MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

BRING ME THE HORIZON

2013.05.14UPDATE

BRING ME THE HORIZON

Member:Oli Sykes(Vo)

Interviewer:ムラオカ

-なるほど。

うん、だけどここまでのところ、今回のアルバムに対しては、ほとんどのところで凄く良い反応が返ってきてるから……結局のところ、これがバンドの望んだ方向性であることは間違いないわけで、その変化がファンに受け入れられないとしても、同じことを続けていけばそのうちバンド側が飽きてしまって、もうこれ以上続けて行きたくなくなって止めちゃうことになるだけだと思うんだよね(苦笑)。だから、誰がどう思うにしろ、たとえファンの人たちから“前の方が良かった、もうアンタたちなんか好きじゃない”って言われたとしても(苦笑)、それがバンドのやりたいことであれば、やっぱりそっちへ進むべきなんじゃないかと僕は思うよ。

-そうですね。では、前作の取材の際に、あなたは“俺たち自身のために作った作品なんだ。ラジオで流してほしいとか、評論家から良いコメントが欲しいとか、そんな気持ちでは決してなくてね”と語っていたそうですが、今作もその姿勢は変わっていないということですね?

うん、そうだね。そこはずっと変わってないつもりだよ。結局さ、自分たちが満足できなきゃ誰も満足させられやしないだろ。自分の気に入らないアルバムなんて、作る意味がどこにある?どっちにしても世の中すべての人に気に入ってもらえるようなアルバムを作ることなんかできやしないんだから、まず自分自身が胸を張って、満足のいく作品ができたって言えるものを作らなきゃ、何も始まらないよ。

-おっしゃる通りだと思います。で、今回のアルバムのアートワークなんですが、抽象的で、どこか宗教的でもありますね。非常に意味深なものを感じさせますが、このジャケットと作品内容やタイトルとリンクしているものなのでしょうか?

うん、そうなんだ。アルバム・カヴァーは“Flower Of Life”っていう幾何学模様の図案で、何千年って昔、古代エジプトぐらいから使われている凄く神聖なイメージなんだよ。見ての通り、円が幾つも組み合わさって構成されてるんだけど、そこにいろんなエレメントが盛り込まれていて、地球のすべての生きとし生けるものを象徴してるって解釈もあったりしてね、実に興味深いんだ。で、この連続する円から、永続的な営みが示されているということで、終わりなくずっと継続していくもの、つまり“sempiternal”っていうところに通じるんだよ。

-なるほど、確かにそうですね。

アルバムに収録されている曲に綴られているのはみんなそれぞれに違う物語だけど、その内容の普遍性って意味では全部一貫してるからね。そういう意味で、このイメージはまさに作品全体を象徴してると思うんだ。

-なるほど、よく分かりました。で、今回の新しいバンド写真を拝見させていただきましたが、皆さん笑顔で、前作までと違ってかなりリラックスした雰囲気のものですね。

そうだね。

-それがかえって作品から感じられる焦燥感や悲哀感とのギャップを際立たせる結果となっていて、実に興味深いのですが、こういった写真を選んだ経緯を教えていただけますか?

ああ、それは基本的には僕らの意図を汲んで、ソニー/RCAが決めたヴィジュアルなんだ。僕らはヘヴィ・ミュージックをやってるけど、決してメタル・バンドじゃないからね。メタル・バンドと比較されてた時期もあるけど、今の僕らの音楽性はもうその枠には留まらないところまで広がってると思うんだ。僕ら自身、メタルは大好きで今でもよく聴くけど、他にもいろんな音楽をたくさん聴いてるわけで……若い頃はメタル・バンドをやってた時期もあるけど、今は全員メタルとはまた別の方向性を見ている。確かにダークな歌詞を書くし、ヘヴィなサウンドをプレイしてるけど、僕らは基本的にハッピー・キッズだからね(笑)。ヘヴィ・ミュージックをプレイしてるからって、別に悪魔を崇拝してるわけでも荒くれなわけでも、人間的に暗いわけでもない(笑)。僕らはそういうステレオタイプとはむしろ正反対だから、これを機にそこのところをもっとハッキリ打ち出したいと思ったんだ。だからと言って、決してメタルを否定するつもりはないよ。僕らはメタルを含め、どんな音楽でも好きだしね。ただ、僕らはメタル代表とみなされることには違和感がある。その固定したイメージに嵌められたくはないんだ。何でも着たいと思うものを着たいし、笑いたい時は笑いたい。ありのままの僕らはハッピー・ピープルだよ。決してダークじゃないんだ。ヘヴィな音楽をやってるとその定型イメージから出たがらない連中もいるみたいだけど……もっとも、ダークな音楽をやってる人たちの中にはとびっきり明るかったり、人間的に凄く良い人たちも大勢いるだろ。僕らはそっちの方に近い立ち位置でいたいんだよね。

-よく分かりました。で、あなた方は少し前に今作のフル・ストリーミングを行っていましたが、それに対してあなたは“このアルバムを聴いて気に入ってくれたら嬉しい。そしてもし気に入ってくれたら、バンドが音楽を作り続けるために、正規盤を購入してほしい”とコメントしていましたね。

うん。