INTERVIEW
BRING ME THE HORIZON
2013.05.14UPDATE
Member:Oli Sykes(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-で、今回はプロデューサーにTerry Dateを起用していますね。あなた方はこれまで数作、Fredrik Nordstromを続けて起用していましたが、今回彼からTerry Dateにチェンジした理由を教えてください。
Fredrikとはここ2作で続けて仕事をしたんだけど、確かに彼は素晴らしい仕事をしてくれたと思う。ただ、Terry Dateは僕らにとって、1度でいいから一緒に仕事をしてみたいと夢見ていたプロデューサーだったんだ。だから、今回は違うプロデューサーでいこうってことが決まった時に……これは決してFredrikに不満があったとか仲違いしたとか、そういうことではなくて、僕らとしてはずっと同じプロデューサーを使って、ずっと同じ路線で固まってしまうことは避けたかったんだ。僕らはいつだって新しいことに挑戦していきたいし、同じことの繰り返しはしたくない。そんなんじゃ自分たちでも飽きちゃうからね。だから、そもそも今回のアルバムを作る時点で、前作までとは違うプロデューサーを起用するってことは決めてたんだよ。と言うか、Terry Dateがやってくれそうだって分かった時点で、もう他のプロデューサー候補を挙げることもしなかったんだ。彼は僕らにとっては希望リストの1番上にある人だったからね。
-そうでしたか。
うん、で、幸いなことに彼も僕らのことを気に入ってくれていて、凄い情熱を持って仕事をしてくれたんだよ。おかげで僕ら自身も誇れるサウンドになったと思う。
-実際の彼との作業はどうでしたか? TerryとFredrik、プロデューサーとしてそれぞれの良さがあると思いますが、2人の最も大きな違いとはなんでしょうか?
あー、そうだな、勿論2人とも全然違ってて、それぞれに良かったんだけど……Fredrikはどちらかと言うと昔気質なスタイルのプロデューサーで、一方Terryはもっとライヴ感を大事にすると言うか、その瞬間のバンドの勢いを切り取ることを信条としてるように思う。だからあまりサウンドをいじったり、後から手を加えるようなこともしないし……まあでも、2人ともそれぞれに違った意味でクレイジーだね(苦笑)。それだけ自分の仕事に対するこだわりを持ってるからなんだろうけど。
-(笑)そうですか。Terryからのアドバイスで、あなたにとって何か特に刺激になった言葉などはありましたか?
あー、そうだな、どの言葉っていうのはないけど……そもそもTerryは僕ら全員が大好きなアルバムを何枚もプロデュースしてきた人なんだよね。扱ってきた音楽性も凄く幅広いし……今回の僕らのアルバムでも、もの凄くヘヴィな曲もあれば、ソフトでアンビエントな趣の曲まで様々だろ。彼はそういう風に、それぞれのサウンド・カラーをガツンと際立たせるのが凄く巧いんだよね。殆どヘヴィ・メタルに近いギターとか、僕らが挑戦してみたいと思いながら今ひとつ踏み切れなかったところまで、突き詰めて僕らを連れて行ってくれた。そういう意味で、このアルバムにはこれまで誰も聴いたことのないこのバンドのサウンドがちりばめられていると思うよ。
-なるほど。で、ちょっとメンバー・チェンジについて伺いたいんですが、今年の初めにJona Weinhofenがバンドを脱退しましたね。差し支えなければ、彼と袂を分かった理由を教えてもらえますか?
あー、僕らあんまりその件については話をしないことにしてるんだ、と言うのが、あいつ自身があまり言ってほしくないって言ってたからで……。
-そうなんですか。
そもそもあいつはオーストラリア人で、他のメンバーはみんなイギリス人で、最初からそういう国民性というか、バックグラウンドの違いみたいな部分でいろいろ齟齬はあったんだと思う。で、それが年月を追うごとにだんだん大きくなっていって、あいつはひとりで疲弊していって……。
-なるほど。
で、遂にこれ以上は無理っていうところまできて辞めたんだ。とりあえず、そういうことにしておいてほしい。僕らもそれ以上は触れないようにしてるから。
-分かりました、ではそういうことで。ちなみに、Jonaは前作では作曲面でも貢献していたと聞いていますが、今作のソングライティングには関わっていたのでしょうか?
あー、いや、僕が把握してる限りではないね。ないと思う。
-そうですか。では、今後ツアー・メンバーとしてではなく、正式メンバーとして新たにギタリストを加入させる予定はないのでしょうか?
うーん、今は具体的には考えてないかな。現時点ではとりあえず、今のメンバーで何とかなってるし……こういうのはなかなか難しいんだよ、ギタリストとしての腕の問題だけじゃなく、バンドとの相性もあるだろ。だから焦って探そうとするんじゃなく、じっくり時間をかけて、そういう流れになってからちゃんと考えようと思うんだ。とりあえず当面のところは、パーマネントなギタリストを加入させることは考えてないね。