。こんなことを言うと、僕らは恵まれた環境を与えられているから、そんな状態に甘んじていられるんだって言われるかも知れないけど……何千ドルと予算をかけてアルバムを作ったって、誰も買ってくれなくて大赤字を抱えることになるかもしれない。でもだからと言って、良いアルバムを作る努力を止める必要はないんだよ。だって、本当に良いアルバムを作ったら、ダウンロードできたって買ってくれる人はちゃんとお金を出してCDを買ってくれるからね。自分で持っておきたいと思うくらい良いアルバムを作るってことが大事なんだ。

-その通りですね。

今回のアルバムに関しても、僕らは本当に胸を張って、お金を出して買うに値する作品を作り上げたと思っているよ。たとえ聴いた人がその価値はないと感じたとしても、僕らはやるだけのことはやったと思ってるから、それで構わないし、そこで責められるべきは彼らじゃなくて、満足させられなかった僕らの側なんだ。僕らのショウに足を運んでも、CDを買わない人もいれば、CDは買うけどライヴまでは来ない人もいて、更にファンだって言ってもダウンロードで済ます人もいる(笑)。それが今の世の中の流れなんだよ。音楽は無料だし、聴き方も楽しみ方もそれぞれの人の自由だ。でも僕の目から見ると、今みたいな世の中の方が、頑張って良い曲を書こうっていうやる気を掻き立ててくれるよ。だって本当に良い曲を書けば、ちゃんと認められて、誰もがお金を出して買ってくれるってことを知ってるからね。みんなをその気にさせられるかは自分次第なんだ。

-確かに、おっしゃる通りだと思います。で、日本盤のボーナス・トラックはシングル「Sleepwalking」のヴォーカル抜きのインストルメンタル・トラックですね。あなた方のようなバンドがインスト曲を選ぶというのは珍しいですが、どうしてこういうことになったんでしょう?

どの曲だって?

-「Sleepwalking」だそうですよ。

え、そうなの(笑)? 何でその曲になったんだろうな、僕にも分からないや(笑)。

-ハハハ、では恐らくレコード会社の決定ですね。

うん、そうだろうね。多分、ヴォーカル抜きだと凄く雰囲気が違って聴こえる曲だから、あえて選んだんじゃないかな。凄くメロディックな曲だから。誰がどういう経緯で決めたのかは分からないけど……。

-では、あなたの考える今回のアルバムのベスト・トラックと、その理由を教えてください。

(笑)。あー、そうだな……(しばらく考えて)多分「And The Snakes Start To Sing」じゃないかな。個人的に、自分の限界に挑戦したような曲だし……ヴォーカル的にね。多分過去には、あそこまでのレベルで歌を重ねたことはなかったと思うんだ。凄く大変だったけど、やり甲斐も大きかったよ。それと、歌詞の面でも、あれは凄くパーソナルな内容で……本当にもの凄くパーソナルだから、多分聴き手からすると、僕が何を歌ってるのかよく分からないかも知れないけど……僕のこれまでの人生の、1番ダークな部分を歌ってるんだ。

-そうなんですね。

でも、聴く分には凄く良くできてると思うし……その出来事が起こってからまだほんの1年しか経ってないんだけど、今はその頃とは自分がまるで違うところに立ってる感じでね。自分で聴き返しても、その違いが信じられないくらいなんだ。僕にとってはとても爽快な気分だよ。色んな複雑なエモーションが入り混じってるけどね。

-1stシングルである「Shadow Moses」のPVですが、特殊な撮影方法なんでしょうか?興味深い作品なのですが最後まで見ていると酔ってきてしまいました(笑)。

(笑)ああ、そうなんだよね。そういう風に言う人は結構多いよ。

-撮影はどんな感じでしたか?

めっちゃくちゃ寒かったよ(笑)。

-いやあ、そうですよね。(笑)あの雪の中ですものね。

うん、めっちゃくちゃ寒かった。撮影場所はドイツにある島なんだけど、去年の12月だったか今年の1月に現場に行って……とにかく死ぬほど寒かったんで、撮影用にスタッフ用の小屋を建てて、撮影準備OKが出るまでバンドはそこで暖を取ってたんだ。で、準備が整ったところで、全員一斉に外に出て、ワンテイク撮影したら、全員で一斉に小屋に駆け戻るんだよ、じゃないとマジで凍え死にそうだったからね(笑)。本当に、みんなにどうかしてるって言われたよ(笑)。でも、撮影は楽しかったし、仕上がりにも凄く満足してる。